第3日目 9月24日(日) 瀬棚⇒今金⇒八雲⇒熊石⇒江差⇒木古内⇒トラピスト⇒函館フェリー青森⇒秋田
 9月24日月曜日

 秋田を出てから2回目の朝を向かえる。AM6:00には全員起床。昨晩は早く寝たから早く目が覚めた。今日は一気に秋田まで帰る約400kmの行程である。




















 早めの朝食を取り、AM7:00民宿おがわを出る。宿の近くにある追分ソーランライン三本杉岩の看板前で写真を撮って瀬棚を出発し、今金に向かう。空は曇り、朝靄の中を19km走って今金に到着、GSで給油する。
 所要時間25分   平均時速 45.6km/h

 第4回燃費コンテスト
 @RZ125S 23,4km/h  ARZ250RR 20.6km/h
 BRA250R 19.6km/h  CRZV500R 15,4km/h

 昨日の全開走行が響いてかRZV500Rが最悪燃費を記録する。

 GSの人にこれから向かう八雲までの道道の状態を聞くと、道は全面舗装の快適な道だと言う。快適過ぎてネズミ捕りが始終行われていて、100km/h以上のスピードでバンバンお縄になっていると言う。まだ時間が早いので今はやっていないと思うとも言う。

 AM8:40 ネズミ捕りを気にしながらGSを出て八雲に向かうが、GSの人が言っていたように道は牧草地の中や丘陵地をはしり40kmも延々と続いていた。走り始めて直ぐ、先頭の頭の中からネズミ捕りの事などすっ飛び右手は全開になっていた。

 朝の冷たい空気が気持ち良く、全員この素晴らしい北海道を堪能する。この快楽の時は長くは続かずアッという間に八雲に到着、今度は国道277号で日本海側の熊石に向かう。ここから熊石の間には雲石峠が有ってコマゴマトと曲がった道が30kmも続く。曲がるのが嫌になる程のコーナーを抜け熊石に出た後、日本海沿いに国道229号を江差まで一気に走った我々は AM8:45 道路脇に自販機を見つけその前にバイクを止めた。

 今金から106km  所要時間1時間20分   平均スピード 79.1km  

 結構いいペース走ってしまった我々であったが、北海道を肌で感じる充実した時間がそこにあって、この時点で我々は完全に北海道中毒に陥っていたのである。


 ここまでの激しい走りよって、RR氏のリヤタイヤは急激に磨耗が進みスリックタイヤになりかけていて、RR氏は盛んにリヤタイヤの滑りを訴えたいる。

 北海道に来る前、RR氏のリヤタイヤには半分位の溝が残っていたが、北海道の激しい走りによって予想以上に磨耗してしまったのである。これ以降FUNKYでは、北海道に出掛ける時はNEWタイヤで行く事が通例になったのである。



 ここから木古内に抜けて函館まで後100km余りになった。函館12:00発のフェリーに乗るためには3時間有れば充分間に合うと思われ少し安心する。

 江差をAM9:00出発して海岸線に別れを告げ鉄道沿いに山越え木古内に向かう。ここの峠道も曲がりくねった狭いものであったっが、RZ125Sはまたまた全開で先頭を走り木古内に出て今度は津軽海峡沿いに函館方向に走る。





 国道228号の山側を走る鉄道の線路を渡って、トラピスト男子修道院に立ち寄る事にする。

 両側にポプラ並木が続く真っ直ぐな道を進むと、その先の坂の上に赤レンガの西洋風建物が見えて来る。




 AM9:50 トラピストに到着する。
 江差より65km   所要時間 50分  平均速度 78.2km
 ここのトラピスト修道院は、函館にあるトラピチヌ(女子修道院)と違って観光化されておらず静かな佇まいの中にある。ここの修道士達は、現在も開墾、牧畜、農耕に従事し、自給自足の生活を行っていると言う。当然トラピスト内の見学等は行われておらず(事前に申し込むと男子のみ見学出来る。)建物の前で写真を撮ってから、坂の下にあった売店でお土産として有名なトラピストクッキーと飴色の赤バター飴を買う。



 北海道のバター飴といえば普通真っ白い飴を想像するが、ここのバター飴は半透明の飴色で我々のバター飴のイメージとはかけ離れた物だったが、食べてみたらバターの香りして大変美味しい飴で、本当のバター飴はこれだと確信した一品であった。この飴はここで売っているだけで、お土産屋さんでは買うことが出来ないとか。ここに立ち寄ったら赤バター飴を食べてみる事をお勧めする。















 トラピスト修道院の周りの風景は、ポプラ並木と言い、トラピストの建物と言い、ヨーロッパに来てしまったと錯覚させるほどの雰囲気を持っており、函館に来たら是非立ち寄ってもらいたい場所である。

 AM10:35 トラピストを発って函館に向かう。途中、S氏はGSに入って給油しようとしたが、V氏との相談の結果ガソリンは青森で入れる事になってGSを出る事になった。 「 いらっしゃいませ! 」 と言って駆け寄って来た店員の前を走り抜けS氏は申し訳ない気持でGSを立ち去ったのであった。




AM10:55
函館フェリー乗り場到着















 まず乗船手続きをしてから、二階のレストランで早目の昼食を取る事にする。ラーメンとカツ丼を注文したのだが、これがなかなか出てこない。 フェリーの乗船開始のアナウンスが流れてもまだ出てこないため全員焦り始める。ようやく運ばれてきたラーメンとカツ丼を無理やり腹に流し込んでいると、バイクをご指名で乗船を催促するアナウンスが流れた。それでも我々は、それぞれをしっかり完食してからフェリーに飛び乗った。

 腹の中に食べ物は入ったが、食事を取った気分にはほど遠いものであった。

  教 訓  フェリーに乗る時、時間の掛かる食事はしない。

 当時の青函フェリーの中には車が乗るデッキに屋根が掛かっていない物が運行されていた。後年エスカレーター付きの青函フェリーが登場した時、驚くと共に時代の流れを強く感じたものだった。

 我々のせいなのか、PM12:10 定刻より10分遅れでフェリーは函館の岸壁を離れ青森に向かった。

 フェリーから見える函館山は次第に小さくなっていき、これで2日間で733km走り回った北海道ともお別れと思うと、ちょっとセンチな気持になってしまうのはやはり船に乗って海の上にいるからだろうか。 北海道は船で行くから北海道なので、トンネルを抜けたらとか、地上に降りたら北海道では北海道ではない。海を渡った先にあるワンダーランドが北海道なのだと私は思う。アプローチのプロセスもまた思い出作りの重要なファクターなのである。

 段々小さくなっていく函館山を見ながら 「 北海道 バンザイ  」 と叫びたい気分であった。

 その時から十九年の時が流たが、FUNKYはそれから毎年北海道を訪れている。その始まりがこの時の北海道ツーリングであったのである。

 当時の青函フェリーはスピードが遅く、後から出た青函連絡船に途中で抜かれて青森に到着していた。追い抜いていく連絡船を見たりして暇をつぶすが、日中の4時間は長く暇を持て余してしまった我々は時計ばかり見ていた。

 青森到着 PM4:10 
 青森に降りたった我々はその足でレストランに駆け込む。中途半端に終わった昼食のやり直しである。お腹も落ち着いてから、隣のGSで最後の給油を行う。

 第五回燃費コンテスト  走行距離 196km
 @RZ125S 23.1km/h  ARZ250RR 19.6km/h  BRZ250R 19.6km/h  CRZV500R 17.8km/h
(参考値)

 RZVは満タンにしなかったため参考値である。全開走行が多かったSは燃費が落ちたが、RRもRもそれなりの燃費を記録する。

 AM5:00 青森を出て国道7号を秋田に向けて出発、弘前では夕方のラッシュに巻き込まれ渋滞にはまるが、何とか弘前を抜けた我々は大館まで一気に走り、商店の前にバイクを止めパンやアイスを食べて最後の休憩をとる。


 我々は大館から日の暮れた国道285号を走り、飯田川で国道7号の戻って PM8:40 秋田に帰還する。

 初めての北海道ツーリングを無事終えた我々は記念写真を撮ったのだが、今見ても全員のその顔には無事戻った安堵感と目的を達成した満足感とが見て取れる良い顔をしている。

 それは北海道に魅入られた男達の顔であり、ここからFUNKY 北海道 の歴史がスタートしたのである。


                                              
                                                                 Report by Ryuta

  ※
ツーリングデータ
  
  ・全走行距離        1,155km
  ・全走走行時間      18時間41分
  ・平均速度         60.2km/h
  ・フェリー代(往復)    原付 5,000円  自動二輪 7,200円
  ・宿代 1泊2食付     4,000円
   ・その他 (食事代等)   4,000円

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