● コース

秋田⇒出羽グリーンロード⇒南外⇒三ツ森山⇒

道の駅 東由利⇒七曲峠⇒西馬音内⇒十文字

⇒増田⇒上畑 昼食 三平そば⇒増田⇒稲庭⇒

横堀⇒松ノ木トンネル⇒笹子 給油⇒猿倉⇒

矢島 花立⇒祓川⇒猿倉温泉 入浴

矢島 花立⇒南由利原⇒仁賀保高原⇒仁賀保⇒

仁賀保高原⇒四角井戸溜池⇒西目⇒仁賀保⇒

沿岸道⇒県立公園⇒出羽グリーンロード⇒

国道13号⇒岩見三内⇒宝川⇒

モト ワークス ヒラタ
  走行距離 416km

今シーズン最初のツーリングは快晴 


今日は私を含め6台でスタート!


ジャダー解消の為テディスクを交換。
BRAKING製ペータルディスク。

2008シーズン幕開け
ここ数年1st.ツーリングは天候に恵まれ雨に当たる事が無かったが、今年もまた絶好のツーリング日和になった。出発時間が8時半とあっていつもより余裕が有ったのだが、何故か早く起きてしまったのと出発時間を30分間違った事もあって、私は7時40分には店にいた。

早起きしたのは私だけではなかったようで8時前に1名、8時過ぎに1名、出発15分前には4名が到着する。昨年は遅刻して皆さんをお待たせしたメンバーさえ余裕で到着していた。4時前から起きていたメンバーもいたというから皆さん気合入っています。

8時25分に今日最後の参加メンバーが到着、6名全員が揃い予定通り秋田を出発する。横山金足線に出て秋田中央ICに左折、国道13号の出羽グリーンロード入り口を目指す。


GSX-Rもリプレッシュ
私のGSX-Rは 2008 1st.ツーリング に向けて幾つかの変更を受けていた。一つは昨シーズン後半から顕著になってきていたフロントブレーキのジャダー対策で交換されたブレーキディスク、もう一つは引っ掛かる動きが気になっていたステアリングベアリングの交換である。

その為ブレーキディスク&パッドは新品で当たりが付いていない状態だし、ステアリングベアリングの締め付けもまだ調整途中の為、様子見の走り出しとなった。

大張野のワインディングを走ってみてステアリングの動きが重く、バイクが倒れてもハンドルが切れるのがワンテンポ遅れるのが感じられた。ステアリングベアリングの締め付けが少しきつかったようで、締め付けナットを調整し直して様子を見てみる必要が有りそうだ。

ステアリングの締め付け方法はマニュアルに書かれてはいるが、実際のところは走ってみないと分からないところがある。今回の事でステアリングベアリングの重要さを改めて知る事になったのだが、考えてみるとあの小さな鋼球がバイク全体の重さを受け止めながらスムーズに動いている事に驚く。

一方、フロントに新しく取り付けたBRAKING製ペータルディスクは、ジャダーも無く(新品だから当然だが・・・)気持ち良く効いてはいたが、当たりが着く今日の後半にならないと本当のところは分からないだろう。

それでも高速からの制動力は安定しており、効き、コントーロール性共にノーマルディスクより良いように感じた。昨年までと違ってコーナーの暫く手前からブレーキを掛け様子をうかがう事は必要なくなったから、ブレーキポイントまで安心して走って行ける為走りに少し余裕が出てきていた。



南外 佐藤商店までの所要時間は、いつもより少し多めだった。


この休憩の時間が何とも楽しい。











チタンが膝を守る。











東由利 道の駅 に到着。
今年初めての出羽グリーンロード
国道13号に出た後直ぐに出羽グリーンロードに入りペースを上げるが、私はまだブレーキを信用出来ていないし、スピードにもまだ慣れてないから慎重に走りを進める。それでも先日のSpringツーリングを走っていたおかげで走りの勘は大分戻っていて、いつもより4分程度の遅れで南外の佐藤商店に到着する。

佐藤商店向かいの消防団小屋の脇には桜の木があって、昨年その桜は満開だった。しかし、今年の枝は花ではなく緑の葉で覆われおり、今年の春は昨年とは比較にならないスピードで進んだようである。

秋田市の桜は平年の10日から2週間近く早く散ってしまったが、ここの桜も昨年より大分早く散ってしまったようだ。これから向かう羽後町七曲峠の桜は昨年はまだ蕾だったが、もしかしたら今年は満開の桜を見る事が出来るかもしれない。

私は佐藤商店前の桜の木を見てそんな事を考えていた。七曲峠の桜は暖冬が続いていた1990年頃には毎年のようにこの時期(昭和天皇誕生日)に見る事が出来ていたのだが、最近はとんとご無沙汰だった。七曲峠に行くのが大変楽しみになった私でありました。


最新のレーシングラジアルタイヤ DIABLO SUPERCORSA

Irelli DIABLO SUPERCORSA
このレーシングラジアルが何かと話題を提供。

今回赤R1には、昨年隼が履いていたタイヤと同じ DIABLO SUPERCORSA が装着されていた。

このタイヤ、隼に履いた感じは掴みどころの無いよく分からないタイヤという印象(公道での我々の使用での話)だったが、R1レッドがどんな判断を下すのか楽しみである。

ここまで走った彼の話では、ハンドリングの軽快さは乏しいが、ツボに嵌った時には絶大なグリップ力を発揮するらしい。彼がこれまで走った感じではそんなに悪くはなかったようなのだが、走る場所によってその印象は大きく変わっていく事になる。





カンガルー&チタン

マゼンダカラーFZR400RR−SPに乗る彼は、今回真新しいレーシングスーツを身にまといツーリングに参加していた。

その革ツナギの主要な部分にはカンガルー皮が使われていて軽量なのが特徴らしいのだが、レーシングスーツは牛革と思い込んでいる古い人間としてはピンとこない感じなのである。

膝、肘、肩にはチタンのプレートが貼り付けられており、これでアスファルト上を滑ってケーシー ストーナー の様(ドバイで行われたナイトレースで膝から火花か出ていた)に火花を出すらしい。その姿を見てみたい様な見たくない様な・・・。


久しぶりの三ツ森山を走る
休憩を終え佐藤商店を発った我々は、いつもの直線でスロットルを開けた後大森に出て三ツ森山に向かう。雪の多い年は雪で通り抜けが出来ずに途中から引き返した事もあった三ツ森山だが、先日メンバーが通り抜けを確認しており私は安心して三ツ森山に向かう。

今回三ツ森山を私が先頭で走る事にしたのだが、まだ雪解けしてから間もない事から路面に砂や小石が落ちていていると聞かされていた私は慎重に走りを進める。

聞かされていた通り上部の道はスリッピーでブレーキングに気を使ったが、何とか先頭の責任を無事果たした私は東由利の道の駅に向かった。


何故か妙にバイクとウエアーがマッチしてる!?

今日の道の駅はいつもの休日より車が多いのか、トイレ前のFUNKY指定席は満席で停める事が出来ず、脇のパーキングにバイクを停める。

バイクから降りた私の目に、近くの山々が目に入る。この時期(昭和の日)に行われる1st.ツーリングでは、いつもはここから見える山々に彩りは無く、黒い山肌に所々残雪が見えるモノトーンの世界が広がっていた。

しかし今年の山々は薄っすらと若葉色に染まり、春本番を感じる景色となっていた。今年の春はここでも駆け足でやって来たようで、いつもの年とは季節の進み方が少し違うようである。


羽後町 七曲峠 九合目 肘曲



七曲峠で花見
道の駅でゆっくりと休憩を取った後、我々は羽後町の七曲峠に向かう。国道107号から県道に右折すると正面に八塩山が見えてくる。本荘街道(国道107号)と矢島街道(国道108号)を隔てる八塩山(標高713m)はどっしりとした山容で、矢島側から見ても東由利側から見てもこの近辺では目立つ存在の山で、一目でそれと分かる。

まだ残雪が残る八塩山へ向かう道を右手に見ながら、我々は橋を渡って道なりに走り梨ノ木峠を越えて田代に出る。ここまで来る道すがら、所々で桜の木が淡いピンクの花を付けているのが見えていた。

田代でも道路脇の桜は満開の花が咲いており、この先の七曲峠肘曲コーナーの桜も咲いていると思われ、私は久しぶりに見られるであろう肘折の桜に期待が高まった。

七曲峠のシェルターを抜けると眼下には横手盆地が広がり、道路脇の桜は満開で肘折コーナーまで続いていた。我々は肘折コーナーの駐車スペースに、バイクをいつものように並べて停める。


昨年は咲いていなかった桜は今年は満開を通り過ぎて散り始めていた。今年の桜が、いかに早く咲いたかが分かる。
肘曲の桜は今まさに満開の状態(それも末期)で、枝からはハラハラと花びらが舞い落ちていた。私は今年まだまともに桜を見た事が無く(車の中からは見たが)、立ち止まってじっくり桜を見たのは今回が初めてであった。

また肘曲の桜を見たのも本当に久しぶりで、それはもう十年以上も前の事だったように思う。今日は少し霞が掛かっていたが、眼下の横手盆地をバックに見る肘曲の桜は本当に綺麗で、私はこの景色を気に入っている。

桜という花は、咲いている周りの景色との調和でその印象が大きく変わる花のように思う。弘前の岩木山をバックにした桜や角館の武家屋敷の桜等その咲く場所によってその桜の美しさが際立ってくる。

そんな春爛漫の景色の中、我々はゆっくりと休憩を取る。今シーズン最初のFUNKYツーリングでの走りを振り返り話が弾む。ツーリングの楽しみの中に、この休憩時間がある。緊張から開放されリラックスして仲間と談笑するこの時間は重要で、この話の中に色々なヒントが隠されているのである。

休憩を終えた我々は、春霞でモヤッと見える横手盆地を見下ろしながら西馬音内の街に下って行く。


パーキングの脇には可憐な花が咲いていた。


高山植物の様な花だが名前は知らない。


水辺にも咲いていて、春を満喫。
幻のそば屋 彦三
我々の次なる目的地は、昼食のお蕎麦を食べる西馬音内に在る 「彦三」 という店である。我々がいつも通る道沿いに在るらしいのだが、看板が出ていないので分かり難いとインターネットのブログに書いてあったので、私はゆっくりとそれらしき店を探しながら走る。

それらしき建物はあったのだが、暖簾も無くそば屋のようには見えずそのまま通過。そして店を見つけられないまま、T字路の信号まで来てしまった。この信号までの間に店はある筈だったのだが見付けられなかった。引き返すのも面倒なので私は昼食を増田町上畑の三平そばで食べる事を決断する。

1st.ツーリングを計画した当初、昼食を三平そばで取る事にしていたのでその決断は早かった。西馬音内の街中を抜け我々は、十文字に向かう。そろそろ田植の準備が始まった田んぼが道の両側に広がる横手盆地を抜け、十文字、増田と走り国道342号から上畑に右折する。

この道はいつもの年なら道路脇に雪が残っている事が多いのだが、今年は周りの山々にも雪は殆ど見られず道端の桜は満開で、春爛漫の中我々は気持良く走って三平そばに到着する。


久しぶりの三平そば

三平そばの駐車場には岩手ナンバーの250ccスクーターが1台止まっているだけで車は1台も無く閑散としていた。営業しているのか心配になったが、入口に行ってみるとこのゴールデンウイークの営業日は日曜祭日が営業日、普通の日は休業日となっていて、今日29日(昭和の日)は営業日となっていた。

中に入ると人影は見えなかったが、奥にスクーターの人物と思われる男性が1人、食べ終えたざるそばの器を前にテレビを見ていた。この山奥まで遠くから蕎麦を食べに来る彼や我々の様な人間がいるわけで、営業日を日曜・祭日に限定したのは賢明なる選択だとは思うが、地理的条件(前の道はこの先で行き止まり)から通りすがりの客は見込めない三平そばは、営業的には厳しいものがあるのかもしれない。

そばの美味さからいったら皆瀬のかえで庵と比べても優るとも劣らない(私は三平そばの方が好きだが)と思うが、片方はいつも席に着くまでに長く待たされ、片方は待たされる事は殆ど無い。

もし道路特定財源を使って上畑から皆瀬か東成瀬に抜ける道が造られたとしたら、ここもかえで庵のように賑わう気がする。そんな道の造り方(税金の使い方)だったら高い税金を払っても良いような気もするのだが、東京の役人がこんな田舎の状況を知る由も無く、地方は疲弊していくのだろう。



三年ぶりに来た三平そば。


ざる大盛り 750円
そして今日の三平そばは、美味かった。ここを最初に訪れたのは2002年の春だったからもう六年も前の事になるが、その時はそばの美味さとガッコの美味さに感動したものだった。その時にいたお店のおばさんも気の良いおばさんで、我々はその後四年連続で三平そばを訪れていた。

しかし、年数が経つにつれそばの味が変わり人も変わって、この二年我々は三平そばから足が遠のいていた。しかし、三年ぶりに訪れた三平そばの味は、六年前の味に戻っていた。

私はざる大盛り(750円)を食べたのだが、そばの量も充分だったしそばを打つ人が三年前と変わったのか、そばが美味しくなっていた。残念ながら以前のようなおばさんはいなかったが、また訪れたいと思わせた今回の三平そばだった。

我々が店を出る頃には駐車場に車も並んで多少混雑してきたから、ここのそばの美味しさを知る人はいるようである。


笹子のいつものGSで給油。
給油はギリギリまでお願いします。



燃費計算中。燃費を知って航続距離を頭に入れておく事は航続距離の短いバイクの場合は必須である。


このGSは我々の定番休憩所になっている!?
FUNKYは道路の向かいに在る道の駅で一度も休憩した事が無いのだ。
お腹が膨れたら次は温泉
三平そばを発った我々は、行きにも吠えられた犬にまた吠えながら、のんびりと流して国道342号に戻り増田から国道398号に向かう。稲川町の佐藤養助稲庭饂飩本店前を通過し右折、高松から国道13号横堀を目指して走る。

今日の佐藤養助前は車が並ぶ程混雑していなかったし、バイクの姿も昨年我々が訪れた時のようには並んでいなかった。さすがの佐藤養助も混雑していない時もあるようである。

高松から裏道を通って横堀に出たのだが、途中田んぼの中の一本道があって私はそこでペータルディスクのブレーキテストを試みる。充分に加速されたGSX−Rに直角コーナー手前でフルブレーキを与える。

リヤタイヤを軽く持ち上げたGSX−Rは、急激に減速し直角の右コーナーに飛び込んで行く。ペータルディスクの高速からのフルブレーキ性能は充分に合格点を与えられるもので、これで高速から安心して減速できる事が判明した。


湯ノ沢温泉

国道13号に出た我々は 道の駅 雄勝 前を通過、院内近くにある湯ノ沢温泉に向かった。我々はここまで200km近く走っていて、私は燃料タンクの小さいFZRの事が気になって横堀で給油しようとも考えたのだが、まずは湯ノ沢温泉まで行きそこでタンク内を確認して、院内で給油するか笹子で給油するかを判断する事にする。

国道13号の湯ノ沢温泉入口には大きな看板が立っていて、いつもそこに営業しているか休業しているかの表示がされているのだが、今日の看板には何も表示されていなかった。

いつもは5月1日から営業する湯ノ沢温泉だが、雪が少なかった昨年は4月30日には営業していたから、昨年よりも雪が少なかった今年は29日でも営業しているとみて今回私は湯ノ沢温泉を予定に入れていた。

ところが入口の看板には何も表示が出ておらず、私は温泉に向かうかどうか判断に困ってしまった。道路脇にバイクを停め看板をよく見てみると、看板の下に営業中と書かれた小さな看板が地面に倒れていた。

この状況からして私は湯ノ沢温泉は営業していないと判断、今日の温泉は笹子のGSで考える事にして、私はウインカーを右に上げ国道108号の松ノ木トンネルに向かった。


今日の松ノ木トンネル

国道13号から国道108号に入り前を走っていた車を追い越すと、珍しく我々の目の前に車はいなくなった。道が広くなった所で私はスロットルを捻る。その時、加速を続けるGSX−Rのリヤタイヤからは黒い線がツーッと伸びていたらしいのだが、その時の私は知る由も無い。

三番手を走る目撃者によると、同じように加速するR1レッドからも黒い線は伸びていたのだが、GSX−Rよりその線は短かったようだ。黒い線が路面に着くという事はタイヤが滑っている証拠で、R1レッドの線が短いという事はR1が履いているタイヤの方がGSX−Rよりグリップが良いのだろう。

さすが レーシングタイヤ DIABLO SUPERCORSA である。DIABLOは非常に柔らかいタイヤで、空気を入れない状態で押すとフニャフニャで他のタイヤとは構造が違うようである。

柔らかい故の広い接地面積とレーシングコンパウンドで強力なグリップ力を稼ぐこのレーシングラジアルに思わぬ欠点?が有る事が後に判明するのだが、その話はその時に・・・。

トンネルを抜け高速ステージから中速ステージに変わった所で、先頭をR1レッドに変わってもらった私は三番手で前の二台を追ったのだが、前の二台が早過ぎて追い付けませんでした。 完敗でした!! 

再び先頭になった私は笹子のGSにバイクを滑り込ませたのだが、FZRの姿が見えなかった。ここのステージでFZRが遅れるのは折込済みだったが、それにしても暫くやって来なかった。

彼の事だからアクシデントは心配はしていなかったが、後で聞いた話では原因はガス欠になるのを恐れ省エネ運転で走って来た為だったらしい。私だったらスペシャルステージの魅力に負けてガス欠覚悟で全開で走ってしまうのだが、昨シーズン由利原でガス欠を経験している彼は、走りたい気持ちをグッと抑えて省エネ運転に徹して来たようだ。

FZRの彼はまた一つ成長したようである。そんな姿を見ると年寄りは結構嬉しいものなのである。彼がFUNKYに初めて参加したのは、丁度一年前の1st.ツーリングだったが、この1年の間に彼は多くの事を経験しそして学んできた筈だ。

最初の一年は全ての事が初体験で戸惑う事が多いのだが、二年目になると一度走った道が多くなり、少し余裕が出てくる。まだまだ学ぶべき事は沢山あるが、色々な経験を積み重ねバイクを安全に楽しむ方法を会得していってもらいたいと思う年寄りであった。

給油を終えた我々は、建物内のテーブルでチョッと長めの休憩を取る。予定ではここから猿倉・矢島花立と走って鳥海山矢島登山口祓川まで行った後、再び猿倉に戻ってまた花立に戻る事にしていた。

湯ノ沢温泉に入れなかった事から、私は今日の温泉を予定コースの途中に在る猿倉温泉 鳥海荘 に決める。ここなら予定を大きく変更しないで済むし、天気も良から露天風呂からは雄大な鳥海山の姿が見られる筈だ。

休憩を終えた我々がGSを出て本荘方面に向かおうとすると、向かいの道の駅で休憩していたバイク集団の注目を集めてしまった。10台位はいたように思うが、SS系のバイクだけの我々が珍しかったようで熱い?視線を送ってくる。

皆さんの注目を集める中、我々はまず国道108号沿いの そば 百八 が袂に在る橋を目指す。途中、鳥海山が青空と白い雲をバックに綺麗に見えていて、祓川に行っても問題は無いように見えたのだが、行ってみると結構大変な事になってしまうのである。


















雪の壁の高さはこの時期いつもこんなもの?


スキーヤーが横を通り過ぎる中写真撮影。
場違いな格好の我々ではあった。



祓川はまだ冬?
風が強く寒く、我々は早々に退散する事に・・・。















これが問題児のフロントタイヤ
トラップ発見!?
国道108号から猿倉方面に左折、才の神に出た後フォレスタ鳥海に向かってワイディングを楽しみ、十字路に出て右折矢島花立に向かう。途中一箇所、土砂崩れの修復工事で片側交互通行になっていたが、それは折り込み済みで我々は花立までワインディングを楽しむ。

私が先頭で花立のT字路に出た時、祓川方面に向かう道にパトカーが1台止まっているのが見えた。こんな所に何でと不思議に思った私だが、メンバーの話によると南由利原方面からの一時停止を見ているようである。

左右共に見通しの良いこのT字路では確実に停止する車は少ないようで、警察のトラップ場所になっているようである。皆さん、花立のT字路は確実に停止するようにしましょうね。

このパトカーとは縁が有ったようで、我々は別の場所で再会を果たす事になるのだが、その話は後ほど致します。


快晴の祓川では・・


鳥海山 五合目 矢島登山口 祓川
のパーキングにバイクを停める。

パトカーの中からの視線を感じながら、我々はその前を通過、祓川に向かう。道の両側には次第に残雪が見えてきて、それは次第に高さを増していく。

最初は緑の葉を付けていたブナの木々も次第に葉が無くなり、空に高く伸びたブナの繊細な枝の間からは春の暖かい陽射しが降り注ぎ、雪原の中にいるわりには寒さを感じずに走る事が出来た。

昨年休憩したパーキングまで来ると、正面に鳥海山の姿がドンと見えて来てその迫力に圧倒されてしまった。

1車線半の細い九十九折の道を、我々はリズミカルにバイクを切り返し先を急ぐ。猿倉に下る道を左に見て直進、鳥海山の山頂に手が届きそうな所まで登って来た。

道路脇のパーキングには、スキーやボードを積んだ車が並んでおり、その横にはスキーウエアーやボーダーウエアーを着た人々がウロウロしており、春スキーを満喫した人々が帰り支度をしているようである。

そんな中、我々は革のスーツを身にまとい、バイクに跨って祓川を目指す。この時期此処に来れば場違いな事は分かっている私だが、綺麗な鳥海山を見たくて時々此処までやって来るのだ。

そして到着した祓川の駐車場に車は多くはなく空いていた。時間が1時を回っていたせいか、既に山を降りた人が多かったようである。山スキーは何が起きるか分からないから、午前中に滑って午後には山を降りるのが賢明である。

我々は駐車場にユッタリとバイクを並べて休憩を取る。折角此処まで来たので、お約束の写真を撮りに駐車場上の雪原に出てみる事にする。雪の壁はまだ4m以上も有って壁を削って造られた坂を上って雪原に出るのだが、私はその雪の坂で滑って転んでしまった。

年は取りたくないものである。些細な事でバランスを崩すのは年寄りの特徴で自分でも呆れてしまうのだが、こんな事で落ち込んでいたら年よりは生きていけないわけで、笑ってごまかして先に進む。

雪原に出てみると冷たい風が強く吹いていて非常に寒かった。遮る物が全く無い上に雪原から冷気をしっかり取り込んだ風は冷たく、我々の格好では立っているだけでも辛いものがあった。

我々はあまりの寒さに写真を数枚撮っただけで、早々にその場から退散する事にした。山から下りて来たスキーヤーが我々を見て声を掛けてきたが、場違いの格好をした我々が余程珍しかったのだろうと思う。


レーシングタイヤ DIABLO SUPERCORSA の功罪

駐車場に戻った我々は、冷えた体を温めるべく 猿倉温泉 鳥海荘 に向かう事になったのだが、そこで問題が発生してしまった。強風が吹く中、発進しようとしたライダーが足を踏み換える時に風でバイクが倒れそうになり、上手く発進出来なかったのだ。

それを助長したのが前輪に履いていたタイヤで、低い路面温度でタイヤ内の空気が冷え圧力が低下、タイヤがつぶれて接地面積が増えた結果ハンドルが重くなりハンドルでバランスを取る事が難しくなり何度も倒れそうになってしまったのだという。

それでも彼は何とか無事に発進する事に成功するのだが、先頭で発進していた私は後ろでそんな大変な事になっているとは知らず、なかなかやって来ない後続を待ってスロー走行を続けていた。

やっとやって来た後続と共に、我々は猿倉への道を下って行く。その時、さっき発進に手こずった原因にもなったフロントタイヤと葛藤する男がいた。このレーシングタイヤ、路面温度が低い時と高い時では全く違う顔を見せるようで、温度が低いとバンドリングは重いは切れ込むはで、下りの細かなコーナーが連続する猿倉への道を走るのは至難の技であったらしい。

その時の私はコーナーを楽しみながら結構なペースで走っていたのでありますが、後を走る彼は必死の思い出で私を追っていたようだ。

レーシングタイヤは本来タイヤウォーマー等を使って温度管理をして使用するものであって、その時にグリップ力は強大なものとなる。しかし、一般公道でまして路面温度の低い状況で使用する事など想定外で、今回のような事は起こって当然なのである。

今回のフロントタイヤはソフトコンパウンドだったが、ウルトラソフトだったら少しは状況が好転していたかもしれないのだが、そうなれば下界に下って路面度温度が上がった場合、今度はタイヤが融け過ぎる可能性がある。

いずれにしてもこのタイヤ、FUNKYの使用条件には合わない事を彼が証明してくれたわけで、今後使用される事は少ないと思われる。

だからと言って全てのレーシングタイヤがFUNKYの使用条件に合わないかというとそうでもない。今回私がフロントに履いていたタイヤはミシュランのレーシングタイヤだったのだが、ハンドルが少し切れ込む感じは出ていたがハンドリングに大きな影響は無く普通に走る事が出来ていた。

レーシングタイヤにも色々なタイプがあるから、新しく発売されたタイヤの中から我々の使用条件に合うタイヤを見つけ出す作業は結構大変で、今回ように外れの場合でも減るまで使い続けなければならないから苦労する。

それでも誰かが人身御供になってチャレンジするのだが、それは大体は私の仕事になっている。


猿倉温泉で温まります。


スッキリして由利原に向かいます。
猿倉温泉で生き返る

お約束の湯上りアイス。
一気に10℃以上?暖かい猿倉温泉に下って来た我々は、冷え切った体を温泉に沈め生き返る。猿倉温泉には祓川で滑っていたボーダーと思われる若者もいて、彼らも我々同様に温泉で温まり疲れを取っていた。

内湯と露天風呂の両方を堪能した我々は、温泉から上がって温まった体をお約束のアイスクリームでクールダウン、体をバイクモードに戻す。

我々のこれからの予定は、再び花立まで走り今度は南由利原から仁賀保高原へと登り、仁賀保の見晴らし台まで一気に走る。

休憩後、仁賀保高原に引き返し登って来た道を下って四角井戸溜池から西目コローニー入口に出た後、仁賀保から沿岸道にのって岩城ICまで走る予定である。


運転者の性

猿倉を発った我々は再び花立を目指て走り出す。私は先頭を任せ後ろに着いていたのだが、先頭が車を追い越した所で前から車が1台やって来た。

私はその車に見覚えがあった。それは花立で2時間程前に見た車に違いなかった。皆さんに緊張が走しり二台目以降は追い越しを取り止めたのだが、特にお咎めを受ける理由も無く皆さんが反射的に反応した結果だった。

運転者という者はツートンカラーの車に反射的に反応するという特性を持っており、この特性から逃れられる者は少ない。車はそのまま走り去って行ったのだが、小心者の私は暫くミラーを覗き込んでいた。




仁賀保 見晴らし台で小休止


400ccで孤軍奮闘
FZR400RR−SPスペシャル仕様


















沿岸道唯一の西目パーキングで休憩。



今日1日で大分溝を浅くした
DIABLO SUPERCORSA のリヤタイヤ

由利原を堪能
ミラーから車が消えた後、我々はペースを戻して花立に向かう。この花立てまでの道は結構な高速ステージで楽しんで走る。

花立から南由利原サイクリングセンター前を通過、そこから釜ケ台の十字路を直進し道を確かめながら仁賀保高原を登りそして仁賀保方面に下る。下った所に在る見晴らし台で小休止した後、我々は再び仁賀保高原に上って行く。

大きく回り込むコーナーが続く仁賀保高原の上りは、我々に深いバンク角を要求してくる。アスファルトを近くに感じながらスロットルをコントロールしコーナー出口を目指すのだが、ここのコーナーはその時間が長くスロットルのコントロールが難しい。

ライダーはコーナー出口に向かって徐々にスロットルを開いて立ち上がり、次のコーナーに向かって加速して行く。その一連の操作をコーナー毎に繰り返し、仁賀保高原に上って行くのだ。

上り切ると今度は勾配がきつい小さなコーナーが連続する道を下って行く。ここのコーナーの特徴は二つと同じRのコーナーが無いところで、ある程度コーナーのレイアウトが頭に入っていないと走るのは難しい道だ。

そんなこの道を下るのが好きだというライダーもいるのだから、人の好き嫌いは分からないものである。私はここの下りを好きかと聞かれたら、苦手でもないが好きではないと答えるだろう。

ここを後ろの方でそれなりに下った私は、釜ケ台の十字路で三番手にポジショニング。私の前にGSX−Rブルー、その前をR1レッドが先頭で走る。四角井戸溜池から一気にペースが上がり、私も前に遅れまいとペースを上げた。


久しぶりの 「イックゥーッ・・!!」

それは前との間隔をつめようと入った下りの右コーナーのだった。私のGSX−Rはブレーキングしながらバンキングし右に向きを変える筈だったのだが、GSX−Rは傾いたまま直進してガードレールに向かって行った。

それは一瞬の事だったが、幸いにもガードレールに50cm程度まで近づいた所で私は道路中央に戻る事が出来た。何故そのような事になったのか。その時の私にそれを考える余裕は無かった。

後続のR1ブルーに一部始終を見られてしまった私は、スゴスゴと後ろに下がりペースを落としてコローニー入口を目指す。しかし、ガードレールが近づいてくるあの感覚を味わったのは久しぶりだった。

最近私はあの何ともいえない嫌な感覚を味わう事が少なくなっていたのだが、何度味わっても好きにはなれない(好きになる必要は無いが・・・)あの感覚は、

「イックゥーッ・・・!!」 てな感じで心臓に良くない。

それでも今回は 「イッタァーッ・・・!!」 程では無かったので、戻って来る自信は少しは有った。 

今回の 「イックゥーッ・・・!!」 の原因が何だったのか?

それは次の休憩で明らかになるのだが、本当に 「イッタァーッ・・・!!」 でなくて良かったです。

皆さんはワインディングを充分楽しんだ様子でコローニー入口で私を待っていた。私は何も無かったような顔をして先頭に戻り、沿岸道仁賀保ICに向かい沿岸道に入って直ぐの西目パーキングエリヤにバイクを入れる。

バイクを停めて皆さんタイヤを点検している。由利原、仁賀保高原を走った皆さんのタイヤは綺麗に端まで当たっていて、イイ具合に融けていた。私は先ほどの件も有りフロントタイヤを点検すると、真ん中の溝が消えかかっているではないか。


使い切ったフロントタイヤ

ブレーキディスクを変えフロントブレーキが効くようになった私は、調子に乗って高速からのフルブレーキを試していたのだが、その結果フロント中央部の溝が一気に無くなってしまったようだ。

先ほどの原因はフロントタイヤが磨耗グリップ力が落ち、グリップが一瞬抜けてフロントタイヤが滑ったのが原因と思われる。

皆さん減ったフロントタイヤでは、無理をしないよう気をつけましょうね。

休憩後、岩城ICまで走った我々は県道44号で雄和を目指す。ここで元気だったのはR1レッドであった。もう20年も前の事になるが、ここ44峠で朝練特訓した経験を持つ彼は、珍しく前に車が現れなかった事も幸いして20年前にタイムスリップしたような果敢な走りを見せたという。

私は最後尾でその走りを見る事は出来なったが、それは今日好調だったGSX−Rブルーも追い付かない走りであったらしい。雄和から県立公園に出て出羽グリーンロードに入った我々は、最後の高速ステージを堪能し国道13号に出る。

今日の13号は車が連なっておりゴールデンウイークを感じさせる混みようだったが、渋滞を回避した我々は秋田中央ICに出て無事秋田市に戻って来る事ができたのである。



今日も無事帰還。



解散!!
2008シーズンの幕は開けたが・・・

シーズン最初のツーリングは変に疲れる!?
今年最初のツーリングも無事に終え(本当に無事で良かった)暫し今日のツーリング話で談笑する。

シーズン最初のツーリングは体が慣れていないせいか変に疲れてしまうのだが、暮れに貰ったビールがまだ残っているというメンバーがいて、珍しく有志で一杯やる話がまとまった。

一旦家に帰って出直した我々は、次の日の三時頃まで話し込む事になるのだが、私は次の日仕事でその日は殆ど仕事にならなかったのでありました。

FUNKY 2008 シーズンの幕は開いたが、今シーズンは昨年までとは違ったシーズンになりそうである。ガソリンの価格は1リッター170円を突破しそうな勢いで、昨年130円程度だった事を考えると三割以上値上がりした事になる。

昨年は一回のツーリングで消費するガソリン代は5000円程度(レギュラーの場合)だったが、今後はは6500円〜7000円程度掛かりそうである。しかも今年の後半にはリッター200円時代が到来する可能性もあり、先行きは不透明である。

月一回のツーリングではあるが、一回で一万円の出費となれば経済的に厳しいものがあり、今後は走行距離を短くしたりして出費を抑える事も考える必要があるかのしれない。

そんな事を考えさせられる今日この頃である。

いずれにしましても、2008年はFUNKYにとって変動の年になりそうな気配を感じておるところであります。


                      おわり

                                   Report by Ryuta
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