コース

秋田⇒出羽グリーンロード⇒雄物川町⇒

十文字⇒旅の駅 岩井川⇒須川⇒小安⇒

花山⇒鳴子⇒赤倉温泉⇒大石田⇒


次年子 七兵衛そば
⇒大蔵村⇒

羽根沢温泉 入浴
⇒雄勝トンネル⇒

松ノ木トンネル⇒
笹子⇒法体の滝⇒猿倉⇒

矢島 花立⇒南由利原⇒仁賀保高原⇒

仁賀保⇒仁賀保高原⇒四角井戸溜池⇒

西目⇒仁賀保⇒沿岸道⇒岩城IC⇒

44峠⇒雄和⇒県立公園⇒和田⇒宝川⇒


モト ワークス ヒラタ

     
 走行距離 538km

夜半に雨は上がって空は曇り空。
路面は生渇き状態で秋田をスタートする。



彼が跨るバイクに違和感有り!
バイクが小さく彼が大きく見えます。









南外 佐藤商店前に並ぶ四台。
今日初めての組み合わせである。



早速皆さんのチェックが入る。


今日の朝は暖かい?
有朋自遠方来 不亦楽乎
今回の FUNKY 3rd. Touring に独りの男が遠方からエントリーしていた。その彼は今年の三月、就職の為今まで乗っていたバイクを手放し、秋田を離れ旅立って行った筈だった・・・のだが!?

FUNKYでは彼の追い出しコンパを開き、私は共に走った四年間を思い出しながら彼と酒を酌み交わしたものだった。それから1ヵ月後のゴールデンウィーク、彼は車に乗って店に現れる。

新しい環境にも少し慣れ心に余裕が持てるようになった時、今まで心の中で押さえ込んでいた物が少しづつ頭を擡げ始め、今まで有った物が無い事の大きさに気付いてしまった彼は、ある思いを胸に秋田を訪れていたのだった。

店に顔を出した彼は、何度もシュミレーションを重ねたであろう遠大なる計画を語り始める。会社の土日の休みを利用してFUNKYツーリングに参加するというその計画は、私と共に検証され実現に向けて動き出す。

まずは手放したバイクの代わりを用意しなければならなかったのだが、彼の乗るべきバイクは SUZUKI GSX−R1000 K8 以外は考えられず車種は直ぐに決定。カラーに関してもブルー/ホワイトカラーの中にシルバーが入っているのを発見した時(彼のイメージカラーはブルー/シルバー)、カラーは決まった。

後は K8(ブルー/ホワイト) の在庫がどうかだが、彼が秋田に来ると聞いた時私は一応K8の在庫状況を仕入先に確認し、全色在庫は有りとの返事をもらっていた。この事は彼に話してなかった(別に隠す事でも無かったけどその方が期待感が高まる?)んですけど、ここでバラしちゃいました。

逆輸入車を登録する場合、陸運事務所に事前申請して承認をもらう必要が有り、国内認定車と違って登録に時間が掛かる。その時点で2nd.ツーリングには間に合わず、1ヶ月先の3rd.ツーリングに照準を合わせ計画は進められる事になったのである。



そして3rd.ツーリングの前日、彼はご当地ナンバーを持って秋田空港に降り立ったのである。私は遥々遠方からやって来る彼の為に,週末に青空をプレゼントしたいと考えていていたのだが、神様は意地悪でピンポイントで土曜日は昼から雨、日曜日は日中雨という天気予報を出ていた。

それでも彼は今にも降り出しそうな空の下、K8のテールに真新しいナンバーを付けて慣らしの為出羽グリーンロードに向け走って行くのでありました。週末は雨を覚悟して家を出て来た彼は、半年ぶりに乗るバイクでもあり、また慣らし走行という事もあって、雨でもモチべーションは高かったのであります。

小雨が降る中、200km程走って戻って来た彼の顔には笑みがこぼれ、K8の走り易さにしきりに感心していた。雨の中を走った事で以前のバイクとの違いが際立ったようで、現代のスーパースポーツ系バイクの走り易さに感動しておりました。


予定を変更して宮城・山形へ

彼が慣らし運転に出掛けた後、私は天気図と東北地方の天気予報をチェックしていた。今雨を降らしている寒冷前線は夜半に秋田県を通過し一旦雨は上がるが、その後寒気を伴った低気圧が明日の日中秋田県と岩手県を西から東に通過するようで、秋田と岩手は日中雨が降るとの予報が出ていた。

3rd.ツーリングで岩手県に行く予定にしてい私は、その予報を見て困ってしまった。基本的に雨もツーリングの一つと考える私だが、雨中走行は気を使う割には楽しくはなく、出来れば避けたい。

東北地方の予報を見ていて私はある事に気が付いた。南の山形、宮城に傘マークは無く、曇マークしかなかったのである。新庄や鳴子のピンポイント予報を見てみても降水確率は低く、南に行けば雨に当たらずに走れそうであった。

私は7月に予定していた宮城・山形を周るツーリングを急遽3rd.ツーリングで行う事を決定、予定を作り直す事にした。一つ残念だったのは、7月1日に解禁される鮎を山形で食べる予定にしていたのだが、それは諦めざるをえなかった事だ。その代わりと言ったら何だが、 山形県 大石田 次年子 の 七兵衛そば で手打ち蕎麦を腹いっぱい食べる事にしたのである。


そして3rd.ツーリングの朝は明けた。久しぶりに四時半過ぎに起きた私は、既に外が明るくなっている事に驚く。6月ともなると日の出も夏と変わらなくなっているようである。窓の外を見てみると寝る前に降っていた雨は上がっており、路面は少し乾き始めていて私の予定通りの朝であった。

早目に家を出た私は5時半過ぎに店に到着、早速パソコンに電源を入れ参加メンバーをチェックする。今日の参加メンバーは私を含め四台、参加バイクは全てリッターSSとなっていた。

最初にK8の彼が徒歩でやって来て、後の二台も出発時間前に揃い我々は六時少し前秋田市を出発、南外の佐藤商店に向かって走り出す。今日の出羽グリーンロードはハーフウエットで、少しでも路面に黒い所が有ると臆病になってしまう私は、先頭で慎重に走りを進める。

それでも直線はそれなりにスピードを上げると、最後尾を走るK8のヘッドライトは少しづつ離れていく。七千回転を上限に走るK8はどうしても直線で離されるのだが、それよりも回転を抑えて走る為コーナー途中で回転リミットがきてしまうコーナーリングの方が辛いものがあったようだ。

それは加速して立ち上がる事が出来ない為バイクが曲がって行かずに苦労するのだが、それは慣らしが進んでリミット回転が上がるに従い解消されて行く事になる。


K8のお披露目

路面が濡れていた事もあり、我々は1st.ツーリングと同じく位の所要時間で佐藤商店前に到着する。バイクを停めると、そこは GSX−R1000 K8 のチェック会場となってしまった。跨ってポジションをチェックしたり、メーターの動きを見たりしてメンバーのチェックが入る。

私が乗るK5と比べるとK8のステアリングヘッドの高さが明らかに高く、ハンドルの位置も高くなっていた。しかしシート高も高くなってなっていてポジション的にはK5と大きくは変わっていなかったが、足着き性に関してはシート高が高くなっている(何故かカタログデータはK5と同じ810mm)のとシート幅が広くなっている事から悪くはなっているが、他メーカーのSSと比べるとまだ良い方であるようだ。

K8にはエンジンパワーの出方を三段階に変更出来るモードスイッチが装備されているのだが、彼はまだ一度も試していないという。彼の場合、一度も使用しないで終わる可能性が高いと予想されるが、折角出ているパワーをわざわざ落として走るメリットを私は見出せない。しかし、今の世の中この装置を便利と考えるライダーもいるのだろう。

ライダーが必要とするパワーをライダー自信がスロットルを捻って取り出せる事が重要で、パワーコントロールはあくまでもライダー自身が行べきだと私は考えている。それはパワーコントールこそが、バイクの楽しみそのものだと考えるからだ。

パワーのコントロールは人が日常味わう事の無い世界に誘ってくれる媚薬なのである

しかしこれは我々のように趣味でバイクを駆る者の場合であって、現代のレースシーン(moto GP等)では、コンピューターのパワーコントロール無くしで勝利は有り得ない無い状況になっているようだから、パワーへのコンピューターの関与は時代の流れであるようだ。

バイクの任意保険の中に横滑り防止装置割引(2008年6月現在)の項目が有るが、この割引が使えるバイクが登場してくるのも時間の問題なのかもしれない?


南下に伴い青空が・・・
K8チェックを終えた我々は、佐藤商店を発ち東成瀬岩井川の旅の駅を目指す。南外の直線を楽しんだ後、雄物川町に出ると空には青空が広がっていた。我々がこれから向かう南の空に黒い雲は見えておらず安心する。

浅舞から十文字の国道13号に出ると新しく 道の駅 十文字 が出来ていた。我々がこの付近で休憩する事は少ないが、休憩場所が増えた事は良い事だ。これの道路特定財源のお蔭なのだろうが・・・。

十文字から増田の街を通過し東成瀬に向かうと、我々は一台のバイクに追い着く。軽二輪ナンバーのその赤いバイクは、私はKawasakiのバリオスと見たが、他のメンバーによるとSUZUKIであったとも言う。

もしかしたらKawasakiでOEM生産されたSUZUKIのバイクであったかもしれない若者?が乗る赤いバイクは、その後我々の前に二度三度と現れる事になるのだが、真人公園入口の先で赤いバイクを追い越して我々は、岩井川に向かった。




東成瀬 岩井川 旅の駅
手前の自販機小屋は閉鎖中。
















栗駒山を望む国道438号湯浜峠。
以前ここに止まったのは、10年以上前の事?


















宮城県 花山のいつものGS
レギュラー172円/Lのレシートを持つおかあさん



今日はご夫婦で営業中!!











鳴子のファミリーマートで休憩。
須川から花山へ

これから向かう須川の上りに備え
タイヤのチェック?
岩井川に到着して見ると、道路際に建つ建物は板で閉鎖されていて、我々は道路から離れた奥のトイレ横にバイクを停め休憩する。暫く時間が経った頃(5分以上10分未満)先ほどのバイクが道路を走り去って行くのが見えた。

「今頃来たの?」

って感じの結構な時間差に我々は驚いてしまったのだが、彼は途中休憩して来たのかも? しかし休憩して来たにしては早過ぎるような気もするが・・・?

休憩後我々は、国道342号を須川に向かって走りだす。成瀬ダムの工事現場を過ぎるとSS区間が始まりペースを上げるが、路面はハーフウエットで乾いている所と濡れている所が有ってコーナーの進入が慎重にならざるをえず、ペースを上げられないまま須川に到着する。

今日は慣らしのメンバーもいたり、路面が所々濡れていたりしている為、私は慎重な走りで小安方面に下って行く。すると先ほどの赤バイクが再び現れる。彼は我々から今日二回目の追い越しを受ける事になったのだが、彼は我々を追い越した記憶は無い筈で我々がどこから沸いて出てきたのか不思議に思った事だろう。

国道398号に出た我々は右折して宮城県花山方面に向かう。以前から工事が行われていた新しい道路はほぼ完成した模様だが、まだ柵で閉鎖されており開通はもう少し先であるようだ。


40年前の思い出

栗駒山の山頂は雲に隠れていた。

花山峠を越え宮城県に入った我々は、湯浜峠のパーキングにバイクを止め休憩を取る。峠からは山腹に雪が残る栗駒山が見えており、山頂部は雲が掛かって見えていなかったが、その大きな山容を見せていた。

栗駒山を見ていて私は四十年前栗駒山に登った事を思い出していた。それは私がまだ高専の学生の頃の事で、今の国道342号がまだ林道の細い砂利道だった頃の話だ。。

モトクロスレースに出場した自作の改造バイク(90cc)にサイレンサーやウインカー等の保安部品を取り付け、秋田市から須川まで走った後、そこから山頂まで登った事があった。

栗駒山を登った時の記憶はあまり残っていないが、須川までの道は車一台がやっとの狭い曲がりくねった道で、須川に辿り着くのに苦労した思い出が残っている。

それは今SSとして走っている場所なのだが、今1000ccのバイクで10分も掛からずに駆け上ってしまうこの場所を、昔90ccのバイクで1時間近く掛かって登った事を思う時、40年という時間の流れの大きさを感じてしまうのである。

四十年前の若者には、四十年後この場所に立派な二車線の舗装路が出来ていて、そこを59歳になった自分が1000ccのバイクに乗って走っている姿など想像すら出来なかったわけで、この変わりよう(自分も含め)には驚くばかりである。

休憩中遠くの黒い雲から風に乗ってきた水滴がパラパラと我々に当たって一瞬ヤバイと思ったが、それ以上の事にはならずこれ以降秋田市に帰るまで我々は雨に当たる事はなかっのである


休憩を終えた我々は、温湯温泉に向かって狭い下りの道を慎重に下って行き、いつもの 花山 ENEOS GS を目指す。


驚いた事T 花山のGSにて

花山のGSに到着してみると、今日はいつものオカアサンと旦那の二人で給油作業を行っていた。私はレギュラー満タンをオカアサンに告げバイクを降りる。給油を終えオカアサンがレシートを持ってやって来る。

「レギュラー 13.08L で 2,250円 です。・・・」

「エェーッ!!」

二千円を手に持って渡そうとしていた私は、慌てて小銭を探す。

手渡されたレシートには・・・       172×13.08
           レギュラーガソリン    ¥2,250

と書かれていた。

そうでした、今日6月1日から石油会社の卸値が十数円上がるとニュースで流れていた事を思い出す。

しかし今日のこの時間(AM9:00)にガソリンを仕入れたとは考えられず、

「上げるのがチョッと早いんじゃない・・!」 と

オカアサンにツッコミを入れたいところだったが、私は黙って千円札二枚を渡した後百円玉二枚と五十円玉一枚をオカアサンに手渡す。

レギュラーガソリンを入れている私は、今まで一回の給油で支払うお金は千円札二枚で殆どに場合間に合っていたのだが、今後は千円札三枚を常に用意しないといけない時代になった事を思い知らされた。

給油後、我々は鳴子に向かう事になるのだが、そのルートで私は少し悩んだ。花山から鳴子は、国道398号から国道457号に出れば最短で行けるのだが、走って楽しい所は無い。時間も有る事だし、私は細倉マインパークから
一迫に出る高速ステージを走って鳴子に向かう事にして、まずは細倉に向かう事にする。

その高速ステージで路面に幾本かの黒い線を描いた後我々は、鳴子に向かったのであります。


驚いた事U 鳴子のコンビニにて
鳴子温泉の少し手前にあったファミリーマートのパーキングにバイクを止め、我々は休憩を取った。ここまで来ると空には日差しがいっぱいで少し暑くなって来た。メンバーの一人が秋田に電話したら、秋田市は今激しい雨が降っているらしいく昨日の天気予報は当たっているらしい。

私はコンビ二に入ってエネルギー補給を兼ねてアイスクリームを買う事にした。私の定番アイス、森永 チョコモナカジャンボ をケースの中から取り出し、私はカウンターの上にアイスを置き105円を出そうとしたその時、レジのお嬢さんが言いました。

「126円です・・・!?」

「何ぬぅ・・・!」 「126円・・・!?」 私は慌てて10円玉を探した。

「チョコモナカジャンボ お前もか・・・。」

「ショック!!」 だった。

アイス(ラクトアイスですけど)の価格が100円(消費税を入れば105円)になったのがいつ頃の事だったのかそれは思い出せないほど昔の事であったと思うが、チョコモナカジャンボが100円になったのは28年前の1980年であったらしい。

30年近く変わらなかった物が今年になって上がってしまったようである。花山GSのガソリン価格も今まで経験した事のない価格だったし、全ての物の価格が上昇しているこの現状を政府はどう見ているだろうか。

役人さんや議員さん達はエンゲル係数が低いから食品の少々?の値上がりでも困らないのかもしれないが、この状況を見ても人事みたいに殆ど手を打たない今の政治状況はどうなんでしょう? 

年金や後期高齢者医療保険等の問題も大事だが、ガソリンやアイスクリームの高騰の方が日々生活している者に取っては深刻な問題であって何か手を打ってもらいたいと思うのだが、最近の政治家の危機感の無さには呆れるばかりである。

バイクを走らせガソリンを浪費?している自分も危機感が無いと言われそうだか、毎日のように二酸化炭素を排出している者は非地球人のような放送をしておきながら、夜中に新宿御苑を大々的にライトアップしてECO歌番組なるものを放送している某国営放送の所業を見るに付け、この国の人間は物事の本質を見る能力が欠如しているとしか思えない。

ツーリングレポートの本題から外れてきましたので、この手の話題はこれまでと致します。

休憩を終えた我々は七兵衛そばが開店すると思われる11時を目標に鳴子を発ち、山形県大石田町 次年子 を目指して走り出す。




山形 大石田 次年子  七兵衛そば



傍らに建つ 蕎麦御殿
これだけ人が集まれば御殿も建つ!?




いつも大混雑の店内。



手打ち蕎麦食い放題 1,050円(税込み)
小学生以下840円(税込み)

久しぶりの七兵衛そば

さすがに時間が早いと空いている七兵衛そば。

鳴子から国道47号を赤倉温泉まで走り、山刀伐トンネルを抜け山形県尾花沢に出た我々は、大石田町次年子を目指す。途中、私の幾つもの勘違いから砂利道に入ったり狭い一車線路に入ったりしながらも何とか次年子の七兵衛そばに到着する。

時間は予定通り11時少し前だった。七兵衛そばの玄関前には多くの人が並んでおり今日も暫く待たされる事を覚悟した私だったが、バイクをパーキングに停め玄関に行って見ると先ほどの人の列は無くなっており玄関の中にも人はいなかった。

このの順番待ちシステムは、番号札を貰って番号が呼ばれるのを待つシステムなのだが、私が12番の番号札を貰って引き返そうとすると

「12番さんはこちらの奥の部屋になります。」 と案内される。

「えぇ・・ 待たなくても良いですか?」 と私がオネエサンに聞くと

「大丈夫ですよ・・」 とオネエサン

私は急いで皆さんが待つバイクの所に取って返し、皆さんと共に奥の部屋に席を取る。

「混み合いますから奥の方から席に着いて下さぁーい。」

とオネエサンに座布団を指定された我々は、待たされる事無くテーブルに着く事が出来たのだが、結局そばが出て来たのはその30分後で、そばに有り付けるまでには結構な時間を要したのであります。

調べてみるとここの開店時間は11時となっており、先ほど玄関前に並んでいた人達は開店を待っていた人達であったらしい。開店時間になって待っていた人達は中に入ったのだが、前回食べた大部屋は満杯になり我々はトイレ隣の小部屋に通されたという事だったらしい。

座って暫くしてから一夜漬けのガッコやきくらげやワラビ等の山菜が運ばれて来たのだが、肝心のそばがなかなか出て来なかった。番号札の順番に従って忠実に配膳しているようで、我々が12番目だったとはいえ団体さん(マイクロバスも停まっていた)もいたから結構な時間が掛かってしまったようである。

そしてそばが運ばれて来たのだが、ここの料金体系は大人1050円、小学生840円(共に税込み)の食べ放題で、追加を頼まなくてもお椀に入ったそばのお代わりは運ばれて来る。

普通の男性なら多くて三杯、頑張って五杯が限度なのだが、過去のFUNKYでの記録は八杯となっている。この記録、この後バイクで走る事を考えての事だったようで、車だったらもう少しいけたと本人は言っていた。

ここでの最高記録は十杯であるらしいが、凡人の私は美味しく頂ければ杯数には拘らないのだが、今回読みを間違えた私は後に大変な事になっちぃまいました。

今回参加のメンバーは、FUNKYメンバー中少食ナンバーワンのR1の彼を初め大食いには縁遠い方々だったのだが、R1の彼が二杯目に手を伸ばす暴挙に出た時私は驚きを隠せなかった。

結局二杯目のそばは完食される事はなかったのだが、彼のチャレンジン精神には感服いたしました。バイクもそうですが、何事にもチャレンジしなければ道は開けませんから・・・。

前回私がここに来た時は確か三杯だったと記憶するが、今回も三杯はいけるペースで私は二杯目を完食する。しかし、運ばれて来た三杯目を見た時、私は少し後悔してしまった。三杯目のお椀に入っているそばの量は、二杯目の五割り増しは有ると思われる量だったからである。

手を付けてしまった以上残す事は許されない(性格上)私は、皆さんを待たせ時間を掛けて何とか完食はしたのだが、その後その後遺症に悩まされる事になるのである。

我々が店を出る頃にはお客さんが沢山待っているようになっていて、その対応に追われてオネエサンの大きな声が店内に響き渡っていた。ここで昼食を食べる時は、座ってから待たされるにしても外で待つよりはましだから、今回のように開店と共に中に入れるよう11時頃までに到着しておいた方が良いかもしれない。

特に夏場は日陰も少なく外で待つのは暑いから、バイクで行く場合は早目に行った方が良いかと思います。車だったらエアコンの効いた車内で待てるんですけどね、バイクにエアコンは無いですから・・・。


山形 鮭川 羽根沢温泉



入湯料200円を入口の金属の筒に入れて入る。



湯船は大きくはなく4名が限界?

泉質:ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 
低張性アルカリ性高温泉






















































それって嫌がらせ!?
我々が大きく膨れたお腹を抱えて駐車場に戻ると、我々より先に来ていた仙台ナンバーのバイクグループ(5台?)の方々が食休みをしていたが、彼らは我々より先に出て行った。

我々も彼らに少し遅れて次年子を出発、まずは大蔵村を目指す。暫く走ると先ほどの仙台ナンバーグループに追い着いてしまった。彼らの最後尾は2サイクル車(NSR250R?)で前のバイクと少し離れて走っていたのだが、この2サイクル野郎が曲者だった。

彼はスニカーを履いた足をハの字に下に開き、エンジンの回転数を5千回転位にキープ(2サイクルで不完全燃焼を起こし易い回転数)して走っており、チャンバーのサイレンサーからは白煙と共にCO(一酸化炭素)ガスを大量に放出していたのである。

正にそれは後ろを走る我々に対する嫌がらせ以外の何物でもなく、私は満杯状態の胃袋のせいも有って気分が悪くなってきた。彼だけを追い越し、前のバイクの後ろに着く事は可能だったが、我々四台が潜り込むにはスペースが少し足りずそれは諦める事にした。

追い越しをする時はスパッと抜き去るのが礼儀と考える私は、中途半端な事は出来ず我慢の子が続く。この状況は暫く続く事になるのだが、それは思わぬ事で解消される事になった。


勿体無い・・・

我々は仙台ナンバーの後ろに着いたまま小さな峠に差し掛かっていた。少し長い直線を登り切った所が峠で、道は大きく右に回り込んでいた。前の仙台ナンバー達が峠に差し掛かった時、先頭がスローダウンして道路左側に止まった。

最初何故彼らが止まったか分からなかった私だが、道路左のU字溝にすっぽり嵌って立つ黒いハーレーの姿が見えた時、彼らがそのハーレーの姿を見て止まったのだと分かった。ハーレーのシートにはヘルメットが置かれていたのだが、傍に人影は無かった。

その状況を見て私は事故は暫く前に起きハーレーは回収待ちの状況であると判断、我々は仙台ナンバーの横を通過し大蔵村に向かう。

それにしても溝に嵌って立つハーレーの姿は綺麗だった。新車の輝きを放つその黒いハーレーは傷一つ無い状態で立っており、U字溝に嵌ってさえいなければ誰も事故車だとは気付かなかっただろう。

何故ハーレーが溝に嵌ったのか、私なりにプロファイリングしてみた。峠手前の上り坂を前を走る仲間のハーレーに着いて走っていた黒のハーレーライダーは、前のハーレーと同じ様に減速し峠の右コーナーに侵入する。

しかしその右コーナーは彼が考えていたより大きく回り込んでおり、彼は慌ててブレーキを掛けた。ブレーキを掛けられた黒いハーレーはコーナーリングフォースを失いそのまま直進、気が付いた時ハーレーライダーはU字溝の両側に足を置いて立っており、その股の下にはU字溝に嵌った黒いハーレーが立っていたというわけだ。

あの綺麗な嵌り方からして、ライダーは殆ど怪我をしなかったのではなかろうか。ここで黒のハーレーライダーをもう少し詳しくプロファイリングしてみよう。彼の(男性)年齢は50歳代、仙台在住の彼は昔からバイクに憧れてはいたが、諸般の事情から乗る事が出来ずに50歳代を迎えていた。

子供も独り立ちし教育費の負担が無くなり少し余裕が出来たお父さんは、思い切って昔憧れていたハーレーオーナーになる事を決断、幸い免許は125ccで取った自動二輪免許(排気量無制限)を持っており、めでたくハーレーオーナーになる事が出来たのであった。

定年退職した団塊世代のお父さんのシナリオも考えられるのですが、今回は前者のお父さんを採用致しました。

今日はハーレーを買ったお店で知り合った仲間達と山形に初ツーリングに来ていた。今朝8時に仙台を出発、大石田で美味しいそばを食べた後仙台に戻る途中この峠に差し掛かったのであった。

彼の前を走るハーレーライダーはベテランのライダーで、ビギナーライダーのお父さんはベテランライダーと同じスピードでコーナーに進入して行ったのだが・・・、その後の事は前に書きましたので以下省略とさせて頂きます。

お父さんが溝に嵌った最も大きな要因は、コーナーの進入スピードを自分の判断ではなく前を走るライダーに任せてしまった事にあった。バイクに乗るライダーの技量は人それぞれだから、前のライダーが曲がれたとしても自分が曲がれるという保障は無く、状況の判断は人任せではなく全て自分自身で行わなければならないのである。

それにしてもあの溝に嵌ったハーレーを回収するのは大変そうだ。恥ずかしながら私はバイク屋でありながらハーレーに関する知識は乏しく、あの溝に嵌ったハーレーがどんな機種であったのかも分からなかったが、ハーレー・ダビットン・ジャパンのHPを見るとソフテイル・デラックスの形が似ているように思う。

ソフテイル・デラックスだと仮定して、車両重量330kg(装備重量?)のバイクを垂直方向に30cm以上持ち上げるのは人手では無理(片輪づつ持ち上げるにしても取り付く人数が限られるから無理っぽい)のように思う。回収するにはUNIC(車載クレーン)が有れば問題無いが、さもなくば苦労する事になりそうである。

何れにしましても230万円以上もするバイクに傷が付いてしまって(U字溝の中)お父さんは落ち込んでいると思われ、本当に勿体無い話であります。 

「ハーレーの部品ってお高いでしょうね!?」
皆さんもU字溝は嵌らないよう気を付けましょうね。

大蔵村に出た我々は国道47号に出て右折、少し走った先の信号を左折して国道458号に入り鮭川に向かう。


羽根沢温泉でリラックス

人の姿は殆ど見なかったが、
駐車場は車で満杯だった。


地元のオジサンと触れ合いの一時。
彼の興味は
何故我々がここマイナーな温泉に来たのか?
このバイクは何CCなのか?等々
質問攻めに遭ってしまった。

今日の温泉は私が以前から気になっていた羽根川温泉で、鮭川から少し西に入った所に在る温泉だ。WEB情報によると温泉のお湯が良いと書かれている事が多く、一度入ってみたかったのだが、FUNKYの通常コースから少し外れている事から今まで立ち寄る事が無かった温泉である。

今回はスケジュールをやり繰りして予定に入れていたこの羽根沢温泉、鮭川から思っていたより遠く結構な山奥に在ったのだが、旅館が立ち並ぶ温泉街?も有って結構大きな温泉だった。

我々は羽根沢地区共同集会所の中にある共同浴場に入ったのだが、最初場所が分からず行き過ぎてUターンする事になってしまった。共同浴場は大きな無料駐車場の奥に建っていますので、駐車場を目当てに行けば間違いないと思います。

無料駐車場には車が満杯(そのわりには人の姿は無かったが?)でバイクを停めるマスが空いておらず、我々はテント横の狭いスペースにバイクを停める。テントの中ではオジサンが何かを販売する準備をしていて、我々の事が気になったのかチラチラ見ていた。

我々はタオルを持って早速温泉に向かう。ここの共同浴場は無人で入口に有る鉄パイプ製の頑丈な料金箱に大人二百円を入れて入るシステムになっていた。

この頑丈な料金箱を見て私は北海道の越川温泉を思い出した。越川温泉も無人の温泉で入口にドラム缶をコンクリートで固めた料金箱が置いてあった。それは盗難防止の為に頑丈で重い料金箱にしたのだと聞いたが、ここの頑丈な料金箱を見て以前に盗難事件が有ったのかもしれないと思ってしまった。世の中どこにでも小悪党はいるからなぁ・・・。

中に入ると先客が一人いて温泉から上がって体を冷やしていた。我々も早速温泉に体を沈めると、少しぬるっとしたお肌に良さそうな温泉で体が良く温まる温泉だった。

羽根沢温泉はアルカリ性の塩化物泉だそうで、アルカリ性がお肌に良く塩化物の膜が体の熱を外に逃がさない湯冷めしない温泉のようで、温泉から上がった私の体からは暫く汗が噴出していた。

羽根沢温泉は別名美人の湯とも呼ばれているそうで、美肌にも良くお勧めの温泉である。

先客の男性とも少し話したが、四十歳位の彼は隣の女湯に奥様が入っていると思われ時々女湯を気にしていたが、ゆっくりと温泉を楽しんでいる様子だった。彼は酒田から来たそうで、我々がいつも通る青沢を越えて羽根沢温泉に来たという。

酒田からだったら1時間半位で来れるから、羽根沢温泉はドライブを兼ねて来るにはちょうど良い温泉かもしれない。

温泉から上がった私は、ウエストバッグをしっかり腰に巻いて温まった体を冷やす為外に出ると、熱った体に川風がとても気持ち良かった。自販機でコーラを買って来た私はバイクの所に戻って小休止、メンバーの皆さんも思い思いに出発までの時間を過ごしている。

到着した時オジサン一人しかいなかったテントの中に、オバサンが二人増えていて食料等をテーブルに並べていた。この話し好きのオバサン達から、我々に対し質問が浴びせられる。彼女らにはバイクに乗った我々が何故こんなマイナーな羽根沢温泉に来たのかが、最大の疑問であったようだ。

我々が秋田市から来た事を聞いて

「秋田にもいっぱい良い温泉が有るのに、何でここに来たの?」

と聞かれた私は返答に困ってしまった。

「何でと聞かれても・・・・。」 一応 「お湯が良いと聞いたので・・・。」 と答えておいた。

我々が質問されて一番困るのは、何処から来たか聞かれる事なのだが、この質問はまずファーストコンタクトで飛んで来る。今回の場合も出発は秋田市だが、宮城県を周って今来たのは 大石田 次年子 だったわけで、これを説明するのに時間が掛かってしまうのだ。

我々が次年子の七兵衛そばでそばを食べて来た事を知った彼女らは、七兵衛そばの事を語り始める。彼女らも七兵衛そばに行った事があるようで、七兵衛そばは山形でもかなり有名であるようだ。

こんなたわい無い話が旅の思い出となるわけで、他のメンバーもオジサンと会話が弾んでいた。

一台だけ違うナンバーを見付けたオジサンは

「何でこのバイクだけ秋田ナンバーでねぇの?」 

「まさかここから来たんでねやなぁ!」

「そこから来たわけじゃないけど、今晩寝るのはそこですから。」

と答えるとオジサンの顔に?マークが・・・。

そんな会話を楽しんだ我々は、オジサンやオバサンに別れを告げ羽根沢温泉を発って秋田県を目指す。

真室川から国道13号に出ると新しい自動車専用道が出来ていた。以前から工事が行われていたの知っていたが、こんな素晴らしい道路になるとは考えていなかった。この道路のお蔭で二つの峠がキャンセルされて、あっという間に雄勝トンネルに出て我々は秋田県に戻って来た。

雄勝トンネルを抜けると秋田県の空も晴れていた。国道13号から国道108号に入り松ノ木トンネルSSを走り抜け、我々は笹子のいつものJAGSにバイクを止める。




笹子のいつものGSで給油。








店内で休憩。 次の走りに備える。
走りと燃費
私のK5には10.53Lのガソリンが入り、慣らしのK8も10Lちょっとのガソリンが入ったようだ。一方’07R1には12L以上のガソリンが入ったようで、私より二割程燃費が悪い事が分かった。

この燃費の違いはどこにあるのか考えてみた。R1がK5に比べ二割も燃費が悪いバイクという事は考えられず、燃費の違いは走り方によるものと考えるのが妥当だろう。R1の彼に聞いてみると、先頭の私の走りに即応出来るよう常に一万回転以上をキープして走っていたとの事で、この回転の使い方が燃費に影響していたようだ。

私も一万回転以上を使う事は有るが、常に使っているわけではなく必要に応じて回転を使い分けている。それと一万回転以上を使用する場合は出来るだけフルスロットルまで持っていくように心掛けている。

一万回転以上回っているのにスロットルが半分しか開いていない加速なら、一つ上のギヤの低い回転域(最大トルク付近)で加速で充分なわけで、そうすれば燃費は確実に良くなる。それは低回転域や高回転域を使って加速するより、エンジントルクが最大になる回転域を使った加速の方が速いし燃費は良くなるからだ。


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一馬力当たり・一時間当たりの燃料消費量を縦軸に、横軸に回転数を取ってグラフにしたのが燃料消費率(gr/PS・h)のグラフなのだが、このグラフはトルクカーブと概ね線対称になっており、トルクの最大域で消費する燃料は低回転や高回転域より少なくなっているからである。

従って追い越しを掛ける時最大トルク発生回転域を使って加速すれば、燃料消費の少ない効率の良い追越が出来るわけで、ガソリン高騰の折バイクのトルクカーブを頭に入れた走りをすれば、財布にも優しく地球に優しい地球温暖化防止にも寄与するECOな走りが出来るのである。

もっとも、走らないでバイクを飾って置くのが最大のECOなんですけどね・・・!?

そうそう、渡されたレシートを見てみたらこのGSでのレギュラーガソリン1Lの価格は161円となっておりました。良心的な笹子のGSさんでした。


サスセッティングを変更しSSへ

私のK5は今回のツーリングに備えてサスセッティング作業中だったのだが、まだ途上で具合の良いセッティングを見出せていなかった。フロントブレーキが強力に効くようになり、フロントサスの沈み込みが大きくなった事からブレーキ時の安定感が少なくなっていて、その対策としてイニシャルを増して私は今回のツーリングに参加していた。

その結果、ブレーキング時の安定感は増したのだが、フロントサスの沈み込みが少なくなった事からコーナー進入時のハンドルの入り込みが少なくなってバイクの向きが変わり辛くなってしまった。

そこでGSで工具を借りた私はイニシャルを元に戻し、ダンパーを締め込んで様子を見る事にした。その結果コーナーに入り易くはなったが、ブレーキ時の安定感は薄れてしまった。しかし我慢できない程でもなく暫くこのセッティングで様子をみる事にした。

一般道のロケーションは多用だから、全てのシーンにマッチするサスセッティングは有り得ず、最終的には楽しい時間が長くなるようなセッティングを選ぶ事になる。またサスセッティングは各人の走り方によって違ってくるから、他人のセッティングが自分に合うとは限らず他人のセティングはあくまでも参考程度に止めるべきだろう。

私は新しいサスセッティングで法体の滝を目指し走り出す。


南由利原サイクリングセンター到着。


バイクを見ながら休憩。


新しい相棒を見つめるオーナーの視線は熱い。









由利原を堪能
道幅の狭い曲がりくねった笹子峠(じねご峠)を越えたが、サスセッティングの変更が効いて私のK5は狭い所が大分走り易くなっていた。直根(ひたね)から百宅(ももやけ)に上がる峠道は比較的大きなヘアーピンカーブが連続して在り、それを抜けるとスピードの乗る緩い上りの大きな右Rの道になる。

このスピードが乗った状態から今度は下りの左・右と続くシケインのようなコーナーに飛び込むのだが、ここでのブレーキングが難しい。下りながらブラインドのシケインコーナーに飛び込むのだがら無理は出来ず、シケイン前にしっかり減速しシケインの状況を確認してから進入するのが良いと思う。

百宅の集落を過ぎ、我々は法体の滝に到着する。今日の法体の滝パーキングに車は少なく人も疎らだったが、今日は止まらずに先に進む。私は今日ここまで一人で先頭を努めて来た関係で、結構集中力が続かなくなって(歳ですから)来ていた。

慣らしのバイク?(この時の回転リミットは9千回転)もいる事だし、私はこれから先のペースを考えていた。100%でギンギンに行くのではなく、80%位のペースでコーナーを楽しみながら四車一体になって走りをする事を決めた私は、ペースを作りながら少し楽しませてもらう事にした。 一日中先頭は辛イッス!!

祓川と猿倉を結ぶ道に出た我々は奥山放牧場に下って行く。これから先のコースは1st.ツーリングに走った道で、私の頭の中には片側相互通行の場所など道路状況がまだ頭に残っていて慎重に走りを進める。

1st.でパンダさんがお勤めしていた花立のT字路にその姿は無く、我々は右折して南由利原のサイクリングセンターに向かう。


FUNKY初お目見え
SUZUKI GSX−R1000 K8


慣らし中のバイクとは思われないリヤタイヤ。
このBS BT-015タイヤ、減りが早そうです。
サイクリングセンターに到着してみると、日曜日にも係わらず車の姿は殆ど無かった。そんな中、我々は傾き始めた日の光を浴びながらゆっくりと休憩を取る。

慣らし中のK8は9千回転まで回しているとの事で、前から離されずに走れるようになってきていて、リヤタイヤ端の溝は良いように捲れてその走りを物語っていた。

しかし、ライディングに関しては前のバイクと比較し軽く走り易くなっているとはいえ、K8の走り方をマスターするまでにはまだ時間が必要のようで、前に着いて行くのイッパイ×2であったようだ。

しかし、その後向かった仁賀保高原からコローニー入口までの走りで、K8とライダーとのコンビネーションは深まっていったようである。


鳥海山は雲の中
サイクリングセンターからは鳥海山が見えるのだが、今日は雲の中で見えていなかった。当初の予定では鳥海山に登る事にしていたのだが、今日の天気状況から今回はパスいていたがそれは正解であったようだ。

鳥海山に登ってはみたが、ガスで何も見えずに下りてきた事が今まで何回かあって、私は天候がハッキリしない時は高い所に登らない事に決めている。

秋田県内でガスに悩まされる場所は、鳥海山、八幡平、須川、十和田樹海ライン等だが、鳥海山と八幡平は別格でガスが掛かると本当に何も見えなくなる。山の中腹まで雲に隠れていたら、鳥海山はパスした方が無難ですよ。



由利原最後のSSを堪能

サイクリングセンターを発った我々は、仁賀保高原に向かう。釜ケ台から仁賀保高原の登りは皆さん走り慣れた道で、四車一体となって登って行く。上り切った我々は、今度は見晴らし台まで一気に下る。道路状況は1st.と変わっていない事を確認、見晴らし台で方向転換して我々はまた仁賀保高原に登って行く。

タイヤの端の端まで使って深い左右のバンク角を楽しんだ我々は、再び釜ケ台に下り四角井戸溜池に出てコロニー入口に向かう。1st.ツーリングではこの区間で怖い思いをした私だが、今回はタイヤも新しくブレーキも万全で安心してコーナーをクリアーして行く事が出来た。

私の後にはR1・10R・K8がピタリと張り付いていて、四車一体となった綺麗な隊列でコーナーをクリアーして行く。走り切った満足感を感じながらコロニー入口に到着した我々は、沿岸道仁賀保ICに向かい西目PAで休憩を取る事にした。




由利原を走り終えて休憩。
西の空が怪しくなってきた。






































私の予定では490kmの筈が
538kmも走ってしまいました。







雨は上がった、
彼はこれから空を飛んで家に帰ります。

●最後の最後に・・・!?
パーキングにバイクを停め空を見上げると西の空が黒い雲で覆われていて、それが次第に近付いているように見えた。メンバーが持つ携帯気象サイトの雨雲レーダー画面を見ると、赤や黄色の雨雲が秋田市付近に接近中であると言う。下手をすると我々が秋田市に到着する頃、その雨雲が秋田市上空に来るかも知れないと言うのだが・・・。

さりとて雨雲が行き過ぎるまでここに留まるわけにもいかず、我々は休憩もそこそこに秋田市に向かって走り出す。雨雲が来る前に秋田市に着こうと我々は追い越し車線の有る所ではワープして秋田市を目指す。

岩城ICに着く頃にはポツポツと雨粒が落ちてきていたが、路面はまだ黒くはなっておらず、我々は44峠を越え雄和に出る。ここで私は迷ってしまった。このまま空港道路を通って店に直行するか、予定通り県立運動公園を経由して出羽グリーンロードを回って帰るか迷ったのだ。

路面が濡れている状態でグリーンロードに行っても楽しくはないから行く意味は無いが、乾いていれば最後のSSを走りたい気持もあった。路面はまだ黒く光っておらず私は県立運動公園まで行って判断する事にしたのだが、結論から言うとこれが間違いの始まりだった。

県立運動公園まで来ると雨が強くなり、グリーンロードに行っても路面が濡れているのは明らかだった。この段階で私はグリーンロードを諦め店に向かう事を決断、和田に向かった。最短で行くのなら御所野経由で店に向かえば良いのだが、その時の私は横山金足線を走るのが何か嫌で別のルートを選択していた。しかし、これが二つ目の間違いだった。

和田から上北手宝川に向かう道に入ると、雨は本降りになって来た。店はもう直ぐだしここで雨具を着るのも面倒な私は、そのまま走り続け何とか横山金足線まで来る。金足線と別れた我々は、店目前の信号(後200m)に止められてしまった。

信号に止まっていると雨脚が強くなってきて、道路は飛び跳ねる雨で川のようになっていった。先ほど見た雨雲レーダーの赤い部分が、今まさに我々の頭上を通過中のようで、我々はすっかり濡れ鼠になってしまったのであります。

こんな時に限って信号がなかなか変わらなかった。信号の変わるまでの時間の長かった事長かった事。赤信号の時間はいつもと変わらなかったのだろうが、雨に打たれながら待つ信号はもう変わらないのではないかと思うほど長く感じた。


ウエアーの選び方
信号が赤に変わった時にはウエアーの中までしっかり濡れてしまったメンバーもいたが、皮肉にも店に着いたら雨脚は少し弱まってきた。我々は雨雲にピンポイントで狙い撃ちにされたようである。

最近のレーシングスーツはケブラーのジャージを腕の内側や股に使っている物が多く、またエアーが入るようにパンチンレザーを使用したした物はそこからも雨が進入する。

それはレーシングスーツの本来の使われ方(レースでの使用)からして当然の仕様なのだが、我々のような使い方だと安全性に関してはベストだとしても、ツーリングに使うとなると不都合な面が出て来る。

私はジャケットやパンツ(膝裏はジャージだが)を選ぶ時、あえてパンチングやジャージが入っていない物を選んでいる。それは雨やに冷気が進入しないようにする為(今回私の体は殆ど濡れなかった)なのだが、私が暑い時の事より寒い時の事を考えてウエアーを選ぶのは、暑い時の熱風では決して涼しくはならず寒い時の冷気進入を防ぐ方が重要と考えるからだ。

私は基本的に暑い時はバイクに乗らない事にしているのだが、ツーリングの日が暑くなる事はある。最近涼しく走る為に汗を気化させその気化熱で~体のを冷やすインナーウエアーが出ている。暑い時はそれを着てジェケットの前を開けジャケットと体の間に風を入れて私は走っているが、風が通り抜けて大変涼しく走る事が出来ている。

メッシュやパンチングレザーのジャケットではジャケットが風船のように膨らまず、体との間に空間が出来難く空気の通りが良くないようだ。涼しいインナーを着た場合、穴の開いていないウエアーの方がより涼しいと思うのですが、どうなんでしょう!?

しかしこれはあくまでも走っている時の事で、渋滞に嵌った時は何を着ていても暑いですけどね。


空を飛んで家に帰る!?

AM5:30 店に到着した私は急いで工場のシャッターを開ける。皆さんは工場に駆け込みホッとした表情をみせる。K8の彼は隣のGSにガソリンを入れに行った(隣はまだ160円台、次回乗る時180円台は必至?)ようだが、GSのスタッフに聞いた話だと雨が降り出したのはツイサッキの事だったと言う。

雄和から店に直行していとしたら雨に当たらずに済んだかもしれない状況に、私と致しましては微妙な心境でありました。

今日のツーリングに参加するにあたり雨を覚悟で遠路遥々飛んで来たK8の彼は、今日一日の殆どをドライ路面で走れた事に満足していたし、回転数を気にしないで走れる次回のツーリングに期待感を示していた。

他のメンバーも四車一体となった走りは、自分の走りを見直す良い機会であったようで、次回への課題を見出しより高いステージへのステップアップを心に決めていたようだ。

我々が休憩している所に今日参加出来なかったメンバー二人やって来て、今日のツーリングの様子やK8の事を根掘り葉掘り尋ねていた。一人のメンバーはグリーンロードで我々を待つ受けていた(彼は車)ようだが、我々が雨でグリーンロードをキャンセルした為それは叶わなかった。

彼の話によるとグリーンロードはシッカリウエット路面であったようで、私がグリーンロードをキャンセルした判断は正しかったようなのだが、雄和から直接店に向かわなかったのがかえすがへすも残念でありました。

七時前K8の彼にお迎えが来て、彼は秋田空港に送られて行った。彼は地元でもバイクに乗る事は出来るのだが、地元の交通事情を考え秋田でK8を走らせる事を選択した。

車で混雑した道を危険と隣り合わせで走らせるより、北東北の地で思う存分K8を走らせる事は、彼にとってもK8にとっても幸せな事だと私は思う。土日の休みを利用して彼の地から飛んで来て、バイクを存分に走らせた後またジェットに乗って日々の生活の場に戻って行く。

そんな事が出来る時代になった事に改めて驚くと共に、ストレスの多い都会の生活から抜け出しバイクでリフレッシュしてまた都会へ戻る。見方を変えれば、そんな事も必要とされる時代になったという事かもしれない。


そんな彼のバイクライフをバックアップする為、moto works HIRATA ではバイクの預かりやメインテナンスのサービスを行う事に致しました。彼のように週末身一つで秋田に来て、大自然の中バイクを走らせ、美味しい物を食べ、温泉に入ってリフレッシュして都会に戻る。

そんなバイクライフを送りたいと考える方、メールでご相談下さい。台数に限りがありますが、対応させて頂きます。勿論私のツーリング情報付です。


最後の最後に雨に当たってしまったFUNKY 3rd.ツーリングは無事終了し解散となったが、FUNKYの新しい幕開けを感じさせるツーリングであった。FUNKYメンバーのバイクに対する飽くなき探究心には本当に恐れ入る。

バイクの楽しさを貪欲に追い求めるその姿は、私も見習わなければならない所が多々有り、歳だからなどと言っていられない状況に私も身が引き締まる思いがしている今日この頃であります。


次回は今回行けなかった岩手県に行く予定です。


                       おわり

                                   Report by Ryuta
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