コース

田⇒出羽グリーンロード⇒南外⇒三ッ森山⇒

道の駅 東由利⇒七曲峠⇒西馬音内⇒横堀⇒

秋の宮 昼食 岩魚⇒院内⇒松ノ木トンネル⇒

笹子(給油)⇒
猿倉温泉 鳥海荘
 入浴⇒矢島⇒

東由利原⇒仁賀保高原⇒見はらし台⇒仁賀保高原⇒

見はらし台⇒仁賀保高原⇒見はらし台⇒仁賀保IC⇒

空港IC⇒県立運動公園⇒出羽グリーンロード

国道13号⇒岩見三内⇒宝川⇒

モト ワークス ヒラタ  走行距離 380km


2011シーズン開幕

 昨年も雪解けが遅い寒い春だったが、今年も記録的な大雪だった事も有ってか3月になってもなかなか暖かくならず、バイク屋さんとしては宜しくない状況のところに3月11日の東日本大震災が起きてしまった。太平洋側の悲惨な状況に比べると秋田市は停電が26〜7時間程続いた程度で大きな被害は無かったが、その後の自粛ムードからなのか街中を走るバイクの走り出しが遅かったように感じる。

 そして4月になり自粛ムードも一段落つき少し暖かくなってバイクの姿を見掛けるようになった四月末、FUNKYの1st.ツーリングの日を迎える。例年であれば咲いた桜が葉桜になる時期なのだが、桜は今が満開で桜の開花は例年より一週間以上遅かったようだ。

 今シーズン最初の1st.ツーリングの参加者は、私とGSX−R750の二人で少し寂しい開幕となったが、他のメンバーの皆さんにも色々なご事情が有っての事なので致し方あるまい。

 夜半まで降っていた雨も上がり空には青空も見えてまずまずの天気の中、2台のGSX−Rは予定の8時半がら少し遅れて(私の二度寝の結果到着が少し遅れた)秋田市を出発、先ずはお馴染みの出羽グリーンロードを使って南外の佐藤酒店を目指し走り始める。

 今年私がGSX−Rに乗るのはスプリングツーリング以来二度目で、シーズン最初の緊張感は無かったがまだバイクには慣れておらず探りながらの走りでグリーンロードを進む。秋田のバイクシーズンは11月から3月までバイクに乗れない長いオフシーズンが有って、シーズン当初はバイクの乗り方を忘れていないか不安になるのだが、今回走ってみて昨年身に付けた走り方を体が覚えていた事が確認出来た。

 グリーンロードの路面は地震の影響も無く昨年と変わらない状況であったが、昨晩の雨でウエットパッチも有ったりして路面に気を使う走行が続く。

 佐藤酒店前に到着し前に設置された気温表示を見ると、気温10℃とこの時期この時間としては妥当な気温だったが、辺りの桜の木の蕾はまだ固く綻びる様子は見られなかった。ここ南外及位では、この時期年によってはコブシや桜の綺麗な花を見る事が出来るのだが、今年は花の開花が大分遅れているようで毎年楽しみにしている七曲峠の桜は望み薄である。

 いつものように温かい缶コーヒーを買って手を暖めた後、我々は佐藤酒店を出発して三ッ森山経由で東由利の道の駅を目指し走り始める。

昨晩まで降っていた雨も上がり青空が見えて来たが、路面はまだ乾き切っていない状況。 南外の佐藤酒店前のコブシも桜も咲いておらず、風景にまだ色彩は少ない。 気温は10℃と辛うじて二桁で、指先がこ凍える程では無く助かった。


大雪の影響?

 南外及位と三ッ森山の間にはグリーンロード最長の直線があるのだが、県道265号からグリーンロードに入る入口に通行止めの柵が置かれていた。土砂崩れによる通行止のようなのだが、何処で崩れているのか分からなかった。

 柵の横には車が通れる空間が有って中に入れるようになっていたから、直線までは行けそうだったが、我々はそのまま県道265号を直進し、県道29号に出て左折し大森経由で三ッ森山に向かう。

 通行止の原因が 3.11 の地震によるものなのかは不明だが、以前も例の直線の途中で土砂崩れが有ったし、昨年の末に地滑りで通行止にもなっていたから、その復旧がまだ終わっていないのかもしれない。 いずれにしても出羽丘陵の山々を切り取って造られた出羽グリーンロードは、地盤構造が複雑で土砂崩れや地滑りが起き易い道のようである。

 我々はこれから三ッ森山を越えるのだが、この時期(4月末)雪の多い年には残雪が道を塞いで越えられない事があって、私は今年の冬雪が多かった事あり道の状況を確認しながら慎重に三ッ森山を上って行く。

 三ッ森山の道は雪が解けて間も無いようで木の枝や小石が散乱している所もあり、まだ道路整備は行われていないようである。以前残雪で通れなかった時、車の轍の部分だけ雪が無かった場所に差し掛かったが路面に雪は無く、「もしかしたら通過できるかも・・・?」 と私は通過に希望を持つ。

 そしていつも残雪が最後まで残っている場所に差し掛かったのだが、道の両側には残雪が有るものの中央部分に雪は無く、通過する事が可能な状況だった。 我々は雪解け水が流れる道路の中央を水を跳ね上げながらゆっくりと通過、山の頂上を目指す。ここを通過出来れば後は問題無く東由利に出られる筈で、私は慎重に道路状況を確認しながら道の駅を目指す。


無事に 東由利 道の駅 に到着
天気は良いが思ったより気温が上がず結構寒い。


 そして我々は、無事東由利の道の駅に到着する。バイクから降りてGSX−Rを見ると、スイングアームやリヤフェンダーに泥や砂やスギ花粉が溜まっており、これまでの道路状況を如実に物語っていた。 

 今回の三ッ森山は、ただ通過するのみで走りを楽しむ事は出来なかったが、通過は無理?と考えていただけに達成感は有りましたね。

 休憩して体調を整えた我々は、羽後町七曲峠を目指して走り始める。国道107号から八塩山に向かう県道32号に入ると道の両側の田んぼや山々の残雪が目に付くようになる。県内でも雪が多い事で知られるこの地域は、さすがに残雪の量が多く空気もひんやりとしていた。

 しかし、暖かい陽射しも有って路面は乾いており、我々は快適に走って田代に出た後、七曲峠のトンネル(シェルター)を抜ける。トンネルを抜けるとその先の左側には桜並木が有って肘曲の桜に続くのだが、ヤッパリと云うか何と云うか桜の花は咲いておりませんでした。

 「残念!!」

 我々がいつもの肘曲のコーナーに到着すると先客がいた。それは軽トラックの横で身支度を整えているオジサンで、彼の腰には山菜取り用の大きなカゴが括りつけられており、私はもう山菜採りの季節が始まっている事を知る。

 我々の眼下には横手盆地が広がりその奥には奥羽山脈の焼石岳が見えていて、そこにはいつもの秋田の春爛漫の景色が広がっていたのだった・・・。


山菜取りのおじさんは、軽トラを残して杉林の中に消えて行った。今年はまだ雪が沢山残っていた。 桜の蕾はまだ硬く、咲くにはもう一週間程の時間が必要? 雪が融けて最初に咲くのがフキノトウ。その次に咲くのがカタクリの花なのだが、それはもう少し先の話。


予想外の雨

 七曲峠の景色を味わった後は、峠を下って西音馬内の松屋のでそばで昼食となるのがいつものパターンなのだが、昨年のラストツーリングで食べ損ねた秋の宮の岩魚を食べる為今回我々は秋の宮に向かった。当初私は秋の宮の手前に在る横堀の 道の駅 おがち で小休止を考えていたのだが、休憩している間に着いてしまう距離なのでそのまま秋の宮に直行する事に致しました。

 道の駅の前を通過し、国道13号から国道108号に左折すると正面に神室山の山々が見えて来るのだが、その山々に雲が掛かっているのが見えた。上空には青空と白い雲が広がっているのだが、走るに従い前方に雨を降らしていると思われる黒い雲が見えて来る。

 私はあの黒い雲の手前に岩魚を食べさせるお店がある事を願ったのだが、次第に路面が濡れてきて空から雨粒が落ちて来てしまった。先ほどから我々の前を荷台に木の枝を満載した軽トラックが走っていたのだが、我々は次第に強くなる雨に打たれながらその後ろで岩魚を目指す。

 国道108号が役内川を渡る橋の手前で我々は県道73号に入る事にしていたのだが、前を走る軽トラも右にウインカーを揚げて県道73号に入って行く。そして軽トラは直ぐに左に下る道に入って行ったのだが、私は昨年確認した少し先に在る脇道まで行って左折する。

 すると何と先ほどの軽トラが前方から走って来るではないか・・・。軽トラの後ろに着いて走っていれば良かったと後悔した私だったが、遅かった。さすがに軽トラは我々がこれから向かう秋の宮イワナ養殖組合には向かわず、橋を渡って直ぐ左折して走り去って行く。

 私は岩魚を食べさせる組合の場所が橋を渡った処に在ると考え探したのだが、近くにそれらしき建物は見付からなかった。我々が少し強くなった雨に打たれながら必死に辺りを探すと、川の上流の堤防沿にそれらしき建物を発見、早速バイクをUターンさせて向かう事にする。建物手前の空き地にバイクを止め建物に行って見ると、入口は閉ざされており人気も無く、此処は我々が目指す秋の宮イワナ養殖組合とは違うようである。

 雨に打たれながらガックリと肩を落としてバイクの所に戻った我々の目に、川の向かい側にも同じような建物が在るのが目に入る。よく見ると幟旗も立っており向こう側は営業しているようである。気を取り直した我々は、来た小道を戻って対岸を目指したのだが、その前に大きな障害が待ち受けていた。

 堤防沿いの道は橋の袂に出るのだが、そこは結構きつい坂道になっていた。それは橋の手前で止まった場合坂道発進をして直ぐ左折の難しい設定で、私に橋の手前で止まらないよう左右を確認しながら徐行して左折を果たす。私は橋を渡って直ぐ左折対岸の堤防の道に入ったのだが、その入口には沢山の幟が立っていてこれを見ていれば迷う事は無かった・・・?。

 先ほど橋を渡った時その幟に全く気付かなかったのは、私の頭の中で橋を渡った先に岩魚は在るという先入観だったと思われる。いつもの事だが、先入観が物事の客観的な判断を惑わせる事を再認識した出来事だった。それにしても幟だけでなく、秋の宮イワナ養殖組合入口の看板が私は必要だと思います。

 無事に難関を突破した私だったが、後ろのGSX−R750の事が心配になって対岸の橋の袂に視線を送ると、私から少し遅れて橋に差し掛かったR750は不運な事になっていた。R750が橋の袂に来た時タイミング良く?前方から車が来てしまい、R750は橋の手前で一時停止をしなければならない状況に至っていたのである。

 坂道発進をして直ぐに狭い橋(1.5車線位)を左折するは難しく(ローギヤが高く、ハンドル切角が少ないSS系バイクの場合)、R750は何回か行ったり来たりしながら切り換えしを行い、何とかバイクから降りずに左折を果たそうと頑張っている様子だった。

 こんな時足付きに余裕の有れば問題は無いだろうが、R750のようにギリギリの場合は本当にキツイ状況に陥る。私は自分の事のようにその状況を見ていたのだが、何とか無事に通過するのを見てホッと胸を撫で下ろした私は岩魚に向かう。

 建物に到着してみるとそれはインターネットで見た建物で、秋の宮イワナ養殖組合で間違いないようである。我々は雨の降る中リヤバッグにレインカバーを掛けて急いで建物の中に入ろうとしたのだが、可愛い子猫が入口を塞いでおりました。あまりの可愛さに写真を撮ろうとしたが、雨に濡れるので写真を諦めた私は、お猫様には丁重に退いて頂いて店内に入る。




秋の宮イワナ養殖組合

 店内に入ると右側の客席に男性二名、厨房に女将さんと思しき女性が一名いて、バイクで来た我々に 「寒かったでしょう。」 と声を掛けてくれる。店内には入口の横に炭を焚いた囲炉裏が有り石油ストーブも焚かれていたが、我々が席に着くとわざわざ近くに石油ストーブを持って来てくれる優しい女将さんでした。

 お品書きを見ると一平定食と三平定食というのが有って、女将さんに違いを聞くと一平定食はイワナの塩焼きor味噌焼きのどちらか一尾付き、三平定食は塩焼きと味噌焼きの両方が付く定食であるらしい。どちらの焼き方が美味しいのか分からない私は、この際両方食べられる三平定食を注文するとR750も同調、我々は女将さんに三平定食二つをオーダーする。

 暫くして炭火で焼かれたイワナが二尾載った三平定食が運ばれて来る。私は早速イワナにかぶりついたのだが、焼き立てで温かいイワナは美味しかった。塩焼きと味噌焼きの両方食べた私の結論は、塩焼きが好き・・・でした。

 食事している時、雨が止んで陽も差していたのだが、食事を終え外に出る頃になるとまた雨が落ちて来ていた。外に出てみると猫が沢山いて聞いてみたら20匹は居ると言う。確かに此処に居れば食べ物には困る事は無さそうだから、此処は猫達にとっては天国のような場所なのかもしれない。


此処は猫天国でした。
 周りを猫がウロチョロする中我々は出発の仕度をしたのだが、雨具を着るかどうかで悩んでしまった。ここでは降っている雨も国道13号に戻れば降っていないと思われ、ここは我慢して雨具を着ずに出発する事に致しました。

 猫達に見送られた我々は、先ほど軽トラが走って来た道に入り国道108号に出た後、先ずは横堀を目指して走る。国道13号(国道108号との共用区間)に出て左折した我々は、院内から再び国道108号に入ってスペシャルステージ松の木トンネルに向かった。

映画 つりきち三平 のロケ地となった時の写真が飾られている。 お品書き 三平定食 1200円
塩焼きと味噌焼の2尾のイワナが付く


雨に翻弄


笹子のGSで給油と休憩を取る。
ここは晴れているが山の天気が心配である。
 今日の松の木トンネルは車が少なく走り易かったが、一部濡れている個所も有ってそれなりに走ってしまった。高速ステージを抜けトンネルで小休止、清水の前の高速コーナーを抜けた後中速の切り返しを楽しんで笹子のJAGSにバイクを止める。

 ここで給油と休憩を取ったのだが、気になるのは山の天気である。これからの予定は、鳥海山矢島登山口の祓川まで行く事にしているのだが、今日の天気は山に近づくと雨が降るパターンのようで心配ではある。

 我々は国道108号を矢島方向に向かい、先ずは猿倉を目指す。立石峠から来る県道52号が国道108号に交わる所の直ぐ先に、鳥海山が一瞬見える場所が有るのだが、今日そこから鳥海山は見えなかった。

 そば処 ももや の先で国道108号と別れた我々は、猿倉に向かったのだが、猿倉に近づくに従い雨が落ちてきた。いつもは正面に見える鳥海山は雲の中で、猿倉の集落まで来ると雨が強くなって来てしまった。

 予定では猿倉から矢島の花立てに出て祓川に行く予定だったが、この雨では上はガスの中で何も見えないのは確実で、予定を変更し猿倉温泉で雨宿りを兼ねて温泉に入る事にした。温泉を鳥海山荘にするかフォレスタ鳥海にするか迷った私だが、雨が強くなった事もあって近くの鳥海山荘に致しました。


入口の前に車が置かれていておかしいと思ったんです。 鳥海町 温泉保養館 あっぽ

 私が鳥海山荘を訪れるのは久しぶり(2008年以来)だったが、いつものように建物の裏に回って温泉が有る あっぽ の前にバイクを止め、温泉セット(タオル1本)を持って入口に行くと扉が閉まっていた。今日は休みかと思ったが、本館との間のを繋ぐ廊下に入口が有って中に入る事が出来た。

 廊下には靴置き場が設置されていて、我々はそこでブーツを脱いで あっぽ に行ったのだが、以前置いてあった発券機が無く係りの人が居た部屋の電気は消されていた。靴置き場に戻って良く見ると、入浴券は本館の入口で買うようにと書かれていた。三年間来ないの間に あっぽ の入浴システムが変わっておりました。

 これは明らかに経費節減の為の処置(人員削減)と思われ、この三年間で鳥海山荘の営業環境は大きく変わったようである。我々は本館入口に行き、そこに置かれていた見た事が有る発券機で入浴券を買いフロントに提出、あっぽ に戻る。

 前回来た時も今日と同じ日であったのだが、その時の あっぽ の館内は人で溢れていたと記憶する。しかし、今日の館内に人気は少なく、男子脱衣所には誰も居なかったし浴場内に辛うじて一人居るだけだった。震災で東北の観光客が減っているとは聞くが、この人の少なさでは発券機の置かれる場所か変更されても仕方ないかもしれない。

 しかし、久しぶりに入った温泉は、以前より濃くなったように感じられ大変良かった。 あっぽ の温泉は以前から肌がツルツルする温泉だったが、そのツルツル度合いが以前より増してフォレスタ鳥海の温泉と同じ位になっていたのである。

 猿倉温泉の源泉が一つで同じ所から温泉を引いている可能性は有るが、以前は あっぽ と フォレスタ のお湯は明らかに違っていると私は感じていた。 あっぽ の温泉が濃くなったと感じる原因は分からないが、露天風呂から見える鳥海山が見えなかったにも関わらず、今回私は あっぽ温泉 を充分に楽しんで温泉を出る。

 温泉で温まった体で外に出てみると雨はまだ降っていた。この状況で矢島の花立に向かっても路面は濡れていて走りを楽しむ事が出来ないのは明らかで、花立までの高速ステージを楽しみにしていた私だったが、国道108号に戻って矢島に向かう事を選択する。

 国道108号に戻ると路面は少し濡れていたが雨は降っておらず、我々はそのまま国道108号で矢島の街を通過、川西まで走ってそこから東由利原に上がる事にした。東由利原は雨雲が通過した後のようで路面はしっかり濡れていたが雨は上がっていて、我々はそのまま西由利原に回って長い直線を走り四角井戸溜池に出る。

 四角井戸溜池から仁賀保高原に上った我々は、そのまま仁賀保高原を下り見はらし台にバイクを止めた。



仁賀保高原 見はらし台到着       いつもは後ろに鳥海山が見えているのだが、今日は雲の中。


仁賀保高原で特訓?


ここでは新緑の季節が始まっていた。

 見はらし台からは日本海は見えていたが、鳥海山は雲に隠れ見えていなかった。ここまで来ると空には青空と白い雲が広がっており、路面も半分乾き始めていた。

 秋田で一番早く桜が咲くこの地域では、山桜が咲き木々の枝には新芽が芽吹き始めていてすっかり春の装いで、午前中の残雪の景色とは別世界であった。

 見はらし台からの今後の予定は再び仁賀保高原に上って四角井戸溜池に下りてコロニー入口に出るいつものコースなのだが、今戻ってもまだ路面は乾いておらずただ通過するだけで楽しくは無さそうだ。

 それにひきかえここ仁賀保高原への道は乾き始めていて、ここを走った方が安全に走りを楽しめそうではある。私はここ見みはらし台と土田牧場入口間を何回か往復して、ライディングフォームの確認などして走りの練習をする事にした。湿った路面でペースは上げられないから練習には丁度良いと考えたのだが、結果的にはこの走行が結構楽しかった。



休憩している横を公務員さんが乗る車が通り過ぎて行く。この道は巡回コースに設定されています。

 結局我々は、見はらし台と土田牧場入口間を二往復半したのだが、私が一度にこれだけの回数同じ場所を走ったのは初めての事でだったかも知れない。それはFUNKYで同じ区間を走るのは、多くても一往復半までと決めていたからである。

 その理由は目立ちたくないと云う事も有るが、同じ所を何回も往復していてはツーリングライダーとは云えないと思うからである。FUNKYは32年前ツーリングクラブ(云い方が古い?)として発足、それ以来バイクで旅するツーリンググループなのである。

 何回か往復している間にブルーのZRX1200?とすれちがった。以前この近くに住むZRX乗りの方からBBSに書き込みを頂いた事があって、私はそのZRXの事が頭を過ったのだが、ZRXも結構なスピードで走っていて我々は一瞬で交差し、それ以降出会う事は無かったのであります。


沿岸道 西目SA
ここのトイレはウオシュレット付きで快適!
停まっている車は乗用車が少なく、何故か大型トラックが多かった。

 仁賀保高原を堪能した我々は、国道7号に出て仁賀保ICから沿岸道に乗り西目SAで休憩を取る。ここで休憩した後、沿岸道を大内ICで下りて国道105号を南外まで走り、出羽グリーンロードで秋田市に帰る予定にしていたが、大分陽も傾いてきおりこの際南外に行くのを諦め、沿岸道で秋田空港ICまで行き県立運動公園経由で出羽グリーンロードで帰る、いつものコースに変更する事にした。

 休憩を終え秋田空港ICを目指して沿岸道を走り始めた我々の前を、先ほどから大型ダンプトラックが走っていて、我々にSPM(浮遊粒子状物質)のシャワーを浴びせ掛けていた。

 この沿岸道は地方の高速道に有りがちな対向二車線時々片側二車線の道路で、対向二車線区間では二進も三進も行かない状況に陥ってしまう。当然ダンプの前には車は居らず、ダンプを先頭に大名行列状態が暫く続いていた。

 そしてようやくダンプの後姿から開放される時が来て、私は車線が二つになる前からウインカーを右に揚げギヤを二つ落としてその時を待つ。右側の車線に飛び出た私は追い越しの為スロットルを開けたのだが、それまでのストレスからか開け方に節度が無くGSX−Rは脱兎の如く加速を始める。

 シーズン最初のツーリングでまだスピード感覚(加速感覚)が戻っていない為か、私は加速に目が追い着かず(視界が狭くなって先が認識出来ない感じ?)思わずスロットルを戻してしまった。この感覚はGSX−Rに乗り始めた最初の年によく経験していた感覚だったが、ここ暫く感じる事は無かった。

 この感覚がシーズンが進むと共に解消されれば良いのだが、加齢による感覚の変化だったら問題ではある。もっとも今回のような加速感はそう度々体験するものでは無いので心配する事でもないのだが、私シーズン当初は色々な事でビクビクする年頃なんです。

 後ろに続くR750は、私からそんなに遅れずに着いて来ていた。スピードは絶対値が危険なのではなく、人間の感覚を越えた時に危険なものになる。感覚を鍛えていけば安全な走りが可能となるが、スピードを求める走りは慎むべきである。私の場合走行中メーターで数値を確認するのは稀で(それはそれでどうかと思うが・・・)、メーターの数値を求めてスロットを開ける事は無い!?




1st.ツーリング 無事帰還

 料金所で券を受け取り(未だにETC非装着)、券を手に持ったまま直ぐに秋田空港インターに行って清算(料金0円)、高速を出て今度は秋田空港に向かう道に上がって県立運動公園に出る。適度なワインディングを楽しんだ後、今日最後の出羽グリーンロード最終ステージに向かう。

 この最終ステージで私はR750の後ろに着いて今日一日の練習の成果を見る事にした。結論から言うと私はこれまでこの最終ステージをR750の後ろで幾度となく走って来たが、今回の走りが一番良かったように思う。コーナー手前でのブレーキングのタイミングと云いバイクを倒し込むタイミングと云い、コーナー毎にしっかり安定しており大変良かったと思う。

 しかしR750に絶対的に足りないのがバンク角と加速で、コーナーの入口から出口までスピードもバンク角も一定で安定感は有るのだがコーナー出口に向けての加速が無いのである。これからの課題は、コーナーに合わせてバイクをバンクさせスロットルを当てて加速しながらコーナーを脱出する走り方が出来るかどうかだが、これを習得するには練習しかないのかな・・・?



走行距離は予定通りの380kmでした。

 後ろで暫く走りを見ていた私だったが、我慢出来なくなって左コーナーの入口で外側からR750の前に出て、国道13号の終点をまで走りを楽しんでしまいました。

 6時前、我々は国道13号から大張野経由で秋田市に帰還し、2011シーズン最初のFUNKYツーリングは無事終了する。今日のツーリングは天候に翻弄され予定通りにはいかなかったが、それもツーリングなわけで結構楽しむ事が出来たツーリングだった。

 これから2nd.3rd.・・・とツーリングは続くが、今シーズどんな思い出を作れるか楽しみではある・・・。



                   
 
12 MAY 2011 

by Ryuta 


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