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 July 2016  Petit Hokkaido Touring
 TOURING COURSE




※このレポートは 落合ベリーズ と 羽幌 吉里吉里 を中心にしたツーリングレポートです。


 ●南富良野 落合  ベリーズ

 道内2日目の昼食は、国道38号のトマムへの分岐地点落合から少し入った所に在る ベリーズ で食べる事にしました。

 我々は狩勝峠を駆け上り、長い直線が終了する手前右側のパーキング(そばの幟が有る?)の奥から狭い小道(一応舗装)を入って行く。昨年はそこから少し入った所に在るおそば屋さんで昼食を食べたのだが、今回はその小道が広い中央線の有る舗装路いにぶつかったT字路を右折、そのまま道なりに走って行く。

 ベリーズを訪れるのは初めてで、私は凄い山の中の在ると勝手に想像していたが、その道を少し走った右側の白樺の森にベリーズの看板を発見、意外と開けた場所に立っていて拍子抜け?でした。

 我々がバイクを止めると、外人さんが工事中の家から出て来て我々に挨拶をして店の中に入って行った。このお店では外人さんの研修生を受け入れているようで、大勢の外人さんが働いていて独特の雰囲気でしたね・・・。




        奥に見えるのはハスカップの畑。客さんが自分で摘んで来た実で生ジュースを作ってくれる。




     こちらの建物では川で小型のゴムボートで遊ぶゆらゆらダッキーツアーを企画しているらしい・・・。



 ベリーズの敷地内には ゆらゆらダッキーツアー の事務所が有って、すぐそばを流れる シーソラプチ川 で船遊び(ダッキー:小型のゴムボート)が出来るらしいのだが、前日までの予約が必要のようで今回は諦めました?

 白樺に林の中に建つ Farm&Cafe ベリーズ は、食事も出来るカフェ・レストランで、ベリーの摘み取り園にもなっていて、オーガニック栽培のブルーベリーやラズベリーなど7種類のベリーを摘み取る事が出来るらしい。

 私はアプローチの階台を上ってすぐ右の入口のドアを開けたのだが、階段を上った左にはエゾシマリスを餌場が有って、そこではエゾシマリスが高い確率で見る事が出来るようになっている。




  正面入口   訪れていたお客さんは若い女性客が多かったが、家族連れも多かった。ライダーは我々だけ・・・?




              奥のハスカップ畑では、ハスカップを摘むお客さんの姿が見られた。




    入口の横にはおすすめメニュー等が書かれた看板が置かれていた。  お勧めは ガレット のようです。




            周りの雰囲気とはちょっと違った雰囲気のドアを開け中に入る。



                                              つづく




                                メニュー



































 私は数あるメニューの中からそばパンセットを頂いたのだが、パンはともかくトルティージャ(スペインオムレツ・下の写真の三角のやつ)とエゾ鹿のソーセージは美味でしたね・・・。

 トルティージャエゾ鹿のソーセージは単品で有るようですので、それぞれ単品で食べても充分満足出来ると思いますよ・・・。




           そばパンセット   三角のトルテージャ(スペインオムレツ)?が美味かった。




                     そばパンは、あまりそばを感じないパンでした。




             お店お勧めの ガレット    私もお裾分けで頂きましたが、美味しかったです。



 お店お勧めの ガレット も頂きました。私はガレットなる物を食べるのは初めてで、どんな物なのか期待度100%で頂いたのですが、一押しメニューだけ有って期待を裏切らない美味しさでした。

 ガレットとは、そば粉・水・塩などを混ぜて寝かせた生地を熱した鉄板に注ぎ、こてで薄い円形に伸ばし正方形に折りたたんだ焼き物で、クレープの原型となったフランスのブルターニュ地方発祥の料理らしい。

 クレープと異なり片面だけを焼き、生ハムなどの肉類、魚介類を載せておろしたグリュイエールやゴーダなどのチーズと共に焼き、卵を焼いている途中のガレットの上に割り込み目玉焼きのようにして火を通し、サラダなどで飾って提供する料理らしい。

 ベリーズのガレットには、エゾ鹿のソーセージとチーズと卵が載って焼かれており、外のパリッとしたそばクレープがチーズと卵とマッチし、ソーセージと共に食べると何とも美味でした。

 一度ご賞味あれ・・・・!




           お店の人に摘んで来てもらった ハスカッブ生ジュース ビックリする位濃厚です。



 ここの生ジュースは、摘み取って来た木の実(時期によって種類は違うが、今回はハスカップだった)を生ジュースにしてくれるのだが、摘み取りはお客さんも出来るとあって殆どのお客さんは木の実を入れるカップを手に外に出て行き、カップいっぱいの木の実と共に帰って来ていた。

 私は摘み取り体験に興味も無く時間も無かったので、摘み取りはスタッフさんにお願いしたが、自身で摘み取って来た木の実はそのままジュースにするようで、量は摘み取りの頑張りしだいのようである。

 スタッフが摘み取って来るのに多少時間が掛ると言われた ハスカッブ生ジュース だが、そんなに時間が掛らずに運ばれて来て、私は一口飲んでみた。

 濃縮ジュースのような濃厚なハスカップジュースは、甘さより酸っぱさが勝った味だったが、それはそれで今まで味わった事がない美味しいジュースだった。少々残念だったのは、カップ容量の大半を氷が占めており、ジュースの量が少々物足りなかった感が有った事かな・・・。

 それを解消するには、自分で多くの量を摘み取ってくるしか無さそうである。




           エゾアムプリン  チーズケーキのような食感ですが美味しいプリンです。 お勧めです。



 デザートに エゾアムプリン を食べたのだが、このプリンがまた美味であった。プリンとしては少々固目だが、その濃厚な味わいは私は今まで食べた事が無い味でしたね・・・。 お勧めです。

 但し、数量限定のようですのでお気を付け下さい。




     入口横に設置されたエゾシマリスの餌場    普通にいましたが、動きが小さいので最初置物かと思いました。



 私が店内に入った時、スマホを持った両親とデジカメを持った女の子(小学校3〜4年生?)が、窓の外を見て興奮気味に何かを見ていた。

 「あそこ あそこ あのボートの舳先の所にいる・・・」

 お父さんは指差していたのが、女の子は見付けられずにいた。結局3人はその写真を撮りに外に出て行き、暫くして満足した表情で戻って来た。

 フェミリーが追っていたのはエゾシマリスだったようで撮って来た写真を見せ合っていたのだが、入口の横に餌場が有る事を知りそこで思う存分エゾシマリスの写真を撮っていましたね・・・。

 私も食事の後外に出てその餌場の存在を知ったのだが、そこにいたエゾシマリスは私の姿を見ても逃げる訳でも無く、餌を食べていました・・・。

 餌場の設置は店の営業に寄与しているとは思いますが、野生動物の餌付けはどうなんでしょう・・・?

 私は?マークが出ましたね・・・。



                 人が近づいても慣れていて逃げませんでしたね・・・。











 ベリーズでのランチは、味的にも価格的にも満足のいくものでした。狩勝峠を通る機会が有りましたら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか・・・。



 羽幌  吉里吉里

 今回のPetit北海道で、私は久しぶりにオロロンライン羽幌の宿 吉里吉里 に宿泊する事にしたのだが、羽幌は位置的に昨年の増毛同様FUNKYのルーティーンでは宿泊地としては選択されない場所に在って、通常は宿泊として選ばれる事はまず無い。

 しかし今回、Petit北海道の日程を1日延長する事になり、旭川から北に宿を探す事になって私は13年ぶりに吉里吉里に泊る事にしたのである。



 左が13年前の吉里吉里の写真、下が現在の吉里吉里の写真なのだが、比較するとペイントのカラーは変わっているものの基本的に建物は変わっていないようだった。

 我々は予定していた旭岳ロープウェーを諦め(霧で何も見えなかった)旭川の旭山動物園を見学した後、当麻から愛別に抜け岩尾内経由で下川で昼食(うどん)、名寄、母子里、添牛内、霧立峠経由で羽幌に到着した。







   バイクを止める場所に置かれた鉄板は相変わらずで、サイドスタンドをその上に置く事をチェックされる。



 私は今回久しぶり(19年ぶり)に走る名寄と母子里の間に在るワインディングロードを楽しみにしていたのだが、名母トンネル手前の道を以前と変わらず楽しむ事が出来た。前回は名母トンネルから名寄方向へ下りで走ったのだが、今回は名母トンネルへ向かって上りで走る事になり、私はこの上りを大いに楽しみにしていた。
 
 この峠道はそう長くはないが、道幅も有って路面も良く、浅いコーナーや深く回り込むコーナーが巧みに組み合わされた峠で、走り慣れないと結構難しい。それだけに上手く走れると達成感の有る楽しめる峠なのである。


 我々は名寄から朱鞠内まで一気に走り抜け、以前深名線の朱鞠内駅が有った場所(今は駅構内の敷地を利用してパターゴルフ場?)にバイクを止めた。

 私がこのパーキングにバイクを止めたのも久しぶりだった。それは11年前の2005年の秋、霧立峠を札幌ナンバーとコラボした後、アドレナリンが出た状態でここにバイクを止めたのを思い出す。

 私はここでトイレを借りたのだが、用を足して外に出たらJRバスがやって来た。考えてみたらこの場所は駅跡ですから、停留所になっていても当然ではありますね・・・。

 休憩後我々は添牛内に出て右折、霧立峠へ向かってペースを上げる。初めて霧立峠を走ったのは30年位前だったと思うが、深い中速コーナーを一寸長目の直線で結んだコースレイアウトに、私は強く北海道を感じたのを思えている。


 その後、霧立峠はFUNKYの定番コースとなったのだが、最近峠が近くなったと感じる事が多くなった。30年前とは乗っているバイクが違う(当時は250か400cc)ので当然と云えば当然なのだが、30年も走っていると峠のレオアウトが頭の中に入っていて、コーナー一つ一つを思い出しながら走っているとアッという間に峠に到着してしまうのである。

 この峠では、深いバンク中に強風に押されて更にバンクさせられたり、長い下りの直線のブレーキングに痺れたりで多くのエピーソドが作られて来たのだが、今回は他のメンバーのバイクを借りて走る機会が有った。

 バイクが変わると使うギヤも違うしブレーキのタイミングを違うので、ゆっくりなペースでの走りになってしまったのだが、私は以前の霧立峠の走りを一瞬思い出してしまいました・・・。

 霧立峠は何十年と変わらずに其処に在るのだが、走るバイクが違ったり走る季節や天候によってもその印象は変わってくるし、走った時の年齢によってもその印象は変わってくる。バイクの楽しさはそこに有って、走る所は変わらなくても飽きる事は無いのである。

 霧立峠を出発した我々は苫前方面に向かったのだが、古丹別から羽幌への近道をこの方向で走るのは初めてであった為、曲がる道を間違え道に迷ってしまった。反対方向には3年前に走っていたので間違えるとは思ってもいなかったのだが、歳は取りたくないものです・・・記憶が曖昧でしっかり間違えてしまいました。

 1km位?走って?マークが出た私は止まって地図で確認をしたのだが、右に曲がる道を1本間違えていましたね・・・。私の脳内ナビゲーション、新しい道は出発前に地図を見て新しく書き込んで行くのですが、実際の景色とマッチングさせて定着するまでは結構間違える事が多いです。

 まぁ 間違いを繰り返しながらアップデートしていくのですが、毎年間違いが多くなっているようには思いますね・・・。

 羽幌に出だ我々は、GSの洗車機で汚れたバイクを綺麗にした後、13年ぶりに私は今宵の宿 吉里吉里 の前にバイク停める。

 駐車スペースには以前と変わらずサイドスタンドを置く鉄板が置かれていて、私はその鉄板の上にサイドスタンドを合わせてバイクを止める。前回来た時適当に停めてオーナーさんからチェックが入ったのだが、今回は店先で作業をしていた若者(息子さん?)からチェックが入った。

 吉里吉里は泊る部屋が母屋から独立していてお客が勝手に出て行く事が可能なのだが、その為13年前はヘルメットを母屋に人質に取るシステムになっていた。今回もそのシステムは踏襲されていて、私は入口横の棚にヘルメットを置く。

 下の写真の左側が13年前の物で右側が今回の写真だが、どちらもSHOEIDAIJIROモデルである。

 2003年は加藤大治郎が鈴鹿で不慮の事故で他界した年で、私は追悼の意味もあって他のモデルより3000円?高い X−8RS DAIJIRO モデルを買ったような記憶がある。それから9年後の2012年、私は再び X−12 の DAIJIRO モデルを買ったのだが、その後吉里吉里のライダー名鑑に再びDAIJIROモデルを被って載る事になろうとは思ってもいませんでしたね・・・。


 2003 SHOEI X-8RS DAIJIRO         2016  SHOEI X-12 DAIJIRO



  吉里吉里のライダー名鑑の中に見付けた13年前の写真。TZR250Rの横に立つ私の髭はまだ黒いかった・・・。



 13年ぶりお会いするオーナーさんご夫婦はその歳月を感じさせないお姿で対応してくれたのだが、奥様の方は以前より少し若くなられたように感じましたね・・・。

 お姿はそんなに変化の無かったお二人でしたが、お客への対応は大分軟らかくなっていました。以前は宿の規則をキッチリ守らせようとする気持ちが強かったように感じたのですが、今回訪れてみて感じたのは角が取れお客への対応が丸くなった事でした。


 お二人も年齢を重ねられ変わって来たのだと思いますが、変わった事の一つが食事の仕方でした。左は2003年お客と一緒に食事するオーナーさんご夫婦の写真だが、今回はお客だけで夕食を取るかたちで、お二人は給仕に徹しておりました。

 もっとも我々が夕食を取ったCAFEはその時も営業中でして、その日も奥の席で若いカップルが食事デート中でした。

 お二人はそちらの給仕も御座いまして泊り客と一緒の食事は 無理 の状況だったのですが、私的には以前より気兼ね無く食事が出来て良かったです・・・?

 私は夕食前の乾杯用にサントリーのTHE PREMIUM MALTS をオーダーしたのだが、私はそのPREMIUM に思い出が有った。




   2016 夕食メニュー    内容は13年前よりオシャレにアップデイトしていて以前に増して美味しかったです。



2003年に北海道でテスト販売?されたTHE PREMIUM MALTS 当時の夕食 食材はそんなに変わらない・・・?



 13年前に吉里吉里に泊った時、夕食で今回と同様に乾杯用の瓶ビールを頼んだのだが、私は見慣れないビールが出て来て驚いた。SUNTORY THE PREMIUM MALTS のラベルが貼られたそのビールは、まだ秋田では見た事の無いビールだった。

私は  「サントリーかよ・・・!?」  と 少し落胆した記憶が有る。

 当時のサントリービールは、戦前から有ったキリン・アサヒ・サッポロと違い戦後(昭和38年)参入した後発ビールメーカーで、販売シェアーでも他メーカーに大きく水を空けられていた。飲食関係のお店でサントリービールが出て来る事はまず無く、唯一?キャバレー関係はペンギンをキャラクター(古い)にしたサントリービールが主流だったなぁ・・・?

 売れない原因は美味しくなかった(私見ですが・・・)からと思われるのだが、吉里吉里で出て来たサントリービールはそれまでに飲んだ事が無い感動的な美味しさで私は大いに驚いたのだが、その後全国販売された THE PREMIUM MALTS はサントリービールの立ち位置を変えて行く事になるのである。

 サントリーが現在のようにビールメーカーとして確固たる地位を築けたのは2003年に発売したTHE PREMIUM MALTS のお陰と云っても過言では無いと私は思うのだが、私がその13年後に訪れた吉里吉里で出てきたビールはやはり THE PREMIUM MALTS だった。

 私は初めて飲んだ THE PREMIUM MALTS の事を思い出しながら乾杯をしたのだが、今回は何の感動も無く空のコップをテーブルに置きましたね・・・。

 テーブル上に並ぶ夕食は、羽幌が日本一の漁獲量の甘エビをはじめ地元産の食材を使用した物が並んでおりそれは以前と変わらなかったのだが、料理のグレードは明らかに上がっていてより洗練された料理となっていた。

 味も以前より数段洗練されていてオーナーさんご夫婦の料理の腕は格段に上がっていて、私は感心してしまいました。何回行っても定番メニューが出て来る宿も安心感が有って良いだが、行く度に何かが変わっている宿もまた嬉しくなる。

 吉里吉里では食後近くの温泉に送迎サービスを行っているのだが、今回は到着して直ぐにお風呂に入ってしまったので、温泉には行かずじっくり飲む事にしました。




                        ワインも頂いて結構酔っています・・・?



 今日は連休最終日とあって泊り客は少なく、我々以外の泊り客はタンデムでバイク旅をするご夫婦(50歳代後半?)だけだったのだが、ご夫婦は食後部屋に戻られて我々だけで飲む事になった。我々の奥の席では若いカップルが楽しそうに語らう話声が聞こえていたのだが、我々は話題はもっぱら今日の走りやバイクの話で盛り上がっていましたね・・・。

 我々は11時には部屋の戻り寝る事にしたのだが、明日は雨の予報が出ており天気が心配ではあった。

 夜中に雨音を聞いたような気もしたのだが、アルコールを多く摂取してしまった私は朝までぐっすりでしたね・・・。

 北海道最終日の朝が明け私はベットで目覚めたのだが、雨音が聞こえていて私は

   「やはり 雨かぁ・・・」     私は再び眠りに就くのでした。

 再び目が覚めた時、時間はすでに6時半を回っていて、私は部屋の外に出てみる。泊った部屋の外には屋根が無く、私がドアを開けると雨が吹き込んできて結構な雨が降っていた。

 私は急いで屋根の有る所まで走ったのだが、北海道最終日が雨で始まった事に私のモチベーションは下がりまくりでしたね・・・。




                 朝食メニュー  牛乳 か リンゴジュース を選択出来ます。




    食後のコーヒーを頂きます。 奥の招き猫は左手を一日中左手を動かして客を招いていましたね・・・。



 美味しい朝食を頂いた後、我々は出発の準備に取り掛かる。私はヘルメットを部屋に持ち帰えり、シールドに撥水剤と曇り止めを塗って雨対策を施す、装備も雨具を着る事を考えインナーを一枚少なくする。

 出発の準備を整えた我々は、オーナーさんに一声掛けて外に出る。吉里吉里を出発する時、お客はオーナーさんに声を掛けるのがお約束となっている。それはライダー名鑑(お客は前日に写真に添えるコメントを記入済み)に載せる写真撮影の為なのだが、我々が荷物を積み終える頃カメラを手にしたオーナーさんがやって来た。

 13年前は一眼レフの大きなフィルムカメラだったのだが、今回はコンパクトデジカメになっていて、私は時代の移り変わりを感じてしまいました。

 変わったのはカメラだけではなく、以前はバイクの置き場所、ライダーの立ち位置、ヘルメットの持ち方等オーナーさんから細かくチェックされたのだが、今回は注文も少なくあっさりと撮影が終了してしまいました。

 雨でヘルメットを被って出発の準備をしていた私は、写真撮影時はヘルメットを脱ぐ事を覚悟していたのだが、オーナーさんに聞いたら被ったままで構わないと言うし、立ち位置も特に指示は無かった。

 雨が降っていた事も有り、私はどんな撮影になるかと緊張していたのだが、拍子抜けでしたね・・・。

 13年前と比べオーナーさんの名鑑撮影への拘りが少なくなったと感じた私だが、食事の対応等も含め吉里吉里さんの13年の歳月を感じた名鑑写真撮影でした。

 今回雨が降っていてカメラを出すのが億劫だった私は写真撮影の様子を撮らなかったのだが、今考えると撮っておけば良かったと悔やまれます。

 オーナーさんが撮影した我々の名鑑写真は吉里吉里に行けば見る事は出来るのだが、FUNKYの通常コース設定と私の余生を考えると、見られる可能性は小さい言わざるをえない・・・?




    13年前の他メンバーの撮影の様子。  立ち位置やへルメットの持ち方等結構注文が多かったのだが・・・。



 写真撮影の様子を後ろで見ていた奥様は、我々の荷物の小ささに驚いていた。確かに宿(やど)泊まりとは云え4泊5日の荷物としては小さいかもしれない。数多くのライダーを見て来た奥様ですから、我々の荷物の小ささに気付いたのだと思いますが、我々の荷物の大きさにはそれなりの理由が有ります。

 我々が乗るSS系(それだけではないのですが・・・)バイクの場合、タンクバックはライディングスタイルを制限するので不可、サイドバッグは重心が変わるので不可、最近流行り?のTOPケースやサイドBOXもハンドリングへの影響が大きく不可、四角のプラスティックBOXは論外だが、結局我々の選択はシートバッグとなるのである。

 容量は最低でも30リッター以上が必要で、40L位に増量(お土産用)出来ればより良いのだが、大き過ぎてもハンドリングに影響が出るので35L位が上限かもしれない。

 形状は出来れば丸みの有る流線形が良いのだが、現在この条件に有ったシートバックは探すのは結構難しい。

 現在、11年前に購入したカッパのシートバッグ(30〜40リッター)を使用している私だが、大分くたびれていて修理をしながら使用している状況である。このバックは暫く前にカタログ落ちしておりまして、ポスト カッパシートバッグ が私の直近の課題となっている。

 4泊5日のツーリングで30リットルのバッグ容量では役不足では有るのだが、メンバーは圧縮袋を使用したり、途中の宿で洗濯したりして持参する衣類の削減を図っている。

 その努力が奥様を驚かせる事になったのだが、リヤシートの取り付けたバッグ取付プレート等我々の荷物のパッキングには、FUNKYの30年以上にわたる北海道ツーリングの know−how がぎっしりと詰まっているのである。

 我々が出発する頃になると、雨は小降りになっていた。我々はオーナーさんご夫婦に見送られ苫前に向かって走り出したのだが、前方の空が少し明るくなっているのが見え、私のモチベーションも少しずつ上がって行くのであった・・・・。

 苫前を過ぎ小平近くまで来ると雨は殆ど上がったのだが、路面はまだ黒く光っていた。私がオロロンラインの苫前〜留萌間を走るのは本当に久しぶりで、前回走ったのは20世紀の事だったかもしれない。

 オロロンラインは、その昔FUNKYが北(宗谷岬)を目指す時のメインルートだったのだが、内陸のルート(幌加内を通る国道275号)を使うようになって、小樽から稚内まで通しで使う事は無くなった。

 オロロンラインは左手に美し日本海を見ながら走る快適な道で、北海道を訪れるライダーが北を目指す時必ずと云っていいほど走る道なのだが、景色の見え方やその他の事情を考えると北上する方向に走るのがお勧めかな・・・?

 私は今回苫前と小平の間に在る 道の駅 おびら鰊番屋 に立寄る事を楽しみにしていた。この道の駅は私が以前通っていた頃には無かった道の駅(北海道に道の駅その物が無かった?)で、鰊番屋を模した建物の道の駅がどんな物なのか、私は一度見てみたかった。

 我々が 道の駅 おびら鰊番屋 に到着した時、道の駅はまだ営業しておらず中に入る事は出来なかったのだが、中を覗いた感じでは他の道の駅と大きな違いは無いように見えましたが・・・どうなんでしょう?

 この道の駅の最大の特徴は 道の駅の隣に建つ 国指定の重要文化財 「旧花田家番屋」 で、その存在感の有る威風堂々たる建物は、昔の栄華を偲ばせていた。

 生憎中に入る事は出来なかった(月曜が定休日で訪れたのは火曜日だったが、前日が祭日だったから?)のだが、立ち寄った甲斐はありました。




                    初めて訪れた  道の駅  おびら鰊番屋




    道の駅のモデルとなった   鰊番屋のオリジナルの建物 大きな建物に当時の繁栄が偲ばれる。



 我々は次の目的地増毛のパン屋さんに向かったのだが、天候は安定せず時々小雨が降る天候が続くのでした。

 留萌の街を抜け、一年前に泊った増毛の街のパン屋さんへ向かったのだが、信号を一つ間違えて少し道に迷ってしまった。我々が目指すパン屋 スカンピン SKANPIN さんは、以前 オーベルジュ増毛 で食べた美味しいパンを作っているパン屋さんで、一度訪れた事が有ったのだがその時は日曜日(定休日)で買う事が出来なかった。

 今回はリベンジの訪問だったのだが、今回は営業していてパンを買う事が出来ました。このお店はご夫婦(30歳代後半?)で切盛りされていて、ご主人は本土の方だが札幌で修行をされて増毛に店を出したらしい。店に入ると奥様が居て(奥様は北海道の方)応対してくれたのだが、お勧めを聞いたら地元産のリンゴを使ったアップルパンがお勧だと云う。

 私はアップルパンの他に2品の菓子パンを購入、本当はオーベルジュで食べたバケットようなパンを食べたかったのだが、大きなパンはバックに入らず諦めました。食べたアップルパンも他の菓子パンも大変美味く頂いたのですが、やはりオーベルジュで食べたパンの味が忘れられないなぁ・・・。

 外で食べている所にお主人が帰って来て、中で食べるように勧めてくれる。中で少しお話ししてもらったのだが、地元に根ざしたご商売をされていて昨年泊った宿のご主人とは違ったタイプのご主人でしたね・・・?



       國稀が在るメインストリートから1本東に入った通りに SUKANPIN は在ります。




                  店内の椅子でパンを頂きました。




                  名前は忘れたが美味しかった菓子パン



 美味しいパンを頂いた私は、増毛を発って道道94号で北竜に向かう。この道道94号は昨年初めて走った素敵な道で、私は路面が濡れていないか心配していたのだが、内陸に入っても路面はドライで、走りを大いに楽しむ事が出来たのは幸運でした。

 しかし、走りを楽しめたのはここまでで、その後2ヶ所ほど有った楽しい道はフルウエット状態で走る事になってしまいました。

 北竜のひまわり畑(昨年同様ひまわり畑はまだ一面緑だった)に立寄った後、我々は国道275号で札幌を目指したのだが、国道275号の混雑を嫌って滝川から国道451号に右折して道道28号に左折、当別ダム経由で国道275号の当別にもどる。

 滝川から当別ダムまでは楽しい筈だったのだが、山の中は結構な雨が降っていて気を使う走行になってしまった。それでも当別で国道275号に出た時の混雑ぶりを見ると、路面はウエットでも当別ダム経由で良かった私は思ってしまいました。

 国道275号で札幌に出た我々は、所用を済ませた後国道435号に入って支笏湖方面に向かい、途中から道道117号に左折して恵庭に向かう。

 私はこの道を走るのが初めてで楽しみにしていたのだが、次第に雨が強くなってきてしまい車の後ろに着いて走り恵庭に到着、雨の中国道36号で千歳まで走りっていつもの道道129号に左折、鵡川のラーメン屋さんを目指す。

 太平洋沿岸に出ると雨は殆ど上がっていたが、時々パラパラと来る天候だった。我々は自動車専用道 苫東道路に上がり厚真門別道路に入って鵡川に急いだのだが、今回 ラーメン秀来 向かう我々に大きな目的が有った。

 我々が 鵡川の ラーメン秀来 を初めて訪れたのは2011年の秋だったのだが、それから5年間我々はラーメン秀来のポイントカードにコツコツとスタンプを集めて来ていた。

 ラーメン秀来のポイントカードは、スタンプを20個集めるとラーメンが1杯無料となるのだが、年に一度しか行く事が出来ないお店(偶に夏に行ける事も有るが・・・)でスタンプ(500円毎に1個)を20個集めるのは至難の技で、当初はスタンプを集めるのは無駄と思われた。

 ところがである、ご主人のご厚意でメンバー全員のスタンプを1枚のカードに集約される事になり、無料ラーメンが現実味を帯びて来たのである。そして苦節5年、昨年の秋にスタンプカードに20個のスタンプが並ぶ事になったのだが、使えるのは次回の精算時との事で今回が其の時だったのである。

 そのカードが下の写真なのだが、我々はそのカードを懐に秀来のパーキングにバイクを停めていそいそと店内に入る。私は定番の天塩ラーメンを注文したのだが、この分は無料になる前提に豪勢にチャーハンも注文、皆さんでシェアーする事にしました。




                 この20個のスタンプを集めるのに5年の歳月が必要だった。




                     鵡川 秀来の 天塩ラーメン  お勧めです。


 美味しくラーメンを頂いた後、いよいよ支払の時がやって来る。支払いを担当したメンバーは誇らしげにスタンプが20個押されたカードを差し出したのだが、精算は事務的に行われそして新たなカードを受け取るのだった。

 この新たなカードが満杯になる時、私がその場にいる可能性は限りなく低いのだが、FUNKYの秀来における新たな歴史が始まった瞬間であった・・・!?

 私は店の外に出て西の空を見上げる。今日は生憎の空模様で鉛色の空しか見えなかったのだが、私はここを初めて訪れた時に観た鮮やかな夕焼けを思い出していました・・・。




   初めて訪れた時の夕焼けが印象的だった秀来だが、奥のトタン屋根の小屋は今は無く、歳月を感じますね・・・。



 苫小牧東港フェリーターミナルに到着してみると、既に多くのバイクが乗船待ちの列を作っていたのだが、係員から指定された秋田港行きのレーンには新潟行きのレーンより多くのバイクが並んでいた。

 新日本海フェリーが秋田港に寄港するようになった1999年から、私は毎年このフェリーに乗船して来たのだが、秋田港行きが新潟港行きより多かった事は今まで一度も無く驚いてしまった。

 秋田港行きのバイクは、これまで我々を含めても10台を越えた事は無かったと記憶するのだが、今回は新潟港行きより多く20台以上はいましたね・・・?

 秋田港行きレーンに並ぶナンバーは、秋田、山形、岩手、宮城等の東北ナンバーが多かったが、関東ナンバーも結構多くいて、秋田港行きは何故か関東でも人気になっているようである・・・!?

 その理由を知りたいところだが、秋田県人としては秋田港枠が直ぐに満杯になってしまうので人気が無い方が有り難いのだが・・・!?




    苫小牧東港フェリーターミナル到着  今回は珍しく新潟行きより秋田行きの方がバイクの数が多かった。?




  左のレーンが新潟行き 右が秋田行きだが、秋田行きが多いのは私の中では初めてでした。 理由は不明・・・?



 乗船時間になって乗船が始まったのだが、今回私はこのフェリー乗船18年目にして、初めての経験をしてしまいました。

 新日本海フェリーの乗船は埠頭に設けられた長いスロープを上って行くのだが、上った先の乗船口の直ぐ前には大型トラックを転回する丸い大きなターンテーブルが設置されている。私が乗船すると直進してそのターンテーブルの上に止まって係員の指示を待つよう言われたのだが・・・。

 私はそこに止めるとハンドル切れ角が少ないGSX−Rの場合、左に在る指定場所にバイクを止められないと判断、ターンテーブルから外れた少し右側にバイクを止める事にした。

 バイクを止めた私はいつものように右足を出したのだが・・・・右足に何の応答が無かった・・・・!?

 バイクは傾いて行き、アッという間に横倒しになってしまった。バイクは他の人の手を借り引き起こされたのだが、私には横倒しになった理由が分からなかった。

 私はGSX−Rのサイドスタンドを出して止めた後床面を確認したのだが、良く診るとターンテーブル部分が周りの床より少し高くなっていた。その為ターンテーブルから右奥方向に結構な傾斜ついていて、それは短足の私には無視出来ない傾斜だった。

 傾斜している事が分かっていればそれなりに足を出して倒れる事は無かったと思うのだが、気付いた時にはバイクが大きく傾いていて、どうする事も出来なかったのである。

 私の足がもう5cm長ければ問題は無かったのだが、私はフェリー内で初心者のように転倒してしまったのが本当に恥ずかしかった。バイクのダメージは、一昨年女満別空港前で転倒した時の傷の上塗りで大した事は無かったのだが、大勢の前で転倒する姿を見られた精神的ダメージが大きかったですね・・・。

 次の日の朝フェリーは秋田港に着岸、我々は秋田に帰還する事が出来たのだが、今回のツーリング途中に私のGSX−RのODDメーターは9万kmを越えてしまいました。

 このペースで行けば来年中には10万kmの大台を超えそうなのだが、GSX−Rは問題無いとしても私自身の問題が出て来そうな今日此の頃ではあります。



                                                   平田隆太郎


by Ryuta  
2016  

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