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 September 2014  Hokkaido Part 31 Touring
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 今日は観光地巡り!?

 今日も六時前に目覚めた年寄りは外に出てみたのだが、予報通り空は雲に覆われており、すっきりとした青空で出発とはいかないようだ。コロは寝床にはおらず、早朝から檀家回りに出掛けたようである。

 今日の予定はFUNKY史上未だかつて無い程に観光地を巡る予定になっていて、それは私の年齢と関係し今行っておかないと今後行く機会を逸する可能性が高い為なのだが、今日は北海道の有名観光地を出来るだけ多く周るコース設定となっている。

 今日周る予定の観光地は、野付半島(20年ぶり?)、知床峠、知床五湖(初めて)、オシンコシンの滝(初めて)、開陽台、裏摩周展望台、神の子池(初めて)、表摩周展望台(10年ぶり)、美幌峠、女満別メルヘンの丘等なのだが、天気によっては景色を見られない所も有るので天気が心配ではある。

雨は降っていないが、空は曇り空・・・。



一福 の朝食








 今朝も朝食を七時、出発を八時に設定し準備を進める。今日も寒そうなので皆さん防寒対策をしっかりして支度を進めていた。

 この時期(9月)の北海道は、朝、昼、夕方と気温差が大きく装備に気を使うのだが、暑いのは我慢出来ても寒いのを我慢すると体調を壊す事にもなりかねません。

 出来るだけ暖かい格好で走り出し暑くなったら脱ぎ、寒くなってきたら早目に着るスタイルが良いのだが、この時期(9月)の暑さは夏と違って我慢出来ない程ではないので、暖かくして走るのが基本となります。

 寒いと体が硬直しライディングにも影響しますし、肩が凝ったり疲労が溜まり易くなります。一人で走っているのであれば寒かったら直ぐに止まって着る事が出来ますが、グループで走っている場合は勝手に止まって着る事は出来ませんので、寒くなりそうに思ったら早目の防寒対策が基本ですね。

 朝食の後バイクのチェーンにオイルを吹いたりして出発の準備を整えた我々は、八時過ぎに花咲港 一福 を出発、昨日も走った道道142号で初田牛まで走り、道道1127号で厚床に出る。




花咲港から厚床に出るには国道44号を使うのが距離的には近いのだが、国道44号は交通量は多いし単調だしで走って楽しくなく、私は雨が降っている場合を除き今回のルートを使います。

 距離的には少し遠いですが車が少ないので時間的には殆ど変わらないですし、何といっても原生林の中のワインディングロードが楽しいんです。

 我々は厚床から国道243号、国道244号を走って尾岱沼のGSにバイクを入れ給油を行う。花咲港から1時間ほどの走りだったが、今回はメンバー全員の走りが揃って気持ち良く走る事が出来た。



 
 ツーリンググループ

 メンバー全員が先頭に合わせて走るにはそれなりのスキルが必要で、ここまで来るのに結構な年月が掛かりましたが、今回メンバー全員が揃って走れた事に私はとても嬉しかった。これまでは後ろに合わせて走ったり後ろの様子に注意を払いながら走る事が多かったのだが、これからは前に集中出来るのかな・・・?

 私は後ろを見ながら走る事を苦にした事は無いが、他のメンバーもそうだと思う。何故ならそれは多かれ少なかれ自分が通って来た道だからで、皆さん先輩に見守られながら経験を積み今に至っているのですから・・・。

 バイクは独りで自由に楽しめる乗り物ですしそれがバイクの良い所だと思います。しかし、複数人で走る事でバイクの楽しみが大きく広がる事も確かです。独りでは知り得なかった走り方やテクニックを学んだり、同じパッションを持つ仲間と一緒に楽しみを共有したり出来ますし、複数人でバイクを走らせる事でより多くの体験が出来たりします。

 人間社会と同じようにグループで走れば色々と面倒な事も有りますし、我慢しなけならない事も出てきます。私が後進に合わせたペースで走る事もその我慢?の一つかもしれませんが、グループを作ればメンバーそれぞれの立場で役割が出てきます。

 FUNKY発足から今年で35年になりますが、私の今の役割は新しく加入した人への走り方のアドバイスやFUNKY全体の調和を取る事だと思っています。私はメンバーはそれぞれの立場で、FUNKYを楽しんでもらえたらと思っているのですが・・・。

 ツーリンググループにも色々有りまして、何の脈絡もないライダーが大勢集まって道路を走っている場合も有ります。先日千鳥走行で走る21台ものSR軍団?と遭遇したが、一緒には走ってはいたがグループとしての意思疎通は無いように見え、後ろの方ではフラフラとローリング走行のような走りをしているバイクもいた。

 後ろに車が数珠繋ぎになっていても何の行動も起こさず、ただただ制限速度+10km/hでの大名行列走行。自分達は間違っていない?から的な走行は考えさせられました。私、車がどんな走り方をしていても全く気にならないのですが、バイクの走り方に関してはツイ熱くなってしまうんですよね・・・。

 バイクに道を譲ってくれるドライバーさんが増えている昨今、ライダーもドライバーさんの気持ちを考えた走り方をしてもらいたいと思います。

 大勢で初めてグループを組んで走る場合でも、グループの中でリーダーを決めその下で有る程度のルール定めて走ってもらいたいと私は思います。先日高速道路を走っていた十数?台のバイクグループ(ハーレー?)の一台が転倒、それに後続のバイクが次々と突っ込んだ事故があったようです。

 傍から見たら綺麗に並んで走っている集団でも、ルール無しで走っている集団はアクシデントに遭遇した場合パニックに陥り易いと思います。私は35年以上のグループ走行の中で、アクシデントに何回か遭遇しています。同様の事故が起きないよう対策を取りながら走っていますが、想定していないところで事故は起きる訳で事故を無くす事は本当に難しいですね・・・。

 給油を終えた我々は、野付半島へ向かって走り出す。


 久しぶりの野付半島

 国道244号からフラワーロードと呼ばれる道道950号に右折すると、次第に空が明るくなってきた。野付半島を先端に向かって走って行く事は、船に乗って海上に出て行くのと同じ事?で、今日の海上?は陸地と少し違う気象状況にあるようです。

 以前来た時の私の記憶(20年近く前)では、終点のパーキングには直ぐ着くと思っていたのだが、終点までは結構な距離が有って時間も掛かってしまった。途中には道路の両側に海面が見えるほど半島の幅が狭い個所が有ったのだが、今ここに津波が来たらどうしたら良いのだろうと一瞬考えてしまいました。

 久しぶりに訪れた終点パーキングには、野付半島ネイチャーセンター(道の駅のような造り)の立派な建物が建っていて、あまりの変わりように以前と同じ場所なのかも分からなかった。以前はパーキング横に小さな売店が有るただけで観光客も少なく地の果て的な感じだったのだが、今は立派な観光地って感じになっていました。

 7月にサロベツ原野を訪れた時、以前に売店が在った場所が原野に戻され、近くにネイチャーセンターの立派な建物が出来ていて驚いた(立ち寄りはしなかったが・・・)のだが、北海道各地でネイチャーセンターは繁殖中のようです。

 あまりの変わりように面喰った私だったが、建物の脇を奥に進むと以前その前で写真を撮った石碑を発見、そこが間違いなく以前と同じ場所だった事が分かった。我々は今回もその野付半島と書かれた石碑の前で写真を撮ったのだが、私はその昔一緒に写真を撮った仲間の顔を思い浮かべながら懐かしく石碑を見ていましたね。



1991年に訪れた時に撮った写真 今回撮った写真と微妙に後ろの景色が違っている?



23年前と同じ石碑の前で写真撮影 以前と比較すると海面の緑の部分(水草の生えている所?)が少ないように見える。



碑が立てられたのは昭和61年(1986年)だから、その5年後にFUNKYは訪れていた。


   野付半島は根室湾に釣針のような形で突き出した細長い半島で、このパーキングから徒歩で30分の所にはトドワラと呼ばれるドトマツが立ち枯れた荒涼とした風景が見られるのですが、今回は時間の関係でパスいたしました。最近はそのドドワラの荒廃が進み木々が朽ち果てていると聞きますので、私が30年前に見た姿とどう変わっているのかもう一度見てみたい気もします。



野付半島の案内板




こんな所にも鹿がいるのかと思ったら・・・?
餌付けされていましたね・・・。

トドワラまで馬車に乗って行けるようです。



        鹿には人一倍興味が有ります・・・?

 パーキングからの帰り道、我々はナラワラ(ミズナラの林が立ち枯れ白くなって立ち並ぶ)が見られるパーキングにバイクを止める。その奇異な風景は、雲が低く垂れ込めていた事もあり 最果ての地 を感じさせましたね・・・。



半島の途中に在るナラワラの展望パーキング。
トドワラはトドマツ、 ナラワラはミズナラの木が立ち枯れたもの。


 天気が不安定・・・



羅臼の道の駅到着
雨は小雨が降ったり止んだり・・・。




道の駅は人と車が引っ切り無しに出入りしていました。


 半島から国道244号に戻って我々は羅臼を目指して走り始めたのだが、路面は殆どハーフウエットで羅臼が近づくと所々で小雨が降っていて路面も黒く変わってしまった。雨具を着る事も考えたが、羅臼の道の駅はもう直ぐ先でそのまま走る事にする。

 国道から見える筈の羅臼岳は雲の中で見えておらず、知床峠へ行っても何も見えない事は確実だったが、此処まで来てしまっては知床峠に向かうしか選択肢は無かった。

 我々は知床峠に向かう前に羅臼の道の駅で休憩としたのだが、道の駅は三連休の中日とあって混雑しており、バイクを止めるのにも苦労するほどだった。

 私がバイクを止めた隣に偶々知床峠を越えて来たという雨具を着たライダーがバイクを止めていて、私はそのライダーに知床峠の様子を聞いてみた。

 彼が知床峠は前が見えずに大変だったと言うので、私は知床峠では雨が降っていて(雨具を着ていたので)走るのが大変だったと理解、ここで雨具を着る事にしたのだが、実際は雨というよりはガス(雲の中)で走るのが大変だった事が後に判明する。

 休憩を終えた我々は道の駅を出て知床峠に向かったのだが、少し走ると道端で電話を掛けているバイクグループが目に止まる。

 それは何処にでも有りそうな風景だったのですが、後で考えるとそれは結構切羽詰まった状況だったのかもしれません。

 熊の湯温泉のパーキングを過ぎ、私はいつものようにペースを上げようとしたのだが、その先のシェルターの手前で車に追い着いてしまった。シェルターの先からは黄線区間が始まる為、我々はそれが解除になるまで車の後ろで時を過ごす事になる。


 アクシデント・・・

 道がヘアーピンカーブが連続するようになった時、右ヘアーピンカーブ手前の道路右側にバイクが数台止まっていて、一人の蹲ったライダーを囲んで数名のライダーが立っていた。

 「どうかした・・・?」   

と思った私だったが、その先の右ヘアーピンカーブのガードレールの前に、一台のバイクが転がっているのが見えた。私にはスズキのRF?に見えたそのバイクは、フロントフォークが曲がり前輪がエキパイに食い込んでいるようにも見えた。

 さっき蹲っていた人は転がったバイクのライダーに違いなく、もしかしたら先ほど羅臼の道端で電話を掛けていたライダー達はその仲間だったかも知れません。転倒したライダーは蹲ってはいましたが、意識は有って動いているのが確認できましたから、命に別条は無さそうでした。

 これがソロライダーの事故でしたら同じライダーとして見捨てる訳にはいかないのですが、今回はお仲間にお任せし我々は車の流れに乗って先に進む事にしました。

 ライダーが転倒したのは結構キツイ下りの左ヘアーピンカーブ(我々の対向車線を下っていた)だったのだが、特に線形がトリッキーコーナーでも無かったが事故が起きてしまったようだ。

 バイクの状態とライダーの様子から事故状況をプロファイリングしてみると、ライダーは手前で十分な減速をしないままオーバースピードでコーナーに進入、曲がり切れないと判断しブレーキをより強く掛ける。傾いた状態でフロントブレーキを強く掛けた為前輪がロックし前輪から転倒、バイクはそのまま滑ってガードレールに衝突する。

 ライダーは転倒と同時に路上に投げ出され体の左側を強打、左足先、左膝、左腰、左肘、左肩を打って肋骨数本を痛めた可能性が高い。立っていられないほど気分が悪そうだったので、左鎖骨を骨折している可能性も高いと見たが・・・どうなんでしょう・・・?

 バイクの損傷具合から見て転倒時のスピードは大して出ていなかったと思われるが、何よりも対向車と絡まなかったのが幸運だった。左コーナーでの事故は、対向車と絡んだかどうかでダメージが大きく違ってくる。対向車と絡んだ事故は、最低でも入院するような大怪我を負う可能性が高く、悪くすれ最悪のケースも考えられる。

 左コーナーに侵入する時、対向車線に絶対出ない為には充分過ぎるくらい減速し、スロットルを当ててコーナーに侵入するのが私は良いと思います。

 私は転倒したライダーが、グループの何番目を走っていたのかも気になりました。先頭で転倒したのなら自己責任でしょうけど、もし後ろを走っていて転倒したのであれば、グループとしての走り方を見直す必要が有ると思います。あのグループの皆さんは、転倒原因を究明し今後のツーリングに活かしてもらいたいと思いますね。

 黄線が白線に変わって私はペースを上げたのだが、路面は一部黒い所も有ったが意外に乾いていて、雨も降っておらずそこそこ走りを楽しむ事が出来たのは幸運でした。しかし峠に近付くとガスが出て来て前が見え難くなり、到着した知床峠は羅臼岳も国後島も真っ白なベールに包まれ何も見えませんでしたね。

 我々は証拠写真を撮って直ぐウトロ側に下り始める。峠でシールドを開けてしまった為かシールドが曇って前が見えず、私は殆ど前が見えない状態で峠を下って行く。こんな事なら羅臼で雨具では無くピンロックシールドを装着すれば良かったと後悔した私だったが、ピンロックシールドはバッグの底に大事に仕舞ってありまして、直ぐに取り出せなかったのが敗因でした・・・。

 今回私は最後までピンロックシールドを装着する事は無かったのだが、その日雨の降る可能性が高かったら最初からピンロックシールドを装着して走り出すのも良いかもしれません。しかし雨が降っていない時に使用すると、ピンロックシールドに薄ら映る二重映像が私は気になっちゃうんですよね・・・。



知床峠到着 周りは全く見えません。

写真を撮って即撤収。


 知床五湖
 
 知床自然センター(これもネイチャーセンター?)の在るT字路を道道93号に右折した我々は、知床五湖を目指す。私がこの道を走るのは2回目でそれは野付半島も訪れた1993年だったと記憶する。その時も我々は知床五湖を目指していたのだが、途中から砂利道になって断念した経緯が有る。

 その時のリベンジを21年ぶりに果そうと今回私は知床五湖行きを決めたのだが、知床五湖への道は当然砂利道も無く順調に知床五湖フィールドハウス手前まで来ると・・・そこには車の長い列が出来ていた。

 それは駐車場に入り切れない車が長い列を作っていたのだが、車は殆ど進まずここで時間をロスすると今後のスケジュールにも影響する為、私はこのまま引き返し事も考えた。

 しかし、幸いな事にバイクは車と別枠で駐車スペースが確保されているようで、バイクスペースが空いたところで我々は車の列を追い越して駐車場に入る事が出来た。北海道では珍しい有料駐車場はバイク1台100円だったが、これだけの施設を維持管理するにお金が掛かるでしょうから、気持ち良く払わせて頂きました。

 知床五湖フィールドハウスから知床五湖を周る遊歩道が整備されていて、知床五湖では知床連山を湖面に映す美しい景色が見られるのだが、残念ながら今日は小雨が降っていて知床連山は雲に隠れ見えていなかった。知床連山が見えない事は知床峠の時点で分かっていた事なのだが、湖面に映る知床連山は望むべくもなかった。

 遊歩道を一周するには40分程掛かるらしく、沼を見るだけに時間を費やすのは時間の無駄と判断した私は、今回は遊歩道の散策は諦める事にしました。時間はちょうど昼時でここで昼食と考えたのだが、フィールドセンターで食べられる食事的な物は鹿肉のカレー等鹿肉メニューが多く(何故か?鹿は食べたいとは思わなかった)、協議の結果このでの昼食を諦めてウトロの道の駅まで我慢する事になった。


 結局我々は、知床五湖の手前まで来た証拠写真を撮り、知床財団に100円を寄付しただけで知床五湖フィールドハウスを後にし、ウトロの街へと向かったのである。



今回は知床五湖フィールドハウス前で写真を撮ただけで撤収。


知床五湖の散策路の案内板は中国語や韓国語でも書かれ
ていて、中国語圏や韓国からの観光客が多い事が分かる。


 ウトロで昼食

 数年前、ウトロの街に新しく開通した道沿いに道の駅が出来ていたのだが、私は何回もその前を通っていたにも関わらず、これまで一度も立ち寄った事が無かった。

 私は以前にウトロの食事処で何回か食事をした事が有ったのだが、その時の観光地に有りがちな店の対応に良い印象が無く、これまでウトロでの食事は避けていた。

 しかし、新しく出来た道の駅には興味が有って、一度食事でもと考えていたので、今回はちょうど良い機会となった。道の駅の建物の中に入ってみると、ユートピアという名のレストラン的な食事処が有って、我々はそこで昼食にする事にしたのだが、時間は昼時で大変込み合っていた。

 順番待ちのシートに名前を記入した後、我々は傍のベンチに座って名前を呼ばれるのを待っていたのだが、暫く経っても声が掛からなかった。あまりにも遅いのでシートを見に行くと、書き込んだシートの次のページに順番が進んでいるではないか・・・。

  何・・・! >

 どうなっているのか係の者に尋ねると、呼んだが返事が無かったので飛ばしたと言うではないか・・・。

 < プン! プン! >

 確かに我々は少しは離れた所に座っていて混雑した建物の中では声が聞き取り難い場所にはいたのだが、大きな声で読んでもらえれば聞こえた筈で、私はお腹が空いていた事も有ってお店の対応に

 < プン! プン! プン! > ムードに・・・。

 < ブルータス お前もか・・・! >  <やはりここは ウトロだぁ・・> 

と叫びそうになった私だが、対応したスタッフのトラブル対処法は大変素晴らしかった。

 <大変申し訳御座いませんでした。> の言葉は無かったが

 「 直ぐにお席をご用意致しますので、少々お待ち下さい。 」

と店内の席を見回りに行き、間も無く4人が座れる席を用意してくれた。

 ウトロの今まで行った店と違いこのお店のスタッフ教育は出来ておりました。

 私のウトロに対する印象は良い方向に変りましたね。






知床・物・語り UTOPIA SHIRETOKO

人気メニューランキング 第1位の知床「氷温」海鮮丼


 テーブルに着いた我々は、メニューを開いて何を食べるか検討したのだが、観光地とあって値段は全体的に高目で1000円以下の物は少なかった。私は基本的に初めての処では一番のお勧めを食べる事にしていて、人気メニューランキングで第1位の <知床 [ 氷温 ] 海鮮丼 > を注文、他の皆さんも同じも物を注文する事になった。

 私はメニューの氷温(冷蔵庫で宣伝している氷温と同じ?)の意味が今一分からなかったが、他の海鮮丼とどこが違うのか大変興味が有った。そして運ばれて来た人気ナンバーワンメニュー 知床 [ 氷温 ] 海鮮丼 だが、載っている海鮮物がとても新鮮な感じ?で美味しかった。

 鮭やイクラは今が旬だし、1匹だけ載っていたエビがとろけるように甘く美味しかった。他の刺身も一味違う感じで、それが [ 氷温 ] の美味しさだったのかもしれません。

 <知床 [ 氷温 ] 海鮮丼 > の 1,800円 をどう見るかだが、私は充分1,800円の価値は有ると思いますし、 メニューランキング第1位 も納得(他は食べていませんけど・・・?)でしたね。

 あえて言わせてもらえば、エビが二匹載っていて欲しかった(大変美味しかったのでもう一匹食べたかった)のと、エビ胴体の殻が取って無かったのが残念でしたね。私は今回の北海道で何回か生エビを食べましたが、他の処では頭と尻尾を残して胴体の殻は取ってあり、手を汚れずに食べられました。味が最高だっただけに、もう一手間掛けて欲しかったですね。

 無事ウトロでの昼食を終えた我々は、次の目的地 オシンコシンの滝 へ向かう。降雨レーダー画面を見てウトロと斜里の間で雨が降っているのが分かっていたが、我々は雨具を着ないでウトロ出発する。


 オシンコシンの滝


国道の直ぐ脇に在るオシンコシンの滝


 オシンコシンの滝の近くまで来ると予定通り?小雨が降って来て悩ましかったが、我々は国道334号脇のオシンコシンの滝パーキングにバイクを止める。

 多分十回以上このパーキング前を通過している私だが、オシンコシンの滝は通過する時横目でチラッと見るだけで、これまで一度も止まった事が無かった。

 パーキングから歩いて直ぐの階段を上るとオシンコシンの滝はもう目の前、これだけパーキングに近い滝も珍しい。

 オシンコシンの滝の特徴は、約45度の節理岩盤を水が飛沫を上げながら流れ落ちている事で、黒い大きな一枚岩盤を白い飛沫が流れ落ちる滝は、私がこれまでに見た事が無い形の滝でしたね。

 また滝は下に滝壺が有り滝の真下には近づけないものなのだが、この滝の水は横方向に流れる沢に流れ込んでいて、滝をバックに真近で写真撮影が出来るのも珍しかった。

 我々は滝の正面と下の看板の前で証拠写真を撮った後、スペシャルステージ根北峠へと向かう。



凸凹の岩盤を伝って流れる滝は、独特の表情を見せていた。
これだけ近くで写真が撮れる滝も珍しい!



 根北峠の奇跡

 斜里に近づくと雨は上がり、路面も乾いてくる。国道334号をから国道244号(斜里国道)へ抜ける近道に左折(畑の中の脇道で分かり難いが朱円環状土籬の小さな看板が目印)し国道244号に出て左折、いつものように越川温泉前を通過し黄線が解除になった所で、我々は一気にペースを上げる。

 幸いにも最初の高速区間の路面は殆どがドライで、我々は久しぶりの根北峠を楽しんだのだが、これから中速の黄線区間が始まるという手前で車に追い着いてしまった。車は峠を越えるまで道を譲ってくれ事は無く、結局中速ワインディング区間を楽しむ事は出来なかったが、峠が近づくと路面は次第に黒くなり黄線区間はしっかりウエット路面になっていましたから、車がいなくても楽しむ事は出来ませんでしたね。

 峠を越え黄線が解除になったところで、我々は車の前に出たのだが・・・

 「 何と云う事でしょう・・・!! 」 峠の向こう側はドライ路面でした。

 根北峠で一番楽しめるのは、峠の先から川北温泉入口を過ぎた先の直線までの区間で、私はいつもこの区間を楽しみに根北峠を訪れていた。根北峠手前の斜里側はプロローグ的な区間でそこでウォーミングアップをして峠を越え、その先からから本番突入と云うのがFUNKYパターンなのだが、今回はその本番区間がドライ路面だったのである。

 私は痺れる下りのブレーキングを楽しみ、一旦下った道が再び上りに変わりそして大波を越えるような超高速区間に突入して行く。車はそれなりに走っていたが、要所要所のお楽しみ区間はクリ―アーに走る事が出来た私は、最後の長い直線を加速して行く・・・。

 直線が終わる右コーナー手前で少し早目に減速した私が右コーナーを抜けると・・・

 「 何と云う事でしょう・・・!! 」 路面は黒く濡れておりました。

 今日の根北峠は、私が走るのを一番楽しみにしていた区間だけがドライ路面だったのです。

 根北峠を上って行った時、路面が濡れてきて今日峠を楽しむ事は諦めた私でしたが、結果は一番美味しい区間を存分に楽しむ事が出来たのでした。

 今日の天候から考えたらこれは奇跡と云うしかありません。 否 これは 奇跡 でしょ・・・!!

 私はこれまで色々な天候で根北峠を走っていますが、こんな事は初めてです。天候が悪い時、麓はドライでも峠を上がると路面が濡れてきて雨が降り出し、おまけにガスで前が見え難くなるのがこれまでの多くのパターンでした。

 今回私の根北峠天候ストレージに新たなパターンが加えられたのだが、私が今後(先は短い・・・)このパターンに出会う事は多分無い、否 今回は奇跡ですから絶対ないと思いますね・・・?

 私は開陽台入口までの間で後続を待ちながらクールダウン、暫くして黒・緑・白の順でヘッドライトの光が見えて来る。全員揃った所で、我々は道道975号に右折し開陽台へと向かう。雨は降っていないが空はどんよりとした曇り空、路面は濡れているし所々で泥が道を覆っていてバイクが泥だらけになってしまった。

 開陽台手前の有名な直線を上り、我々は開陽台に到着する。パーキングの路面は乾いている所も有ったが、雨が上がって間も無いようである。西の空が少し明るくなってきていて天気は回復傾向にありそうだが、私の心配はガソリンだった。


 

奇跡の根北峠を走り抜けて開陽台に到着


 予定変更

 我々は尾岱沼でガソリンを入れてから230km近く走っており、根北峠でガソリンを大量に消費した事を考えるとそろそろ燃料警告灯が点いてもおかしくない距離になっていた。私のGSX−Rは、ガソリン残量が4.5L位になるとランプが点灯する。今までの実績から点灯してから走れる距離は60km程度なのだが、この先予定している裏摩周湖と神の子池に立ち寄って川湯のGSまで行くとなると多分80kmは有りそうだ。

 そのコースには清里峠をはじめ楽しい高速ステージも控えており、そこでスロットルを開けてしまうと川湯までガソリンが持たない可能性が高い。それなりのスピードで走ればガソリンが持つ可能性も有ったが、それでは行く意味が薄れるし100%大丈夫という自信も無く私は悩みましたね。

 川湯までの途中にGSは無く、もしガス欠した場合ガソリン入手に苦労するのは目に見えていましたし、この道路状況では神の子池までの砂利道が泥んこ道の可能性も高く、私は断腸の思いで有名観光地 神の子池 観光を諦める事にいたしました。

 暫く昔になりますが、以前この先の養老牛信号交差点近くに小さなGSが有りまして、FUNKYはよく利用させてもらっていたのですが、

 「そこが今でも営業していたらこんな事を考えなくても良かったのになぁ・・・。」

なんて考えちゃいましたね。

 このガソリンマネージメントも北海道ツーリングでは重要な要素で、FUNKYはこれまで何回もガス欠事件を起こし懲りていますので、最近は石橋を叩いて渡らないケースが多くなっています。

 開陽台から一番近い給油ポイントは中標津の街なのだがそれでは距離を大きくロスしてしまう為、予定では川湯から表摩周湖経由で行く事にしていた弟子屈に向かう事にする。弟子屈まではここから60kmは無い筈だし、スロットルを大きく開ける場所も無いのでガス欠の心配は無いと考えたのだ。


 秋田ナンバー

 休憩している我々のナンバーを見てか、札幌から来たと云うハーレー乗りのオジサン(私よりは年齢が少し下?)が気さくに声を掛けてくれる。今どき全てフルカウルのスポーツ系バイクに革ツナギを着たツーリンググループは珍しく、我々は駐車場の中で浮いている事が多いのだが、北海道で秋田ナンバーは不思議な力を持っているようで、ナンバーを見て地元の方から声を掛けらる(置戸は特別だが・・・)事が結構多い・・・?

 今日は三連休の二日目なのだが、出会うバイクのナンバーを見ると本州ナンバーより地元北海道ナンバーが多いように見える。八月は本州ナンバーが溢れ何処もバイクだらけの北海道でしょうから、地元のライダーは九月に有る二回の連休に出掛ける事が多いのかもしれませんね。

 休憩を終えた我々は開陽台を後にし弟子屈へ向かって走り出したのだが、走り出すとGSX−Rの燃料警告灯が点滅し始めそれは暫くして消える。これはガソリン残量が少い状態でサイドスタンドで停車した場合、ガソリン上面が傾きセンサーがガソリンの中から顔を出し警告灯を点灯させたのだが、バイクが立って走り始めた為センサーが再びガソリンに浸かって消灯させる現象である。

 センサーの感度が良ければバイクを立てた段階でランプは消えるのだが、このガソリンセンサーの感度は鈍くスイッチを切り替えるのには結構時間(30秒位?)が掛かりますかね・・・。

 燃料ランプが消えたとはいえ再び光りだすのはもう時間の問題で、私は弟子屈までガソリンが持つか心配になったのだが、その心配に輪を掛けるような出来事が発生してしまうのである。

 養老牛の信号交差点に止まった時、直進の弟子屈方面の道に柵が設けられ通行止めになっていた。先日の大雨で直ぐ先の橋が通れなくなったのが原因らしいのだが、ただでさえ距離を気にしているのに迂回させられるとは本当についていない。

 迂回路が在るのが右折なのか左折なのか選択肢は二つの丁半博打、私は右の清里方面よりは左の中標津方面に迂回路が有る可能性が高いと判断、左方に張ったのだが・・・?

 左折した先でバイクを止め迂回路の看板を見に行くと・・・ 私の読みは見事に外れ右方が正解でした。博打に負けた代償として私はバイクを押してUターンする事になったのだが、

      「有ったかそんな道・・・?」


 私はこれまで清里峠に向かう道を幾度となく通っていましたが、左に入る道の記憶は有りませんでした。清里峠方面に走り始めた我々は、牛と書かれた山を正面に見ながら直角に方向を変える大きな左コーナーを曲がって行く。この先には右コーナーが有って、FUNKYの場合その右コーナーが清里峠スペシャルステージのスタート地点だった。

 その右コーナーに近づくと < 迂回路この先を左 > の看板が見えて来る。

 私にその迂回路の記憶が無かった理由が判明しました。迂回路の入り口はFUNKYがスペシャルステージのスタート地点としている右コーナーのアウト側に在りまして、ライダーはスタートに備えコーナーのイン側に集中しておりますから、迂回路の入り口は絶対に見てはいけない場所に有ったのです。

 迂回路を通って本来の道道に戻った我々は国道243号に出て弟子屈に向かい、無事に国道243号と国道241号が交わる交差点角に在るGSにバイクを止める。以前はメーカー名の看板を掲げていたと記憶するそのGSは、無印GSに変わっていたが、我々を含め結構バイク客で繁盛していた。

 給油しているバイクは地元ナンバーが多かったが、我々の後ろでガシャンと大きな音をたてて倒れたSUZUKI GSR250S のナンバーは、ナンバーだった。最近レンタルバイクのナンバーを多く見かけるようになった北海道だが、レンタルバイクでツーリングするパターンが定着してきているようである。

 以前下川のGSに立ち寄った時に、中国や台湾から来た観光客がレンタルバイクを利用して北海道をツーリングしている話を聞いた事が有ったが、バイクを倒した若いライダー(二十代男性?)はバイクの傷を全く気にする様子が有りませんでしたので、もしかしたら 外人さん・・・?



弟子屈のセルフGSで給油 途中で見掛けた帯広ナンバー?のBMWも入って来てGSはライダーで大賑わい。
その時 後ろでガシャンという大きな音が・・・!?


 表摩周湖 第三展望台

 給油を終えた我々は表摩周湖へ向かう。表摩周湖の展望台には摩周第一展望台と摩周第三展望台が在る(裏摩周展望台は第二展望台?)のだが、三つの展望台の中で一番大きな摩周第一展望台は、唯一有料(バイクは100円で硫黄山の駐車場でも使える)の大きな駐車場を備えており、摩周湖の観光ポスターの多くは第一展望台からの景色を使用する摩周湖を代表する展望台である。

 今回私はその第一展望台では無く駐車料金が掛からない第三展望台(私は第一より第三展望台からの景色の方が好き)を訪れる事にしたのだが、第三展望台の手前に在る第一展望台の駐車場は結構車が停まっておりまして、やはり第一展望台がメジャーの展望台になっているようです。

 この表摩周湖の展望台を巡る弟子屈〜川湯間をバイクで走る場合、ヘアーピンカーブが連続する川湯側から上った方が楽しく走れるので(ヘアーピンカーブの下りは楽しくない?)私は川湯側から上る予定を立てた。しかし予定変更で今回は弟子屈からのルートになってしまったのは走り的には少し残念でしたが、いずれにしましてもこのルートは観光客や車が多く走行には充分な注意が必要です。

 我々は第三展望台のパーキングにバイクを止め展望台へと向かう。第三展望台はパーキングから道路を渡り階段を上って左側に少し外輪山を歩いた先(階段を上った右側にも新しい展望台が出来ていました)に在る。私が摩周第三展望台を訪れたのは12年ぶりだったが、そこから見る景色は以前と何ら変わっていなかった。

 私以外のメンバーはこの摩周第三展望台を訪れるのは初めてで、いつも訪れている対岸の裏摩周展望台とはまた違った摩周湖の景色に見入っておりました。天気が晴天とはいかず、青い空が湖面に映って魅せる神秘的な摩周ブルーは見られませんでいたが、摩周湖の場合湖面が見えただけでも幸運だったと考えるべきなのかもしれませんね・・・。


 

摩周湖第三展望台 1993年撮影


久しぶりに摩周第三展望台を訪れる。
21年前と景色は変わっていないが、手摺は立派になっているし、右端の私は頭がすっかり白くなっている。



湖の反対側には硫黄山と屈斜路湖が見える。


 展望台から景色を楽しんでいると、遠くからバイクの音(4サイクルマルチの集合管の音)が聞こえて来て、それは次第に大きくなって来ていた。摩周湖の大自然の中で聞く4サイクルマルチサウンドは、得も言われぬ不思議な感じでしたね・・・。

 我々が駐車場に戻ると先ほどサウンドを奏でていたと思われるバイクが2台停まっていて、二十歳代と思われる彼らは我々の姿を見て軽く会釈をしてくれたのだが、サウンドを奏でていたバイクは地元ナンバーの2台の400ccインライン4気筒車で、1台はZRX400と記憶するがもう1台が何だったかが思い出せない・・・。

 彼らは我々より先に再び甲高いサウンドを奏でながら弟子屈方面に走り去って行ったのだが、もし私が彼らの年齢で今この地に住んでいたとしたら、どんなバイクライフを送っているのだろうかとちょっと考えてしまいましたね・・・。

 我々はパーキングを出て川湯に向かってヘアーピンカーブを下って行く。ヘアーピンカーブが終わると道は深い森のトンネルに入って行き、やがて国道391号に出る。我々は右折して藻琴峠へ向かう。予定では弟子屈から美幌峠経由で女満別に向かう事にしていたのだが、予定を変更し藻琴峠経由で女満別メルヘンの丘に」向かう事にした。

 道道102号に入った我々は、屈斜路湖の外輪山に向かって駆け上がり藻琴山展望駐車公園のパーキングにバイクを止める。そこからは屈斜路湖が眼下に見え左手には硫黄山、そしてその奥には我々が先ほどまでいた摩周湖の外輪山が見えていた。




藻琴山展望駐車公園から屈斜路湖を見下ろす。奥の山は先ほどまでいた摩周湖の外輪山。


 我々はこれから道道995号で国道243号に出た後、今回初めて走る道道249号に入って女満別へ向かいメルヘンの丘で夕日を見る予定なのだが、日没の時間が迫っており間に合うかどうか心配だったし、そもそも夕日が見られる天気なのかも心配だった。

 休憩もそこそこに、我々は藻琴峠を越え外輪山を下って行く。ここを走る時ガス(雲の中)に包まれる事が多いのだが、今日は珍しくクリアーな視界で走る事が出来た。またここの路面には所々白い路面が有って、それはコンクリート路面でも無いしアスファルトのように見えるが路面は白く、何とも不気味な路面である。

 白い路面はグリップが悪そうに見えブレーキを掛けるポイントがどうしても手前になってしまうのだが、下りの道でグリップテストをする勇気は無く、私はソロソロと走ってしまいました。この手の白い舗装は北海道の他の場所でも見られるのだが、何故白い舗装になっているかその理由を知りたいものである。

 道道995号のワインディングを楽しんだ後、国道243号から道道249号に入って我々は女満別へ急ぐ。夕暮れは迫っていて何とか日没前にメルヘンンの丘に到着しようと頑張ったのだが、空は曇っており太陽が沈むところは見らるかどうかも微妙だった。


 メルヘンの丘

 我々がメルヘンの丘に到着した時、太陽は既に丘の向こうに沈んでいたが、雲の状態が良ければ夕日に照らされた真っ赤な夕焼けが見られる時間帯ではあった。

 残念ながら道路脇に置かれていた写真のような夕焼けは見られなかったが、我々はメルヘンの丘で日が暮れていくのを暫し見守っておりました。


 



こんな夕焼けを見たかったのだが・・・



夕暮れには何とか間に合ったが・・・


 網走 農家民宿 アニマの里



網走のローソンで飲物を仕入れる。




今どきこの手の宿で喫煙室?が有るのは珍しい。



 長かった今日の予定も日暮れと共にほぼ終了、後は宿に向かうだけとなったのだが、今晩の飲物を購入予定にしていた呼人のセブンイレブンが無くなっていて、最後の予定が狂ってしまった。

 北海道ではセイコーマートのお陰でコンビニに困る事は少ないのだが、都市部近郊では競争が激しいようでコンビニは淘汰されているようです。

 宿までの間にもうコンビニは無く、私は宿を通り過ぎた先の国道39号と国道238号が交わる交差点に在るローソンに寄ってから今宵の宿 ファームイン アニマの里 に戻る事にした。

 六時前、我々はアニマの里に到着、いつものようにビニールハウスにバイクを入れ私は玄関へ向かったのだが、そこには今どきのすらっとした若い女性宿泊客が二人いた・・・。私は彼女らに挨拶したのだが、何かが変だった・・・?

 そこに旦那が出て来ていつもの部屋に案内されたのだが、私は先ほどの女性客が気になって仕方なかった。ファションンや体つきや顔からして日本人だと思っていたら、後で聞いたら彼女らは香港から来た男二人女二人の二組のカップルグループでした。

 どおりで挨拶してもニコニコしているだけだったのかと納得した私だが、日本人もアジア人の一員である事を再認識した出来事でした。

 お風呂に入ってすっきりした後、皆さんと乾杯して一息つくいつものルーティーンで、私は夕食までの時間をまったりと過ごす。

 宿に着いて風呂に入ってビール的な発泡酒を一杯飲む、このリラックスした瞬間がたまらないんですよねぇ・・・。

 時間になって夕食となったのだが、今年もカニ(タラバ)がテーブルに並んでいた。昨年もカニが出ていたが、昨年より量が増えているように見える。

 外国から来られる方々はカニが大好きだと聞きますから、最近外人さんの宿泊客が多いアニマの里としては、カニを多目の出すようにしたのかもしれません・・・?

 我々としては昨晩花咲ガニをたらふく食べておりましたので特に感動は無かったのですが、北海道の宿にカニは必須でしょうね。



アニマの里の夕食メニュー  この後大きなホッケが出て来ます。


 食事を終えた我々は、談話室に戻って今日の走りを振り返ったり、明日の予定を確認したりして時を過ごす。仕事が一段落した旦那が、私が秋田から持って来た日本酒(今回は天寿の鳥海山)を冷やして持って来てくれて第二ラウンドが始まる。

 旦那は最近のお客さんの傾向(外人客が増えているのだが、増えた要因をハッキリ掴んでいないらしい)や訪れるライダーの傾向等も話してくれた。



旦那と色々な話題で歓談するのもこの宿の楽しみの一つ。

毎年我々と同じ時期にアニマの里を訪れ
る男性と一年ぶりに再会し会話が弾む。



 FUNKY北海道コース図

 旦那は、今年もFUNKY北海道をトレースしているKawasaki二人組が泊っていったと話してくれた。最初にトレースしている話を聞いた時から数年が経ち、彼らの生活環境も変わっているらしいのだが、私は今年も彼らが北海道を訪れFUNKYトレースを楽しんでいる話を聞いて嬉しかった。

 今年はどの年をトレースしていたかは分からないが、FUNKYの走り方にも大分慣れたと思うし、楽しむポイントも分かってきたと思うから、以前より北海道を楽しめるようになったのではないかと想像する。

 私は毎年新しいポイントを入れてコースを考えるようにしているのだが、先は短いですが今後も彼らに飽きられないよう新しい道にどんどんチャレンジし、北海道の素晴らしい道を紹介出来たらと考えております。

 FUNKY北海道のコース図を参考にして走っている人がいるのであれば、レポートを書いていない時のコース図なんかもアップしておいた方が良いのかのしれませんね・・・。 今年7月のプチ北海道は、道内3泊4日で9月の北海道と変わらない距離を走りましたから参考になるかもしれません。

 FUNKY北海道のコース図だけを集めたページを作るのも有りですかね・・・? 見るのはKawasakiの彼らだけかもしれませんが、暇になったら考えてみます。

 Kawasakiのお二人もアニマの里では常連さんになりつつあるようで、宿で出会った方々と楽しい思い出を作っていたようだと旦那が話しておりました。

 どんな思い出なのかは詳しくは聞かなかったが、楽しい出会いが有ったようです。旅の楽しさの一つに人との出会いが有ります。旦那と毎年酒を飲み交しているのも旅の楽しみですし、その場だけの出会いでも人との出会いは楽しい思い出を作ってくれます。

 彼らもFUNKYバイク旅に嵌ってしまったのかもしれませんね・・・?


 カーナビの威力

 先ほどから旦那がお客さんの到着を心配している。到着予定は9時になっているのだが、先ほどの電話ではまだ110km先の紋別にいるらしく、現在の時間が8時である事を考えれば到着は早くても10時は過ぎるのではないかと心配していた。

 それは女性二人のお客さんだったのだが、新千歳空港でレンタカーを借りて網走に向かっているらしい。我々の間で彼女らが千歳からどこを周って今紋別から網走に向かっているかが話題になったのだが、私はオホーツク海沿いに網走に向かっているのだから宗谷岬を周って来たのではないかと言ったら、旦那はそれは時間的に無謀と即座に否定する。

 確かに千歳から宗谷岬を周って網走まで走るとなると800km以上距離が有り、高速道路を最大限使っても12時間以上は掛かりそうだし、まして女性の運転となればそれ以上は掛かると思われ、普通そんなコースは考えないだろうとの結論に達したのだが・・・。

 そうこうしている内に女性の二人連れが到着、旦那が出迎えに出て行く。

  「早過ぎないかい・・・?」 「いくらなんでもこの時間で紋別からは着かないでしょう。」

 それは別口の大阪から来たお二人(20代の美人さんペア)だったのだが、夕食抜きで遅くに到着するお客さんが多いのに私は驚いた。旅の楽しみの一つは夕食にあると思うのだが、彼女らはどこかで豪華なディナーでも食べて来たのだろうか。足は車だからアルコール無しの夕食だったと思うが、旅の目的は人それぞれだとはいえ気になりましたね。

 そして10時20分頃、紋別から例のお二人が到着する。彼女らの年齢は20代半ば?小柄なお二人だったが、彼女らが話した内容に私は驚きを隠せなかった。

 彼女らから旦那が聞いた話によると、今日の午前11時頃新千歳空港に降り立った彼女らは、レンタカーを借りて直ぐに宗谷岬を目指したらしい。旦那が何でそんなスケジュールを立てたのか聞いたら、カーナビで検索したら網走に午後9時には到着出来ると出たらしいです。

 どこのメーカーのカーナビだったかは聞かなかったらしいが、その結果をそのまま受け入れてしまう彼女らの素直さに私は感心してしまいました。彼女らが千歳から宗谷岬経由で網走までの810km(距離検索の結果)をどのように走ったかは聞かなかったが、カーナビの指示に従いハンドルを切り続けた(観光は無し?)810kmだったに違いない。

 彼女らは疲れた様子も見ず元気だった事にも驚いた私だが、今時の女性は本当に元気だというか、根性が有るというか、怖いもの知らずというか、物事を知らないというか、無鉄砲というか、本当に素晴らしいと私は思いましたね・・・。

 安部総理が言うようにこれからの日本を変えて行くのは、既成概念に捉われない女性達なのかもしれません・・・。

 それにしてもカーナビが無かったら、今回の完走は難しかったと思わる。カーナビの指示通りに走っていれば間違いなく目的地に着ける安心感は大きく、彼女らに走った事の無い道に対する不安感は無かったのかもしれませんね。

  < カーナビ恐るべし >  私にカーナビの威力を知らしめてくれたお二人さんでした。


 我々は明日に備え早目に寝る事にしたのだが、明日の天気情報によると雨が降る確率は低く北海道三日目にして雨の心配をしないで走れそうである。

 私は明日の走りを楽しみに床に着いたのだが、隣の部屋の香港カップルグループのはしゃぐ音(香港の方々は夜遅くまで起きているのが普通との事でした・・・)が気になりなかなか寝付かれなかったのだが・・・

 いつの間にか・・・ ズゥー ズゥー ズゥー



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by Ryuta
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