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■2006年9月17日(日) 第3日目



旅人宿 ばっかす




斜めに立つ看板




朝 食




このお犬様 愛い奴じゃった。





















サロベツ道路脇に建つ風車軍 結構迫力がある。








































咲来峠手前のパーキングで休憩と修理。





バッタが葉っぱと見間違うほどグリーんな色?

▼ばっかす の仕来り
いつもの様に五時半少し前に目が覚めた私は、静かに一階に降りて行くとまだ誰も起きていない様子で談話室は静まりかえっていた。

テレビを点けボリュームを下げて天気情報をチェックすと台風は九州手前にあったが、予想進路はしっかり北海道を捕らえており状況は昨日と大差なかった。もう少し状況が進まないと対策のしようもないが、今晩から明日の朝には状況がハッキリして来るだろうと思われる。 まぁ、その時はその時だ。

外に出て周りを歩いて見ると、昨日見付けられなかった看板を発見する。この看板、道路に対し斜めになっており稚内方向から来るとたいへん見づらい状態で立っていて、昨日私が看板を見落としたのは私の不注意とは言い切れない状況にあった。反対方向のに天塩側から来れば見やすい看板なのだが、初めて稚内方向から来る人の為に看板をもう少し前に出し、道路に並行に立てもらえれば前を素通りする心配は無くなると思うのだが・・・。

ちょうど新聞配達の人が来て新聞をおいていったので、新聞を持って談話室に戻り新聞に目を通す。沖縄地方では台風13号の強風でだいぶ被害が出ているようで、今朝の状況でも930hpaと強い勢力を保っているようだ。台風13号に対し私の出来る事といえば、台風が予想コースの北朝鮮よりを進んで欲しいと願う事ぐらいしかなかった。

六時半過ぎ奥様が起きて来て朝食の支度を始めるようだ。ここの朝食は8時からと遅いので、食事の後早く出られるよう朝食の前に支度を終えておく必要がありそうだ。皆さんも起きて来たので、朝食は8時、出発は8時45分にするので、それに合わせて準備をするよう伝える。

8時ちょうどに朝食開始、時間は正確だ。特別な物は無いが必要充分な献立で、美味しく頂く。朝食を終わって部屋に戻り出発前の体の準備に入る。何だかんだと言って支度が遅いのは私で、皆さん支度が速くいつも最後に部屋を出るのは私になる。

私は宿代の精算をしに下に行く。 ばっかすの一泊二食付宿泊料は4,800円とリーズナブルな料金で、建物も新しく綺麗だし食事も充分だからこの料金に全く不満は無い。あえて言うならば、全館禁煙は致し方無いとしても、喫煙場所が外だけと言うのは如何なものか。喫煙者お断りの宿を目指すのなら別として、喫煙者に良好な喫煙環境を整える事が必要だと思う。

ご主人も奥様も感じの良い方々だから、これで喫煙環境が良ければFUNKYの常宿にノミネートされる資格は充分なのだが、ばっかすさんの今後の取り組みに期待したいと思います。

話は変わるが、旅人宿 ばっかす では東京で宿泊客とミーティング行っているようで、常連(リピーター)さんと深い絆で結ばれた宿の様である。そしてその事を私は我々が出発の時に確認する事になる。

バイクのチェーンにオイルを吹いた後、荷物を積んで出発の準備をしているとご主人が出て来て我々の様子を見ていたが、いよいよご主人と一緒にお約束の写真を撮って出発しようとしたらご主人の姿が見えなくなっていた。

ご主人の来るのを待っている訳にもいかず、我々はご主人代理のお犬様(愛想の良い白い犬で、我々に愛嬌を振りまいてくれていた。申し訳ないが名前は忘れてしまったが。)と写真を撮って出発する事にした。

我々が脇道にバイクを並べいよいよ出発と言う時に、ご主人が手に大漁旗風(広げた時勢いよく振っていたので何が書かれているのかよく見えなかった。)の大きな旗を持って他の泊り客と共に出て来た。

バイクに跨った我々のカラフルな姿を見たご主人の口から 「ゴレンジャーみたいですね。モモレンジャーはいないんですか?」 との質問が・・・。

「モモレンジャーもいるんですが、今回は参加していません。」 と私が答えると、皆さん納得した様子で我々を見ていた。いよいよエンジンを掛け我々が出発しようとしたその時、ご主人が手に持った旗を大きく振り始め泊まり客の方々と共に何かを歌い始めたではないか。

いきなりのその状況に驚くやら恥ずかしいやらで、我々はそそくさとばっかすを後にしてしまった。旗を振って泊り客を送り出すのがばっかすの仕来りのようでそれはそれで嬉しい事ではあったのだが、予告無しでいきなりとなるとチョッと引いてしまった。

しかしそれは年寄りの私があの乗りに乗り切れなかっただけの事で、若い人達にとってはきっと大いに盛り上がる送り出し方なのだと思う。

今日もまた、ご主人は旗を大きく振って泊まった人々を送り出している事だろう。


▼青空の下、北の大地を走る

抜海を出ると道はサロベツ原野の中を走る快適な道になっていく。右手には日本海そしてその向うに利尻島が見えていている。昨日はハッキリ姿を見せてくれなかった利尻島も今日は青空をバックに秀麗な姿を見せている。

草原の中を走る道を我々はゆっくりと景色を目に焼き付けながら走って行く。今日は風も弱くスピードを上げる事は容易であったのだが、最近はスピードだけを楽しむ為に走る事は無いから、それなりのスピードで景色を楽しみながら天塩を目指す。

天塩の手前でパンダカラーの車とすれ違ったりもしたから、楽しい旅を続ける上でもこの道でスピードを楽しむ事は慎むべきであろう。

天塩に出た我々は日本海に沿って更に南下、啓明から中川町佐久に抜ける道に左折する。この道は以前も通ろうとした事があって、その時は改修舗装工事が完成しておらず途中から迂回した事があった。それから数年経ち地図では改修が終了したようなので、今回予定に入れて走る事を楽しみにして来た道であった。

左折し暫く走ったところでミラーを覗いて見ると、後のバイクがいなくなっていた。スピードを落として待ってみたがやって来ず、止って待ったが来なかった。これは何か有ったかと引き返すと直ぐに三台がやって来る。

急いでUターンした私は、先で止って待っていた皆さんに遅れた理由を聞いてみた。するとどうでしょう。遅れた原因は何と私に有ったのです。私は昨日雨が降った時使った濡れたタオルを荷物の間に押し込んで走っていたのだが、そのタオルが風圧で飛んでしまった様で、それを拾っていて遅れたと言うのだ。

何ともお恥ずかしい限りで、私は皆さんに頭を下げタオルを違う場所に押し込んで走り出す。今回私は改修されたこの道を楽しみにして来たのだが、走ってみると楽しめる所は少なくSSとしては使えない道であった。しかし、天塩から国道40号を使って音威子府に出るより距離も短く走り易いから結構使える道ではある。

佐久に出た我々は国道40号を音威子府に向かう。この国道は蛇行しながら流れる天塩川に沿ってはしっており、以前は殆んどの部分がハミ出し禁止区間だったと思ったが、今回通ってみると所々にハミ禁解除の区間が有って走りやすくなっていた。

音威子府でガソリンを入れる事も考えたのだが、まだ130km程しか走っていなかった為これから向かう歌登で給油する事にする。咲来から咲来峠を越えて歌登に向かう道は、私が過去に幾度となく予定コースに入れた道だったのだが、諸般の事情により今まで走れないでいた道だった。


▼R1にトラブル発生

国道40号咲来の手前で赤レンジャーのR1に何か起きた模様で、M氏がタンクを指差して何か訴えている。私は「ガソリンが無いのかな?」とも思ったが、止まる訳でもないのでそのまま走行、国道40号と別れ咲来峠に向かった。

しかし、先ほどの赤レンジャーの事が気になり左側にパーキングに見えて来た事もあって、そこで休憩を取る事にした。M氏に先ほどアピールしていたのは何だったのかを聞いてみると、タンクを留めている6mmのヘキサゴンボルトが脱落しているのを発見し、それをアピールしていたと言う。

このボルト、以前にも脱落していていたのだが、その時はエアークリーナーBOXの上にボルトと押さ金が載っていたとの事で、恐る恐るタンクを上げて見ると幸いにも両方共クリーナーBOXの上に落ちていた。

R1の場合、タンク前部を一本のボルトで固定しているのだが、固定ステーの取り付けがゴムダンパーを介している為ステーが左右に動く様になっていて、タンクを強くホールドしたりするとタンクが動いてボルトを緩める方向にステーが動き徐々にボルトが緩んでしまうようなのである。

落ちたボルトと押さえ金を元通りに取り付けて事無きを得たのだが、それ以降もボルトは弛み続けM氏のボルト点検は秋田に帰るまで続くのであった。結局秋田に帰ってからボルトをネジロック処理して弛み止め対策をする。


▼初めての咲来峠

パーキングからは結構高そうな山(その時見えていた山は函岳1129m)が見えていて、あの山の嶺を越え行くと思われる咲来峠に私の期待は高まった。修理と休憩を終えた我々は、咲来峠を越えて歌登のGSを目指し走り出す。

適当に長い直線が続きハイアベレージでゆっくりとした登りを走って峠に向った我々だったが、道は先ほど見えていた山とは違った方向に向かっておりチョッとした丘を越えたと思ったらそこが咲来峠だった。何とも峠らしくない峠で、峠を越えても急に下る事もなくチョコチョコっと曲がっただけでまた高速のステージが続き、瞬く間に歌登に到着してしまった。

咲来峠は私が期待していた峠と違ってはいたが、高速の走りやすい峠で結構楽しい道だった。歌登の街外れに在る、以前立ち寄った事のあるホクレンGSで私は給油するつもりでいたが、生憎休みだった。それではとこれも以前入れた事の在るGSに行ったらそこも休みで、もう一箇所有った筈と向かったGSも休業だった。






歌登のセイコーマート横の日陰で休憩となったが、ガソリンの事が気になって今一元気が無い?











































































































下川の出光GS。無休なので使えるGS。
若者にエールを送られて下川のGSを出発する。
▼予想外の展開
もう歌登に有るGSを知らなかった私は、昨年も立ち寄ったセイコーマートでGSの場所を聞きながら休憩を取る事にした。今日の歌登は眩しい位の日差しが降り注き汗ばむ陽気で、私は最中アイス(北海道の小豆使用と書いていないやつ)を持ってレジに行き、レジのオネエサンに営業しているGSの場所を聞いてみた。

するとオネエサンから予想外の返答が・・・。
 「歌登のGSは日曜日は全店お休みです。」  「ガァーン」  ショックでした。

我々はこれまで何度となく歌登で給油していて、GSが閉まっていた事は一度も無かった。その為私は歌登では休日でもGSは営業しているものと考えていたのだが、違っていたようだ。我々が給油した日がたまたま日曜日でなかっただけの事のようである。

私は日曜日が休業日だとしても本州の様に一店は交代で開いているものと勝手に考えていたが、甘かった。北海道の田舎では、GSは仲良く一斉に休む事を知る。

ここで給油出来ないとすれば、これから向かう先で一番近いGSは下川なのだが、それはここからは80kmも先に在る。稚内でガソリンを入れてからここまで150km近く走行しており、下川まで走るとなると230km近く走る事になる。

黄レンジャーGSX-Rの燃料タンク容量は18リットル、ここまでのペースを考えれば燃費は15km/L以上走っている筈だから150km走って10L消費したとしてもタンクの中には8Lのガソリンが残っている筈である。下川まで全開で行っても燃費は10km/Lを切る事は無い筈だから、下川まで全開で行ってもGSX−Rはガソリンが持つと思われる。

銀レンジャー隼は燃費は悪いがタンク容量が大きくガス欠する心配は無く、赤レンジャーR1はGSX−Rより燃費が良いから問題なく下川まで走れる筈だ。

問題は緑レンジャーZX-10Rであった。稚内でガソリンを入れた時、給油をオバサンに任せてトイレに行ったのだが、支払ったガソリン代が7リットル分であった事が判明した。その時のGSX−Rは9Lのガソリンが入っており、10Rの燃費はGSX−Rと大差ないから
GSX−Rより2L少ない給油量という事は、満タンに2L少なく給油されたと考えるべきだろう。

10Rのタンク容量は17L、そこから2L少ない15Lのガソリンしか稚内の時点で入っていなかったとすると、下川までの230kmを15Lのガソリンで走る事になり15.3km/L以上の燃費が必要となる。

この15km/Lという燃費は結構厳しい燃費で、稚内からここまでの燃費は15km/Lをクリアーしていると考えられるが、ここから下川までを全開で行った場合到底達成出来る燃費ではなかった。反対方向ではあるが、以前この区間を全開で走ったR6やYZF750SPの燃費は11km/Lを切っており、10Rが全開で下川まで走った場合15km/Lで走る事など有り得ない事だった。

その為我々FUNKY戦隊は美味しいワインディングロードを目の前にしながら、省燃費走行で下川に向かう事を決断せざるをえなかったのである。我々はスロットルを出来るだけ開けない走りで下川に向かった。


▼ワインディングを省燃費走行で走る難しさ

我々が取った省燃費走行とは、山あり谷ありのワインディングロードをコーナーであろうが直線であろうが六速ギヤホールドで出来るだけ百で走る方法なのだが、そうするとエンジン回転数が低い為コーナーでバイクが安定せず大変走りずらいものとなる。またコーナーをアクセルを開けて立ち上がって行けないからバイクが曲がって行かず、気を付けていないとコーナーを曲がり切れなくなってしまう。

その為省燃費走行は普段の走行とは違った特殊なライディングになってしまい、普段とは違う疲労感を覚えてしまうのである。歌登と下川のほぼ中間に在るいつものパーキングで休憩を取った後、我々は1時間と少々の省燃費走行の末下川に無事辿り着く事が出来た。


下川の街に入った私は以前給油したホクレンGSに向かったのだが、何とそこのGSの前にはロープが張られていた。 「下川お前もか!」 私は他のGSを探して下川の街を走り回った。すると信号の横に矢印が有ってそこには出光のマークが付いていた。GSの姿は見えなかったが、私はワラをも掴む気持ちで信号を右折する。

すると目の前に明かりが点いたGSが在ったのである。 「助かった!」
ガス欠のプレシャーを感じながら走るのは結構気疲れるもので、その緊張から開放された私は、バイクを給油スタンドの前に止めスタッフのオジサンにレギュラー・現金・満タンを告げ給油口のキャップを開けバイクを降りた。

GSX−Rのタンクには14.8Lのガソリンが入り、そして10Rの17Lタンクには17.4Lのガソリンが入ってしまったのである。10Rのタンクの中には数滴のガソリンしか残っていなかったものと思われ本当に 「やばかった。」

歌登〜下川間の殆んどが山の中の道で、途中に人家も少なくガス欠したらお手上げ状態なのだが、今回の場合ガス欠したとしても下川の近くまでは来れる筈だったので、そうすれば人家も有るから最悪そこで灯油ポンプを借りて他のバイクからガソリンを移す事を私は考えていたのだが、何とか持ってくれて本当に良かった。

ツーリング中(特に北海道を走る場合)給油する時は、GSのスタッフが何と言おうとガソリンを給油口ギリギリまで入れる事が原則で、そうしないと後で痛い目に遭う事になるしグループで行動する場合他のメンバーに迷惑を掛ける事にもなるから、ガソリンの給油は各自責任を持ってしっかり行う事が必要である。


▼いつも営業しているGSをノミネート

給油後、事務所でチョッと長目の休憩を取る事にする。ちょうど昼時で昼食も考えたのだが、そんなに腹が減っていない事もあってこれから向かう 道の駅 白滝 で取る事にする。

事務所の中に若い男性が一人いて、我々が走っているところを見たと言うではないか。彼は我々が追い越した車の中の一台に乗っていて模様で、我々に
 「飛ばしていましたよねぇ・・・。」 と言葉を掛けてくる。

その時の我々は省燃費走行をしていた訳で、もし彼が全開走行している我々を見ていたとしたら、当然この若者の我々に対する態度が違っていたと思われる。省燃費走行で良かったと考えるべきなのだろうが、全開走行時のコメントも聞いてみたかった気もする。

その若者の話によると、先ほどガソリンを入れてくれたここの店長は大のカワサキ好きのバイクフリークだそうで、Z2やGPZ等カワサキの旧車を多数所有していると言う。道理で先ほど私のGSX−Rを見て 「スピードの出そうなバイクですね。」 と声を掛けて来た訳だ。

私と同年代と思われる店長さんは気の良さそうな方で、一人で忙しく動き回っていた。このGSは正月以外は無休だそうで、下川のこのGSにくれば確実に給油出来る事が分かり、今後のコース設定を考える時大変有益な情報を得る事が出来た。

休憩の後、我々は若者の見送りを受けながら下川を発って天北峠に向かった。


































北見峠で休憩。車の姿は無く閑散としていた。
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ここまでの一気走りを振り返る。










道の駅 丸瀬布























































































































御馴染みの夕食







談話室で旦那と一年ぶりの会話を楽しむ。
▼下川⇒天北峠⇒札久留峠⇒滝上⇒浮島トンネル⇒北見峠 の一気走り
国道239号の天北峠は内陸とオホーツク海側を分ける峠で、峠を挟んで天候が違う事があるいうが、今日の峠は手前も向うも良い天気だった。この峠を走るのは三年ぶりでその時は峠の前後共雨が降っていて、通り抜けただけで楽しむ事は出来ていなかった。

天北峠は峠と言ってもカーブは少なくスピードが乗る峠で、今回ドライ路面の峠を前にした私は思わずスピードを上げてしまった。ここでのFUNKY戦隊の隊形は
のハイスピード対応型フォーメーションで一気に天北峠を駆け抜ける。

西興部で右折し
札久留峠に向かうが、この道を走るのも久しぶりで以前と比べると道幅が広くなって走りやすくなっていた。札久留峠も前に通った時は工事中で砂利道が残っていたが、快適な峠道に変わっていて楽しく走る事が出来た。峠を下ると結構スピードが乗る所があってそこそこのスピードが出たのだが、銀レンジャーは正確なスピードを知る事はなかった。

滝上に出た我々は国道273号に出て浮島トンネルに向かう。最初この道は長ぁーい直線(上下は有るが地図上では直線)になっていて、道は遥向うの山を目指して真っ直ぐに伸びている。直線が終わると道は川沿いのワインディングに次第に変わっていく。

このワインディングを以前走った時は車の後で過ごしてしまったのだが、今回は車が少なくそこそこ楽しむ事が出来た。長い長い浮島トンネルを抜けると遠軽方面に向かう道は二つに分かれる。

それは以前から有った北見峠を越えて白滝に出る国道333号と北見峠下を貫くトンネルを通る国道450号の二本の道である。当然た我々はワインディングロードが続く国道333号に入り北見峠に向かった。

殆んどの車は国道450号のトンネルを通るから国道333号は我々の貸切状態で車に邪魔されずに走る事が出来た。北見峠までの登りはそこそこのワインディングで、このサーキットの様にクリアーな道を充分に楽しんで、我々は北見峠のパーキングにバイクを停める。


▼北見峠を駆け下り 道の駅 丸瀬布へ?

暫くぶりに訪れた北見峠は、車も無く閑散としていた。下川からここまで1時間弱の一気走りであった。心地良い疲労感が体を包み、我々はここまでの走りを振り返りながら会話を楽しむ。

北見峠から見える山々はまだ紅葉には少し早いようで色付いてはいなかったが、静かに我々を包み込んでくれて落ち着いた気持にさせてくれる。

休憩後、フォーメーションをワインディング系の
に変更、先頭の赤レンジャーには 道の駅 白滝 で止るように指示し北見峠を下り始める。北見峠の白滝側の下りは、スピードの乗る下りの直線からカーブに進入する所が多くブレーキングが難しいコースで、最後尾に下がって緊張感が薄れた私は徐々に前三台から遅れ始める。

峠を下り終え緩やかな下りの直線に出た時、前三台の姿は前方に小さく見えていて私はGSX-Rのパワーを利してフルスロットルで追い掛け始めたのだが、先頭を引っ張る赤レンジャーのスピードが速くなかなか追い着く事が出来なかった。

このスピードの乗る下りの直線で、昔フルスロットルを与えられたTZR250後方排気がエンジンを焼き付かせた事を思い出した。この道ではTZRの場合TOPギヤでも吹け切ってしまうから、エンジンが焼き付いても不思議ではない事を確認した。

私がようやく前三台の後ろに着く事が出来たのは、道の駅 白滝 に右折する信号の交差点だった。私は赤レンジャーがその交差点を右折するものと思っていたら、赤レンジャーはそのまま直進してしまった。確かに道の駅の表示が曖昧でそこが道の駅の入口である事は分かりずらく、私も確信が無かった位だから致し方あるまい。

こうなればこの先に在る 道の駅 丸瀬布 で昼食を取る事にして、次の信号で私が先頭に出て丸瀬布に向かった。白滝で国道333号と国道450号が合流すると車の量が増え、我々は車と共に走り 道の駅 丸瀬布 のパーキングにバイクを停める。

時間は午後2時を回っており遅い昼食となってしまったが、私は蕎麦をU氏はラーメン、M&A氏はカツカレーをオーダーする。M&A氏が同じ物を注文したと言う事は、きっと何かが起きると思っていたら、やっぱり起きてしまった。

注文したカツカレーは大きな皿に盛られて出て来たのだが、一見普通のカツカレーに見えたカツカレーも大皿全面にご飯が敷き詰められていて、ご飯の量が普通のカレーの倍位有ったのだ。

量が少なくてクレームが付く事は有ると思うが、多過ぎてもクレームになる事を知る。カレーを二皿分食べる事になったM&A氏は完食するのに苦労していたが、その影響は夕食にも及ぶ事になる。まぁ、ご飯だけ残せば良いのでしょうが、それを許さないのは育った年代のせいか?

食後、私はソフトクリームを食べてみる事にした。以前アニマの里で美味しいソフトクリームを食べたのだが、そのソフトが無くなってしまったのでアニマの旦那に同じ物を食べられる場所を聞いた事があった。旦那によるとソフトクリームの素は白滝で作られているそうで、道の駅 白滝 に行けば食べられる筈だと教えてくれていたのだ。

ここは白滝ではなく丸瀬布なのだが、近くの道の駅なので試しに食べてみる事にしたのだが、250円を発券機に投入して買ったソフトクリームを食べてみると、アニマの里で食べたソフトと似た味だった。

アニマの里で出たソフトは、イタリヤ製のソフト製造機械を使っていて独自の味わいだったが、ここのソフトも少しザラットした舌触りとミルクの味が際立った美味しいソフトクリームで、アニマの里で食べたソフトと同じソフトクリームの素を使用しているものと思われる。ここのソフトのランキングは、私の中ではベスト10には入るかな?


▼網走 アニマの里へ

お腹が膨れたFUNKY戦隊は、今夜の宿 網走 アニマの里 へ向かった。丸瀬布から遠軽に出た我々は、国道333号を通って端野を目指す。ここから網走まではリエゾン区間で車と共に走って距離を稼ぐ。

栄のT字路交差点の信号に捕まったFUNKY戦隊は、停止線の前に止まる事になった。信号が青になるのを待っていたFUNKY戦隊だったが、暫く待っても信号は変わろうとしなかった。もしかして感応式信号機かと思い私は道路左側を見てみたが、二輪車用の押しボタンは見当たらなかった。

また暫く待つも信号は依然として変わろうとしない。すると私の左側に止まっていた赤レンジャーが動いた。赤レンジャーは左側の歩道にバイクをに乗り上げ、正面左側の歩行者用のボタンを押した。すると横の信号が即座に青から黄色に変わり、そして正面の信号が青に変わった。

やはりここの信号機は感応式信号機であったようで、感応センサーに反応しないバイクが止まった為信号が変わらなかったようである。この手の感応式信号機の場合、普通は停止線横に二輪車用の押しボタンが有るのだが、何故かここには設置されていなかった。バイクは相手にしていないと言う事か?

余計な時間を過ごしてしまったFUNKY戦隊は、網走を目指す。端野で国道333号から国道39号に出て左折、美幌方面に向かう。緋牛内で国道238号に抜ける道に入ると網走はもう直ぐだ。

午後五時、網走 アニマの里 に到着する。ここの駐車スペースの下は土でスタンド用の板必要なのだが、以前にも書いたが今年もまた板の数が足りなかった。メインスタンド用と思われる大きな板が一枚落ちていたが、小さな板が依然不足していた。これはアニマの里に一度に四台ものバイクが停まる事が無い為なのかもしれないが、何とかしてください旦那さん。


▼アニマの里 お前もか?

1年ぶりのアニマの里、玄関に行くと 旦那が出て来て 「こんにちわ。」 挨拶を交わす。旦那に変わりは無いようだ。部屋は勝手知ったる1階のロフト付きの部屋で、我々は部屋で着替えた後、談話室に行っててリラックスする。

するとそこには・・・・何と 「禁煙」 の張り紙が・・・。

アニマの里では以前から部屋は禁煙となっていたが、談話室等での喫煙は可能だった。それが何と談話室での喫煙が禁止されているではないか。

まぁ  私にとってはどうでもよい事なのだが、喫煙者にとって死活問題?であろうと思われる。昨日の ばっかす の事もあり、今日は気兼ね無く談話室でタバコが吸えると考えていた喫煙コンビにとっては 「ショック!」 であったと思われる。

しかし、アニマの里が ばっかす と違うところは、屋内にちゃんと 喫煙室? が設けられており、外で蚊に食われながらタバコを吸わなくてもよいところであった。

喫煙室?は以前から喫煙場所として指定されていた場所をビニールフィルムで囲っただけのもので、狭いながらも閉塞感を感じさせないよく考えられた作りとなっており、換気扇も付いているから喫煙者も快適?にタバコを楽しむ事が出来る空間となっている。

後に旦那から聞いた話によると、禁煙にしたのは今年のゴールデンウィークが最初だったそうで、試験的に行ってお客様の反応を見たらしい。するとお客様は素直に喫煙室の中でタバコを吸っていて、拍子抜けするほどだったと言う。

旦那が喫煙するお客様に聞いてみたら、喫煙者がこの程度の処遇を受けるのは普通の事だと言って、気にしていないお客様が多かったと言う。要するに喫煙者が世の中の喫煙環境に慣らされてしまった結果という事らしい。

旦那はその結果を受け全館禁煙に踏み切ったのだが、その影響を最も大きく受けているのは ばっかす のご主人同様 喫煙家の旦那の様で、しょっちゅう隔離部屋に駆け込んでいた。

風呂に入った後夕食を取る。いつもと変わらない献立だが、これが食べたくて毎年訪れているところも私には有る
かもしれない。

夕食を美味しく頂いた後、談話室に戻って台風情報をチェックすると台風13号は九州に上陸したようだ。このままいくと台風は明朝にも日本海に抜け北上を続けるようで、そうなると我々が帰りに乗るフェリー(明日の午前10時敦賀を出港)に何らかの影響を与えそうな状況になって来た。

フェリー会社に問い合わせてみると明日の朝になってみなければ出港するかどうかの判断は出来ないそうで、全ては明日になってからどうするかを決める事としたのだが、フェリーが出なければもう一日北海道にいるという手もあるし。


▼梅酒と日本酒で乾杯

仕事が一段落した旦那がやって来たので、秋田から持って来た日本酒を開けて乾杯する。旦那は自家製梅酒と宿泊したドイツ人に好評だったと言う自家製やまぶどう酒(だったと思う。自信は無い。)を差し入れてくれて、それを皆さんと共に頂く。

M氏はドイツ人同様いたくそのやまぶどう酒が気に入ったようで、いいピッチでグラスを開けていく。本来アルコール弱者のM氏にそんな事が長続きする筈も無く、いい様に出来上がってしまって一足お先にご就寝となってしまった。

残った三人と旦那で話は続いていたが、A氏がいつの間にはいなくなっていた。時間になってU氏と私が部屋に戻ってみると、A氏は下にM氏は上で寝息?を立てて熟睡中であった。皆さんお疲れ(飲み疲れ?)の様だ。我々も布団を敷いて寝る事にする。

明日は根北から知床のSSを走る予定で、天気も良さそうだし大変楽しみだ。そんな事を考えていたら・・・
Zu Zu Zu Zu・・・
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