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■2006年9月18日(月) 第4日目

朝露に濡れるFUNKY戦隊


相棒が亡くなって寂しそう?


お馬さんも朝食中。



出発前の儀式。チェーンオイル噴射。


出発準備完了。

話題は・・・何だっけ?


喫煙コンビ 外で伸び伸びと一服。


来てます。 来てます。


朝食を頂く。


お約束のは進を撮影して出発。
▼爽やかな朝
今日もまた五時半前に目が覚め外に出てみる。天気は晴、羊たちが山の斜面いっぱいに広がって草を食べている何とも長閑な景色が目の前に広がっている。倒れていないか心配だった我々のバイクも、朝露に濡れながらもしっかりと立っていた。
 
今年の冬亡くなったと言うハスキー犬が入っていた犬小屋がそのまま置かれていたが、隣のゴールデン・リトリーバーも独りで寂しそうに見える。馬たちも出てきて草を食み始め、牧場の朝は次第に活気づいてくる。

暫らくしてほかの皆さんも起きて来て、外の美味しい空気を吸いながら牧場に烽火を上げて長閑な牧場の朝を満喫していた。
 
談話室に戻り台風情報をチェックすると台風は日本海に抜け北上中だったが、私の祈りが通じたのか台風の進路は北寄りのコースを取っているようで、次第に本州から離れて行っているようだ。

朝食を取った後、気になる帰りのフェリーの情報をチェックすると我々が乗るフェリーは敦賀を出港する事は決定したそうで、最初のハードルはクリアーしたようである。
 
今日の予定は、スペシャルステージの連続で今回の北海道の中でも最も多くのSSを走る事になるのだが、私は台風情報をだけをチェックして、道内の天気予報をよく見ていなかった。この時点で私は今日は晴れると思い込んでいたのである。


▼走る為のルーティーン

今日走る主なSSは、根北峠、知床峠、陸別〜置戸間、三国峠等だが、これ意外でも楽しめる道は数え切れない程有るから今日一日気が抜けない。我々は今日の走りに備え、しっかりと出発の準備に取り掛かる。
 
時間になって食堂で朝食を頂く。今日は洋食パターンで、パンと瓶牛乳、ヨーグルト等々いつものメニューが並び美味しく頂く。

少し食休み取った後、着替えて荷物をまとめ外に出る。まずは三人で手分けしてチェーンにオイルを吹き、荷物をバイクに積む。この一連のルーティーンをこなす事で、次第にモチベーションが上がって来る。

八時過ぎアニマの里を出発した我々は、先ずはガソリンスタンドでタンクを満タンにする。昨日下川で給油してから我々は結構な距離を走っており、予備タンのランプも点滅していてどれ位のガソリンが入るか注目したが、私のGSX−Rには14.5Lしか入らなかった。

燃費は15km/L以上走っており、思いのほか良かったのは高いギヤでの走行が多かったせいかもしれない。給油を終え準備万端整った我々は、今日最初のSS根北峠に向かった。



▼お仲間?と遭遇

国道244号沿いのJR原生花園駅(臨時駅)のパーキングにライムグリーンのZX−10R、ブラックのブラックバード、青/銀の隼が止まっていて、走る去る我々の姿を見ていた。私はその三台の組み合わせが昨年北海道に来た時のFUNKY戦隊(四台参加で、私のGSX−Rを除いた三台のバイク)の組み合わせと同じで見入ってしまった。そしてその三台にとは、後にまた遭遇する事になるのである。

斜里から国道244号は内陸に入り標津に抜けるのだが、その途中に根北峠は在る。峠手前に在る
越川を過ぎ、私は前を走る車の処理に取り掛かる。根北SSのスタートはハミ禁の黄色線が終った所から始まるのだが、その時前に車がいると助走を付けられず加速が乗らないから、私は黄色線に入る前に車が居ない状態を作る事にしているのだ。
 


▼根北SS

そして黄色線が白線に変わり根北SSの幕は切って落された。フォーメーションはの順、先ず先頭の黄レンジャーが逃げを打つ。昨年までだったらここで後ろを引き離す事が出来たのだが、今年はそうはいかなかった。

皆さん黄レンジャーが逃げる事を見越し体勢を整えていた模様で、大きく離れないまま峠を駆け上る。峠手前の黄線区間で道路維持の黄色い車に追い着いてしまいそのまま車の後ろを走る事になったが、
黄色い車が峠のパーキングに消えて行き我々は再スタートを切る。

しかし、また我々の前に現れた車の処理に手間取りペースが上がらないまま、SS後半の高速ステージに突入する。下った道が一旦上ると根北SS第二幕が開く。下りと上りを繰り返すこの道は、大きな波でサーフィンしている様にスピードが乗る。
 
最初の下りをフルスロットルで下って行くと底の橋で工事が行われていて、トラックが右側車線を塞いでいるのが見えた。ちょうどその時対向車が有って私の走る左側の車線に入り込んで来た。
 
対向車の運転手さんはバイクが来ているのは分かっていた筈が、そのスピードを読み切れていなかったようで、私との距離が急接近する事になった。当然私は車が私の車線に入って来た時点でフルブレーキを掛けたのだが、下り坂で加速中のフルブレーキだった為GSX−Rが減速するのにタイムラグが発生、対向車との間隔は一気に縮まった。
 
その状況を後ろで見ていた銀レンジャーは、「ヤバッ・・・ッ」 と思ったそうだが、私も一瞬 「ヤバッ・・・ッ」 と思ったが、GSXーRはメタリカのブレーキパッドでブレーキディスクを強烈に締付け、そしてレーシングラジアルのフロントタイヤが強烈にアスファルトを掴んで急減速に成功、私は対向車線に戻った車の横を何事も無かった様に通過する。

橋を通過しり再びフルスロットルを与えられたGSXーRは、上り坂を一気に駆け上がり二つ目の下り坂を駆け下る。すると前方に白いエステマを発見、私は一気にエステマを追い越し次の上り坂に向かってスロットルを開ける。再び坂を駆け上がったGSX−Rは高速右コーナーに突入し高速フルバンクを堪能して長い直線に出る。
 
直線を加速しながらミラーで後続をチェックすると後ろと少し離れている事が分かったが、私は前方に集中しギヤを上げていく。この直線の先に在る高速左コーナーの左側にはパーキングが在って私はブレーキを掛けギヤを二つ落して探りながらコーナーに進入して行く。

しかしそこに問題は無く、私は加速しながらコーナーを立ち上がっていく。
そしてその先の左コーナーに金山橋が在るのだが、橋のたもとには時々車が出て来る川北温泉(4〜5kmOFFロードを走った先に温泉は在る)への入口が在るから、私はそれに注意を払いながら橋を通過する。

橋を過ぎ少し行くと道は右に方向を変え、左側に草原が広がる長い直線に向く。昨年ここでカラス?とニヤミス事件を起こしていた私は、直線の先を凝視しながらギヤを上げていく・・・・・が、今年は何も落ちていなかった。
 
この直線の先にはスピードが乗った状態で進入すると結構なコーナーに感じるコーナーが在って、私はフルブレーキを当てギヤを二つ落しコーナーに進入する。この後直線と緩いコーナーを数回繰り返すと、道は地平線まで続く直線に出る。



根北を走り終えて


北海道限定 GEORGIA




知床峠 と 羅臼岳
拡 大







▼白い稲妻 エステマ
直線に出ると直ぐに右側に開陽台に行く道が見えて来るが、今日は知床に向かうからもう少し走って左折、古多糠に向かう。昨年も停まった信号の在る交差点でバイクを停めると、皆さん一年ぶりの根北峠の走りを熱く語り始めた。

皆さんの話によると私の後ろが少し開いた原因は、私も追い越した白いエステマにあったようだ。私に追い越されたエステマは、その事でスイッチが入り猛烈なスピードで走り始めたのだと言うのだ。

その為エステマに追い越しを掛けた後続は、追い越しに大いに手間取り私から遅れてしまったらしい。
その時のエステマのスピードは200を越えていた模様で、ワンボックスカーにして200を越えるスピードが出るエステマが存在する事を私は初めて知った。

私はエステマがそんなにスピードが出る車である事を知らなかったが、エステマオーナーでもあるメンバーの一人は、3.5リッターエンジン搭載車だと280PS出ているから余裕で200キロは出ると教えてくれた。

車の世界も進化?している事を教えてくれた、エステマとのバトル?であったが、考えてみたらリッターバイクで180PS出る時代なのだから、3.5倍の排気量で馬力は1.5倍程度なのだから驚く事もないのかもしれない。



 ▼羅臼から知床SSへ
古多糠をあとにし海岸線に出た我々は、羅臼を目指す。昨年は海霧で前が見えず苦労させられたが、今日の海は穏やかで霧も出ておらず走り易かった。羅臼に出ていよいよ国道334号の知床SSに向かう。

我々は一台のバイク追い着きその後に着いて走って行くと、そのバイクはそこそこのスピードで走っており熊の湯のパーキングを過ぎスピード上げるかと思いきやスピードは変わらなかった。熊の湯を過ぎてスピードを上げるのは我々だけか?
 
前のバイクをパスした我々は先頭を赤レンジャーに交代、知床峠を目指して登り始める。ここの最初の部分はハミ禁の黄色線が引かれているのだが、車が道を譲ってくれて順調に登って行く。しかし、良い事は長続きしないもので一台の車が頑として道を譲ってくれず、我々はその車の後ろで暫らく時間を過ごす事になる。

ようやくハミ禁が解除され我々は一気にその車をパス、ぺースを上げ次々に現れるコーナーに立ち向かい、知床SSを楽しんだのであった。
 
今日の知床峠は曇り空で羅臼岳が時々頭を見せている状況で、風はそんなに無く少し肌寒い程度の気温だった。休憩を取りながらタイヤを点検したりして知床の走りを振り返る。知床峠が久しぶりの赤レンジャーはこの峠を大変楽しみにして来ていたいたが、初めてリッターバイクで走った知床峠に満足した様子で満面の笑みを浮かべていた。

緑レンジャーも銀レンジャーも昨年とは違った1ランク上のの走りを見せており、それぞれ満足した表情で語り合っている。休憩を終えた我々は宇登呂へと下り始める。


▼再会

宇登呂への下りは車が多くハミ禁区間も有るので車の流れに乗って下って行く。宇登呂の少し手前のパーキングに原生花園に停まっていた例のバイク達が止まっているのを発見する。
 
我々は斜里から根北峠を越え羅臼から知床峠を越え今ここに来ているのだが、彼らは多分海岸線沿いにまっすぐ宇登呂まで来ていると思われる。そうだとすると走って来た距離は70km弱で我々の半分程度であろう。彼らがどの様に走ってここまで来たか私には分からないが、彼らは彼らなりに北海道を楽しんでいる事だけは確かだろう。


▼秋ですねぇ

いつも混雑している宇登呂の街を抜け、国道334号は海岸線に出る。この海岸線で行われていた国道の改修工事は大体終った様で、大変走り易い道になっていた。所々に観光名所が有って駐車場には沢山の車が停まっており観光客でごった返していた。
 
今日は観光名所とは別に小さな川に架かる橋付近に車が沢山停まっていて、人々が川を覗き込んでいる。どうも皆さん川を遡上する鮭を見物しているようで、あちこちの川でそんな光景が見られた。北海道の秋はもう始まっているようである。
 
国道334号を斜里の手前で左折、今朝通った国道244号を横断し小清水町方面に向かう道道に入る。この越川から小清水町に向かう道道は真っ直ぐな道で国道334号に繋がっていく。


昼飯だ・・・。腹減った・・・。


ハンバーグ サラダ・ライス付 ¥1,029-


ソーセージカレー ¥935-


ハンバーグカレー ¥935-

看板もお洒落?


懐かしいプラットホームの雰囲気。


何を食うか 思案中?


浮いてるな!?


精算中。「 935円になります。」
▼駅舎内のレストラン

我々は国道334号には入らず道道に左折して清里から国道391号に出て野上峠を越え川湯に出る。今日の昼食はJR川湯温泉駅の中に有る レストラン オチャードグラス で食べる予定である。

このレストランは私がテレビの旅番組を見て知ったもので、古い駅舎を利用したレストラン内は独特の雰囲気で料理も美味しそうだったので今回立ち寄る事にしたのだ。


実は昨年も我々は川湯で昼食を取っていたのだが、我々が昨年入ったレストランがJR川湯温泉駅の入口こ在って駅と200mも離れていない事を今回知ってしまった。

昨年駅にレストランがある事を知っていれば駅で食事をしていたのだが、近くまで来ていて素通りしてしまっていたのである。ここで食事するのに我々は一年を要してしまったのであった。

我々は古いがどこか懐かしさを感じさせるJR川湯温泉駅前にバイクを停める。
駅舎の中に入って行っていくと昔事務室や駅長室であったと思われる部屋がレストランになっていて、我々は奥の駅長室?の中に有った大きなテーブルに席を取る。

我々以外のお客さんの殆どは若いカップルで、我々の様なライダー(平均年令40歳以上)は皆無でチョット場違いな感じだったが、そんな事はいつもの事で気にしない・気にしない。
 
注文を取りに来たお嬢さんに私はハンバーグ(ライス・サラダ付)を注文、緑と銀レンジャーはハンバーグカレー、赤レンジャーはソーセージカレーを注文する。このレストランのメニューの中に高級なコースメニュー等は無いが、メニューの種類は多いようだ。

そしてそのお味だが、皆さんの食べた感想はそれぞれ美味しかったと述べていたが、私の食べたハンバーグは、デミグラスソースの味付けが少しハッキリしないところが有って点数を付けるとしたら70点位かな。ハンバーグカレーは、カレー味がシッカリ有って美味しかったと食べた二人は言っていたが。
 
静かで落ち着いた雰囲気の中で食事を終えた我々は、満足して外に出る。レストランの雰囲気も良いし料理もマーマーだったから私としてはまたの機会に立ち寄ろうかとも思ったのだが、我々が店の雰囲気を壊していた事も確かで、微妙だな?

川湯温泉駅を後にした我々はGSに立ち寄った後、川湯温泉から砂湯、和琴を経て津別峠を越え津別に出る。






フォーメーション会議開催。
















FUNKYの定点 置戸のセイコーマート
奥の大雪方向の空には黒い雲が見える?

























周りは断崖絶壁。
▼SSに向けて作戦会議
津別から国道240号を阿寒湖方面に向かうが、昨年ここでネズミ取りが行なわれていた事を思い出し、車をしっかりキープして走る。我々は本岐から陸別に出る道道に入り、鹿の子峠を越えたところに在ったパーキングで休憩を取る。

我々は陸別〜置戸間の高速ステージに向け作戦会議を開く。ここで4つのフォーメーションに記号を付ける事が了承された。
 
フォーメーションA   
フォーメーションB   
フォーメーションC   
フォーメーションD   
 
これに ’ (ダッシュ) を付けると黄色が最後尾に下がるフォーメーションとした。
 
陸別〜置戸SSはフォーメーションCで走る事を決めた我々は、陸別に向かった。


▼陸別〜置戸SS

陸別〜置戸SSは昨年も走ったフラットな高速コーナーが続く道で、ここもまた北海道でなければ味わえない楽しい道である。私はコーナーを探りながらも出来るだけコーナーリングスピードを落さぬ様に先頭で引張る。二番手のレンジャー、三番手のレンジャーも私に離れず着いて来ているようだ。しかし、私に四番手のレンジャーまで確認する余裕は無く、どような状況にあったかは不明である。
 
北海道三目目となればレンジャーも高速走行に慣れてきた模様で、レンジャーの後ろをピタリとマークして走っていたようだ。あるコーナーでレンジャーがギヤダウンしないでコーナーに進入しそのままスロットルを開けて立ち上がろうとしたその時、レンジャーは横に気配を感じ見てみると、そこには  「さぼっちゃ駄目よ。」 とでも言いたげなレンジャーの顔があったと言う。

レンジャーが頭をポリポリしながら鈍い加速でコーナーを立ち上がった後、次のコーナーからはしっかりギヤを落としてコーナーに進入したのは言うまでもないが、その二人のやり取りが結構なスピードでしかも深くバンクした中行われれていた事に私は驚いてしまった。

そんなやり取りも楽しみながら陸別〜置戸SSの高速走行を堪能した我々は、置戸のセイコーマートにバイクを停めアドレナリンが出まくった体をクールダウンする。

見上げる空は曇り空に変わっていて、これから向かう西の空は黒い雲が覆っている様に見える。今日の予報では雨が降らない筈?なのだが悪い予感が・・・する。
 
我々のこれからの予定は、石北峠を越え大雪ダムから三国峠を越えて今晩の宿 幌加温泉 に行くのだが、ここから幌加温泉まで走ると川湯で入れたガソリンが明日の朝GSに着く前に底をつく可能性が有り、層雲峡まで行って給油してから宿に向かう事になった。


▼層雲峡で給油 そして雨

以前は糠平にGSが有って幌加温泉に行く時ガソリンの事はあまり気にしなくて良かったのだが、今では幌加温泉から一番近い上士幌のGSまで30km以上離れているから、我々は安全策を取って層雲峡のGSに立ち寄ってから幌加温泉に向かう事にしたのだ。
 
我々は置戸から芽登に抜ける道に入り鹿の子から峠を越え国道39号に出て石北峠に向かう。鹿の子からの峠越えは本州的な少し狭い低中速コーナーが続く道で、D’のフォーメーションで走る事になった。

レンジャーが先頭を引張りレンジャーがそれをピタリとマークしレンジャーがそれに食らい付いていたのだが、道が下りに変わってレンジャーは遅れだし前二台から離されてしまったようだ。私といえばそのレンジャーにも置いていかれて単独走行で後を追う。
 
この峠の路面の所々が異常に白くなっていて、私は粉でも浮いているのではないかと心配でスロットルを開ける事が出来なかったのだが、皆さん特に滑る事も無く走っていたようで私の思い過ごしであったようだ。路面が白い原因は未だ解明されていない。
 
国道39号に出ると交通量が多く車に着いて走る事になったのだが、石北峠を登り始めると路面が濡れてきて次第に霧雨が降ってくる。標高1,050mの石北峠まで来ると気温も十度台前半まで落ちて肌寒くなってきたが、雨は合羽を着るほどでもなく我々はそのまま石北峠を通過し層雲峡を目指す。道は相変わらず車の行列走行で、我々もその間に挟まって走る。
 

層雲峡のGSまで来て給油。
大雪ダム付近まで下って来ると路面も乾いていてきて霧雨も上がる。霧雨が上がったと言うより雲の中から出たと言った方が正しいかもしれない。

大函・小函を過ぎ長い長いトンネルを抜けて層雲峡温泉に出ると温泉入口の少し先にGSは在った。この付近にGSはここ一ヶ所で貴重なGSなのだが、建物も古くこのGSも無くなりそうな予感がする。大型バスも入っていたから大丈夫か?
 
給油と休憩を終え出発しようとした頃雨が落ちてきて、銀レンジャーが雨具を着るかどうか聞いてくる。私はこれから向かう三国峠を境に天候が変わる事があるから雨具を着ないで出発する事を決めたのだが、その判断が間違いであった事を三国トンネルを抜けた所で知る事になる。
 
大雪ダムまで戻り国道273号の三国SSに入ると雨粒が次第に大きくなってきて路面は完全なウエットに変わってしまった。止まって合羽を着る事も考えた私だが、適当な場所が無く三国峠まで我慢して走る事にする。しかし、雨は本降りになってきて、ゆっくり走る三国SSの長い事長い事、三国トンネルは本当に遠かった。



手分けをして夕食の準備をする。

雨は本降り!?
やっと思いで三国トンネルまで来た私は、トンネルを出たらそこはドライ路面の晴れた三国峠を妄想していたら、トンネルを抜けたそこは霧に包まれ雨がシトシト降る三国峠だった。

私の妄想は見事に吹き飛び、我々は三国峠のパーキングにバイクを止め軒先で雨具に着替える事になった。
しっかり濡れてしまっていた私はを体を拭こうと荷物の間に挟んでおいたタオルを探したが・・・無かった。そういえば私は根北峠を走っていて、またタオルを飛ばしてしまっていたのだった。

前回と違ってその時の後続の皆さんは、止まってタオルを拾っている場合ではなかった訳で、タオルは根北峠のゴミとなってしまっていたのだ。
その為私は温泉用のタオルで体を拭いた(このタオルは鵡川の温泉でしっかり使用した。)のだが、濡れてから着る合羽は滑りが悪く着るのに時間が掛かってしまった。

これで我々は雨仕様に変身した訳だが、これからどうするかが問題だった。ここで立ち話も何なので、この先に在る三股山荘でお茶でもしながら考える事にした私は、霧にむせぶ松見大橋を渡って三股に向かう。

雨に濡れた三国SSをゆっくりと下って行くと、いつもは深いバンク角を楽しむコーナーもただの道路で、何の感動も無く通過してしまう。私が三股山荘に立ち寄るのは2年ぶりで、以前ガス欠した時お世話になったオーナーのおばさんに会うのを大変楽しみにしていた。
 
車が数台停まっている三股山荘の駐車場にバイクを止め、中に入り私は合羽を脱ぎ掛けたのだが、他の皆さんは中に入ってなかなか合羽を脱ごうとしないではないか。皆さんここで合羽を脱いで休憩するよりもここから10分もあれば行く幌加温泉でゆっくりしたいご様子で、合羽を脱ぐのを躊躇っているようだ。

今日のここまでの走りは濃密で皆さんお疲れである事は確かで、早く宿に行ってゆっくりしたい気持ちは良く分かったから、ここで休憩するのを取り止め宿に直行する事にする。
 
しかしそれには一つ問題が有って、予定ではここから糠平まで走っていつも立ち寄るお店で今晩の飲み物を購入する事にしていたのだが、宿に直行してしまうと夜飲むアルコールが無い状態になってしまうのだ。


▼買出し部隊を編成す

その為急遽糠平まで買出し部隊を編成する事になり、私と銀レンジャーが糠平に向かう事となった。三股山荘でお茶する事無く我々は国道273号を南下、幌加温泉入口で二手に別れレンジャーは幌加温泉へ、レンジャーは糠平へ向かった。
 
糠平に行く途中に下りの長い直線が有るのだが、ドライ路面の時の半分のスピードで走って行くとこの直線が長い事を実感したものの、全く楽しくなかった。今日最後のSSとして大変楽しみにしていた三国SSは、雨で我慢のSSになってしまったのだが、メッツラー SPORTEC M3 のレイン性能を試すのにはよい機会だった。SPORTEC M3 のレイン性能は溝が深い事も有って結構優秀で、深い水溜まりを走らない限り後輪が空転する事は無かった。
 
糠平のいつものお店にはいつものご夫婦がいて、今日は何処に泊まるとか幌加の親父さんは良い人だとか毎年同じ会話を楽しむ。宿に向かった二人に頼まれたお酒と煙草を買い込み、我々は今来た道を引き返し幌加温泉に向かう。

いつもは糠平から幌加温泉まで10分も掛からないのだが、今回は長く遠い道のりだった。来る時より強くなった雨の中少し暗くなり始めた国道をひた走った我々は、幌加温泉入口を左折し、明かりが点った幌加温泉玄関前にバイクを停める。


▼今年もお世話になります

すると中から親父さんとM・A両氏がら出て来て我々二人を出迎えてくれる。一年ぶりに会う親父さんは昨年と変わらず元気そうで安心する。私は合羽を脱ぎそれを親父さんが合羽を掛ける為に用意してくれたロープに広げ中に入る。

親父さんのこんな心遣いが何とも嬉しい。玄関でおばさんとも一年ぶりの挨拶をかわす。元気そうだ。今年の部屋は昨年と同じ二階の二間続きの部屋で、荷物を開き落ち着いた所で皆さんで温泉に行く。
 
一年ぶりの幌加温泉のお湯は、最初少し熱い感じがするものの入ってしまうとちょうど良い温度で思わず声が出る。      「 ウァーッ!? 」 


温泉から上がってホッとする瞬間。
私は幌加温泉独特の湯船の感触を確かめながらゆっくりと温泉につかり、雨で冷えた体を温め疲れを取る。温泉から上がって部屋で休んでいると親父さんが食事の用意できたと知らせに来る。我々は一階の部屋に用意された夕食を食べに下に行く。
 
先ずはビールで乾杯し、美味しく食事を頂く。皆さんお腹が空いていたようでご飯を何杯も御代わりをしている。私もいつもは一杯しか食べないのだが、御代わりをしてしまった。

夕食を食べ終わった我々は、二階の部屋に戻り今日の走りを酒の肴に酒を酌み交わす。話はエンドレスに続いていたのだが、いつのの間にかA氏が布団にもたれ眠っていた。
 
A氏は日中の濃厚な走りと夕方の雨中走行で疲労が溜まっていたようで、いつもよりアルコールの回りが早く寝てしまったようだ。残され三人で話は続いたが、今度はM氏が定量に達したようで寝る体勢に入る。

暫らくして目が覚めたA氏を布団に移し、その横にM氏が横になった所で私はまた温泉に行き体が温まった所で就寝となった。今日の雨は明日も続きそうで明日の事を考えるとちょっと気が滅入る。しかし、明日の事は明日考える事にして、
「寝る。
第5日目
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